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フライングドッグ10周年記念ライブ「犬フェス2!」ライブレポート到着!10月5日、6日の2日間で6000人を動員

その他 2019年10月07日 16:10配信
フライングドッグ10周年記念ライブ「犬フェス2!」ライブレポート到着!10月5日、6日の2日間で6000人を動員

「フライングドッグ10周年記念ライブ 犬フェス2!」より

Photo By Mizuaki Wakahara, Hirohiko Taniguchi, Keijyu Takenaka, Yuuta Aoki, Chie Ito

アニメ映像・音楽レーベル「フライングドッグ」の設立10周年を記念したライブイベント「フライングドッグ10周年記念ライブ 犬フェス2!」が、10月5日・6日に東京・豊洲PITにて開催された。5日の公演には鈴木みのり、わたてん☆5、西田望見、沼倉愛美、東山奈央の5組が出演。それぞれに個性あふれるパフォーマンスで会場を盛り上げた。

トップバッター・鈴木みのりのライブは、ソロデビュー曲「FEELING AROUND」からスタート。ラーメンを題材にしたTVアニメ「ラーメン大好き小泉さん」のオープニングテーマだったこの曲を、ラーメンには欠かせないネギを振り回しながら熱唱し、あっという間にオーディエンスの心をつかんでみせた。ほかにも歌詞も曲調もぶっ飛んだ「ヘンなことがしたい!」や乙女チックな「リワインド」、しっとり系バラードの「Crosswalk」と鈴木の歌う楽曲は振り幅が広かったが、これはさまざまなタイプの楽曲をリリースしてきたフライングドッグならではの選曲をしたとのこと。ラストに最新シングルの「ダメハダメ」を歌って次のアーティストにバトンタッチ……と思いきや、「お次はかわいい天使ちゃんたちと一緒に歌いたいと思います!」と、わたてん☆5の5人をステージ上に呼び込む。計6人のスペシャルコラボで坂本真綾の「マジックナンバー」をカバーして、会場を大いに沸かせていた。

TVアニメ「私に天使が舞い降りた!」のメインキャストである指出毬亜、長江里加、鬼頭明里、大和田仁美、大空直美の5名で結成されたユニット「わたてん☆5」は、作中で担当キャラクターたちが着ている制服を再現した、おなじみの衣装で登場。同作品のオープニングテーマ「気ままな天使たち」、エンディングテーマ「ハッピー・ハッピー・フレンズ」を含む4曲を元気いっぱいに披露した。常に笑顔で一生懸命に歌って踊る様子やMC中のワチャワチャとした雰囲気はまさに天使のようで、会場中にたくさんの"かわいい"を振りまいていた。

この夏、ミニアルバム「女の子はDejlig(ダイリー)」でソロデビューを果たしたばかりの西田望見は、同アルバムからリード曲「フルスロットルで行こうぜ!」を含む5曲をパフォーマンス。どの曲も独特の世界観や物語性をもったものばかりで、まるでミュージカルを見ているような気分にもさせてくれるステージとなった。また、愛称の「のぞみる」にちなんで「のぞ!」「みる!」というコール&レスポンスを楽しむなど、会場のファンとのコミュニケーションもバッチリ。自身のステージを終えた後は、この日2組目のコラボとして沼倉愛美と共にFictionJunction YUUKAの「Silly-Go-Round」に歌唱。無事に歌いきった後、ホッとしたような表情で沼倉と手を取り合う姿が印象的だった。

疾走感あふれるロックナンバー「Climber's High!」「My LIVE」の2曲を続けてガッツリと披露した沼倉愛美は、MCになると一転して「皆さんはフライングドッグが大好きで集まってくれたと思うので、今日は"わんわん"と呼んでもいいですか?」と柔らかな表情を浮かべる。さらに「星の降る町」や「彩-color-」では高い表現力でオーディエンスを圧倒するなど、いくつものギャップを見せてくれるところが彼女のライブの魅力なのだろう。ラストの「HEY!」では客席が「oh oh」と叫ぶところを「わんわん」に替えるという"犬フェスバージョン"で会場との一体感を楽しんだ。次に出番が控える東山奈央とのコラボ楽曲は沼倉自身のデビュー曲であり、TVアニメ「魔法少女育成計画」のオープニングテーマだった「叫べ」。同作品に東山はスノーホワイト役、沼倉はリップル役で出演しており、曲の前には「それでも私は夢見てる。私、一緒に歌いたい……リップル!」、「スノーホワイト……うん、一緒に歌おう!」とキャラクターの声で口上を述べて、TVアニメの初回放送から3年越しで実現した"夢のデュエット"を感動的に演出していた。

「叫べ」の熱気から、さわやかな風が吹くような「君と僕のシンフォニー」へ、一瞬にして会場の空気を変えた東山奈央のソロステージ。この8月から9月にかけて5か所6公演の1stライブツアーを行っていた東山だが、「この犬フェス2!を終わらせなければ、私の夏は終わらない!」と力強く宣言。「イマココ」では「大好きだ!」という大きな声援を浴び、「灯火のまにまに」は赤色のペンライトを灯火に見立てて、会場に集まった大勢のファンと共に夏の最後の思い出を作り上げていく。「さよならモラトリアム」ではツアー中に恒例となっていた"大人チャレンジ"に挑戦。ツアーで唯一失敗したというギター演奏にリベンジし、多少危なっかしいところはあったが何とか成功を収めていた。このパートのラストにして、ライブ全体を締めくくる1曲には東山自身が作詞・作曲した「群青インフィニティ」をセレクト。「別れ、再会」をテーマにしたこの曲を最後に歌うことで、いつの日かまた再会できることを誓っていた。

