【SELECTION PROJECT】「スミパンダの制作現場突撃訪問！」第3回　アフレコ現場編

はぁ～い！　アタクシの名前はスミパンダ。全国アイドルオーディション「SELECTION PROJECT」の大人気司会者よ～！　そんなアタクシが2021年10月放送開始のTVアニメ「SELECTION PROJECT」の制作現場に突撃取材し、スタッフの生の声をお伝えしちゃうスペシャルなコンテンツ「スミパンダの制作現場突撃訪問！」。第３回は皆さんお待ちかね！　アフレコ現場に潜入しちゃうわよ！　――というわけで、都内某所のアフレコスタジオにやってきたわけだけど、まだ声優さんたちは誰も来ていないみたい。……あ！　ちょうどあそこに素敵な男性がいるから、お話を聞いてみようかしら？

――ちょっといいかしら？　ここは「SELECTION PROJECT」のアフレコ現場で合っているわよね？

？？？　「はい、そうです。今日は取材でいらしたんですよね、スミパンダさん」

――あら？　アタクシのことを知ってるアータはどちら様？

？？？　「私が『SELECTION PROJECT』音響監督の高寺たけしです」

――音響監督さん！　つまり偉い人ってことよね？？　アニメ制作ではどんなお仕事をされてるのかしら？？

高寺　「偉いというか、アニメの場合は絵を作っている作画監督さんがいらっしゃったり、撮影だったり背景だったり、各セクションに監督がいますよね。音響監督というのは音響のセクションの監督で、大きく分けると『セリフ』『音楽』『効果音』の３つの要素を合わせて、映像に合わせた音の完成品を作る責任者になります。アフレコも音響監督の仕事のひとつで、作品が始まる前にはオーディションするのもそうです。今日もこれから本番の収録がありますけど、監督や演者さんと相談しながら一緒に収録を進めていくというのがアフレコ現場での大きな仕事ですかね」

――なるほどねえ～。音響監督さんって、アフレコ現場にはなくてはならないお仕事ということよね。ちなみに高寺さんはいつから音響監督になりたいと思っていたの？

高寺　「20歳くらいのときですね。そのころの僕はそんなにアニメを見ていたわけではないのですが、たまたま家で弟たちが見ていた某アニメがおもしろくて。そんなときに雑誌でそのアニメを担当していた音響スタジオの求人が載っていて、面接を受けに行ったんです」

――雑誌で求人募集を見つけるっていうところに時代を感じるわよね。

高寺　「30年くらい前の話なので、恐縮です。……で、その当時は気合いと根性があれば業界に入れた時期でして。僕は専門学校とかも全然行ってなかったんですけど、運よく面接に通って今に至るという感じですね」

――古きよき時代の素敵なお話じゃないの！

高寺　「そうなんですよ。ラッキーだったなと思います。だから、あまり参考にならないんですけどね。今の若い子たちには」

――話を「SELECTION PROJECT」に戻すけど、今回のメインキャスト９人は新人さんが多いわよね？　オーディションって、どんな感じでやっていたのかしら？

高寺　「最初にテープオーディションという第一次選考みたいなものがあって、スタジオにお呼びする前に各事務所さんに広くお声掛けをしました。今回はこのプロジェクトと共に成長できる、若手の人をキャスティングしたいということもあって、我々が知らない方も含めて幅広くご推薦いただく感じで募りまして、500人くらいの応募をいただきました。そこから絞らせていただいて、最終選考という形で何十人かの方を実際にスタジオにお呼びして、直接やりとりして、その後にみんなで相談して決めていったという形です」

――オーディションって、たとえばどんなところを見ているの？

高寺　「当然、お芝居と歌唱という大事な要素が２つあることはあるのですが、根本的にあまり作らずに……もちろんキャラを作って演技はしているんですけど、本人の人となりを出した結果がキャラにハマる人というのを選んでいましたね。そうじゃないと、頑張ってキャラに寄せるということを長い期間続けるのはしんどいだろうなと思うので。そこで苦労するよりは、そこから先のお芝居がちゃんとできたほうがいいよねと」

――なるほど。こういう新人さんが多いアニメって、見ていてキャラとキャストが似ているなって思うこともよくあるけど、それってそういうことだったのね。

高寺　「まさにその通りですし、視聴者の方にそう見えているというのは、いいことだと思うんですよね。今アフレコが始まって（取材の時点で）４話まで収録したのですが、僕から見ても『やっぱり似ているな』というところがあって、よかったなと思っています」

――キャストのみんなはどう？　だいぶアフレコには慣れてきた？

高寺　「ちょっと慣れてきたというところですかね」

――まだまだ緊張している人もいるということかしら？

高寺　「人それぞれなんですけど、３チームに分かれて収録しているなかで、チームによって若干雰囲気も違いますね。緊張感があるチームもあれば、アットホームなチームもあったりとかして、そういう違いがあるのはおもしろいなと思います」

――そうよねえ。このご時世だもの、９人全員が集まってのアフレコはできないわよね。でもそれって、まだアフレコ経験の浅い子たちには大変だったりしないワケ？

高寺　「新人さんに限らず、大変ですね。もちろん台本があって、それを読んでいるとはいうものの、やっぱり相手の言葉を聞いてセリフが出てくるというのが基本なので、一緒に収録できるに越したことはなくて。ましてや皆さんまだ新しい方ですから、直接やりとりするのとそうでないのとでは大きな違いがあると思います。だからこそ、あまり無用な緊張感なく、お互いに思ったことを言い合えるような環境にしたいなとは思っています」

――ところで……、TVアニメでアタクシの声を担当してくれているのはベテラン声優の小野大輔さんよね？　小野さんがアタクシのセリフをしゃべってくれるってすごく光栄なんだけど、どうして小野さんをアタクシの役に起用しようと思ったの？

高寺　「この作品の、まとめ役になっていただきたいということですね。スミパンダさんって口ではいろいろ言っていますけど、基本的にはみんなをまとめる人なので」

――ヤダ、照れるじゃない！

高寺　「もちろん演技的にもしっかりとした方にお願いしたかったというのもありますし、スミパンダさんがああいうキャラであるからこそ、声や演技に説得力のある人、カリスマ性のある人ということで、小野さんを起用させていただきました。そもそもスミパンダさんって本来は……あ、これはネタバレになるから、あまり言っちゃいけないのかな？」

――ちょっと、高寺さん！　まだ放送開始前だからネタバレには気をつけてね！

高寺　「そうですよね。まあ、スミパンダさんもいろいろあるような噂を聞いています、ということで（笑）」

――じゃあ、そろそろアフレコが始まる時間も迫っているということなので、放送開始を待っているチアーズの皆さんへメッセージをいただけるかしら？

高寺　「『SELECTION PROJECT』は全国から集まった女の子たちがアイドルになるまでの話ということで、僕なんかからすると忘れかけていたものを思い出させてくれるような作品なんですよね。年配の方にはそういうふうに見てもらえるでしょうし、今の若い方にはは共感してもらえるような話になっているんじゃないかなと思いますので、今後の展開を楽しみにしていただければと思います」

取材後のスミパンダ……
みんな厳しいオーディションを経て、今があるのね。
次は『SELECTION PROJECT』の見どころになること間違いなしのダンスシーンを探るべく、CG制作をしているダンデライオンさんにオジャマするわよ！