アンコールは「フライングドッグスペシャルヒットメドレー」と題して、出演アーティスト全員がノンストップでカバー楽曲を披露。1組ずつ歌のバトンをつないで、最後に全員が集まって歌ったのは「マクロスF」よりランカ・リー=中島愛の「星間飛行」。フライングドッグ10年の歴史を噛みしめながら、1日目の公演は幕を下ろしたのだった。

6日の公演にはJUNNA、諸星すみれ、安野希世乃、Rhodanthe*の4組が出演。初日に負けじと、この日も大きな盛り上がりを見せた。

2日目のトップバッター・Rhodanthe*は2013年7月に放送開始されたTVアニメ「きんいろモザイク」のメインキャラクターを演じる声優により結成されたスペシャルユニット。当初のメンバーは西明日香、田中真奈美、種田梨沙、内山夕実、東山奈央の5名だったが、2019年より諏訪彩花が加入して6人体制に。Rhodanthe*としてのライブは2016年元日以来というから、新体制でのライブは今回が初ということになる。とはいえ、6人そろってのパフォーマンスはまったくそれを感じさせないくらい息がぴったりと合っていて、オープニングから会場にパッと明るい大輪の花を咲かせていた。曲中で「ハロー!」「コンニチハ!」のコール&レスポンスを楽しんだり、客席に大きなウェーブを巻き起こしたりと、Rhodanthe*のライブは遊び心満載。楽しいトークも健在で、自分たちでも「エモいパートは他の方にお任せして、私たちはとにかく笑顔をお届けします」と言いきってしまうほど。温めすぎるくらい会場を温めた6人はRhodanthe*の代表的なナンバーをメドレーで歌い、2番手の諸星すみれにバトンを渡した。

幼少の頃から子役として活躍し、声優としても多くの代表作をもつ諸星すみれが、2019年10月30日リリースのミニアルバム「smile」にてフライングドッグよりアーティストデビュー。その発売に先駆けてアルバム収録曲を生で披露するという歴史的瞬間に、この日のオーディエンスは立ち会うことになった。楽曲のタイトルにもあるように、真っ白な衣装で登場した諸星はさすがに緊張を隠せない様子だったが、初々しいMCに客席はほっこりとした空気に包まれていく。「Beautiful Flower」では冒頭部分をアカペラで歌い上げるなど、これがデビューとは思えないほどのポテンシャルの高さも感じられ、その歌声と"諸星すみれ"という名前はきっと多くの人の心に刻み込まれたに違いない。

ソロステージを終えた諸星は、安野希世乃とのコラボで牧野由依の「ウンディーネ」をカバー。舞台の両端から登場し、お互いに歩み寄って手を取り合う2人の姿はまるで仲よし姉妹のようで、とても心温まる光景だった。諸星からバトンを受けた安野のソロステージは「カードキャプターさくら クリアカード編」新オープニングテーマの「ロケットビート」からスタート。優しくて柔らかな歌声はもちろんのこと、「悲劇なんて大キライ」ではハンカチを振り回す、「Wonder Shot」では曲中に客席をバックに記念撮影(しかも撮影担当はギター&バンマスの北川勝利!)、「生きる」では手描きのイラスト入りの旗を振るという、さまざまに趣向を凝らしたパフォーマンスで楽曲のよさを引き出していた。

「生きる」を歌い終えたところで、いったんステージから去る安野。その直後、バンドメンバーが演奏しだしたイントロに反応したオーディエンスの歓声で、会場の熱量は一気に何倍にも膨れ上がる。暗闇の中に浮かび上がるのは、手で「W」のポーズを作った2人の女性のシルエット――。TVアニメ「マクロスΔ」から生まれた戦術音楽ユニット・ワルキューレのメンバーである安野とJUNNAのコラボで、ワルキューレの「いけないボーダーライン」をカバーするという展開に会場のファンは大熱狂! 美雲とカナメのツインボーカルという超貴重なコラボはワルキューレファンのみならず、その場にいる全員の魂を揺さぶったはずだ。ステージはそこから間髪を入れず、JUNNAのライブに突入。若き歌姫はパワフルでダイナミックなパフォーマンスで会場を圧倒してみせた。

「マクロス」シリーズ最年少の歌姫としてデビューしたJUNNAも今年で19歳。それでも2日間の出演者では最年少なのだが、なんと大トリを務めることに。人生初の大役に「最後までみんなを盛り上げていけるように頑張りたいと思います!」と本人の意気込みは十分。じっくりと歌声を聴かせるところは聴かせつつ、盛り上げるところは思いきり盛り上げる。まさにトリにふさわしい、堂々としたステージングで2日間のラストを飾った。

アンコールは初日に引き続き「フライングドッグスペシャルヒットメドレー」。コミカルな振付がかわいいRhodanthe*の「ケロッ!とマーチ」、天使の歌声が聴けた諸星すみれの「プラチナ」、深淵なる世界へといざなう安野希世乃の「アンインストール」、伝説の歌姫の魂を継承するJUNNAの「射手座☆午後九時 Don’t be late」と歌い継いで、最後は全員で声を合わせての「創聖のアクエリオン」。10年ともっと前から愛されてきたフライングドッグの楽曲たちは、何十年後、何百年後も愛され続けることだろう。

TEXT:仲上佳克