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「映像研には手を出すな!」映像研キャスト伊藤沙莉×田村睦心×松岡美里インタビュー!

放送回も残すところ、あとわずか。いよいよクライマックスを迎える「映像研には手を出すな!」ですが、最終話アフレコ直後の興奮冷めあらぬタイミングに最強の座談会が実現しました。

浅草みどり役の伊藤沙莉さん、金森さやか役の田村睦心さん、水崎ツバメ役の松岡美里さんによるクロストーク。ロングでカオスな記事本編は、3月10日発売の「月刊ニュータイプ」4月号に爆載! WebNewtypeでは、その助走編をお届けします。

──毎回オンエアのたびにSNSを沸かせる「映像研」ですが、皆さんは、どのように放送を楽しんでいますか?

伊藤 めっちゃエゴサしてます(笑)。リアルタイムで放送とネットを見ながら、みなさんと一緒に興奮してます。観ているうちに、ぐわあッと力が入って、カッと目が開いて、夜中のテンションではなくなって(笑)。NHKさんってCM入らないからノンストップで没頭できるじゃないですか。だから、ホントに一瞬で終わっちゃう。

田村 30分が秒で終わる感覚ですね。とにかく情報量がすごい多くてマンガがそのまんまアニメになったような……というと簡単に聞こえますけど、コマとコマの間の描かれていない部分が思いっきり膨らんでいて、そこがちゃんと練られているから実現している映像なのかなって。マンガを読んでいる時に頭の中に膨らんでいた世界が目の前に現れた! みたいな。

松岡 すごくわかります。うちの家のテレビはすごい小さいんですけど、見ている間はそのことを忘れてて、目の前に大きな世界が広がっている感じ。なんというか、画面が窓みたいな? 自分もその先の世界に入ってるような気持ちにもなっています。だから観終わった後、あれ、画面ってこんなに小さかったっけ、と気づいたりして(笑)。

田村 やりたいことを毎回目一杯詰め込んでるって監督がおっしゃってますけど、それがぎゅうぎゅうに凝縮されてて、溢れ出して息もつけないこともあります。

松岡 そんな風に感じられるのって、アニメーターの方々だったり、美術背景の方々だったり、音楽だったり、たくさんのクリエイターの皆さんのこだわりと才能が結集してるからに違いなくて。そう思うと胸が熱くなります。水崎ちゃんもアニメーターとしてのこだわりを貫こうとしている子ですけど、こういうことなんだねって、ものすごく実感できて、それが嬉しいです。

伊藤 彼女たちがアニメーションの中で動くことによって、人間味がなおさら増して。こんな風に動くのかな?って想像していたものをドーンと見せられるたびに「キターッ」ってなって。元々いたのか、いなかったのかはわからないけど、自分の中の小さなヲタクが暴れ出すんです(笑)。第1話に、アニ研の上映会を見ながら浅草氏が金森氏にまくしたてるシーンがありますけど、あの感じで「ここ! ここがすごいの!」って自分の家族にまくし立ててます。お母さんには「普通に観たいんだけど」とかいわれますけど。

田村 わはははは。「わかったから、ちょっと黙ってて」みたいな?

伊藤 そうそう。いつもリアルタイムで観たあと、録画で何回も観返してますね。実写の出演作だと自分が映っているので気恥ずかしさがあるんですけど、アニメの場合は、浅草氏が動いてる!ってだけで、ただただ、かわいくて仕方がない。私だけど私じゃない!って「トトロ」の中のセリフみたいな(笑)気持ちになります。キャラクターみんなが愛おしくて、セリフがないところの細かな動きも何もかも全部見つめていたい。まあ、初見の段階では、先週と芝居が変わってませんように……とか、芝居のテンションを上げすぎて浅草氏じゃなくて伊藤氏が「ウェイ!」って出てきちゃってたらどうしよう、とか考えたりしますが(笑)。

──映像研の3人の関係性の魅力って、どんなところだと思いますか?

田村 ぶつかり合えるのが素晴らしい。女子同士って「わかるわかる〜」みたいな共感の連なりでコミュニケーションが多いじゃないですか。少し大きくなると、言い争いはあんまりしなくなりますが、この3人はそうじゃなくて、平気で言い合う感じが、すごくいいと思います。喧嘩じゃなくて、意見のぶつけ合い。作中でも「友達じゃないんです。仲間なんです」ってセリフがあるんですけど、「まさに、それ!」ってなりました。きっとスポーツならノールックでパスできちゃうんだろうなって。

松岡 パズルのピースがちゃんとハマってるって感じの3人だと思います。一見、金森さんがトップに見えますが、金森さんは2人のことをちゃんと尊重してくれていて、だから2人も金森さんのいうことを聞き入れる。全員が映像研のためにちゃんとフラットに向き合ってるんです。誰が欠けてもダメな感じがして、こういう部活があったら入りたかったなあって思いました。

伊藤 なかなかないよねえ! ちゃんと理解し合ってるのがいいなあって思いますよね。金森氏の手のひらの上で転がされてるのも、2人ともわかった上で転がされている感じもするし。ここにいれば、どんなに転がってもあんし~ん、みたいな(笑)。2人の想像の世界につきあってくれてる金森氏も大人だなあって思うし、それぞれがちゃんと楽しんでいる感じが最高です。

というわけで、続きは「月刊ニュータイプ」4月号へ! 最後に、こぼれ話として、伊藤さんによる、田村さん&松岡さんの芝居に対する超マニアックなお気に入りポイント語りをお届けします。

伊藤 おふたりと一緒にアフレコに臨んで、たっくさん勉強させていただきましたが、単純に個人的に好きなところでいうと、まず、田村さんの「た行」と「な行」と「ら行」が好きなんです。

田村 ぶはははは! めっちゃマニアック!

伊藤 すっごい気持ちいいんですよ! なんか絶対、やわらかいものがはいってる。収録中、自分の右側からそれが聞こえてきて、うっとりするんですよね。なんていったらいいのかな、強めに刺してくるのに、めっちゃ角が丸い、みたいな(笑)。もはやマッサージレベルです。それから、松岡さんは、アドリブで入れる「……ンハッ」みたいな息を飲む声が好き。

松岡 えええええ。

伊藤 台本には「……」としか書かれてないんですけど、その表現が大好物で。聞き耳を立てすぎて、自分のセリフをいうのを忘れたこともありました(笑)。それから、自分が考えてきたことを1回剛速球でぶち当ててみるっていうスタイルにもめちゃくちゃ刺激を受けて。最初にぶち当てるものもすごいし、演出が入って次に違うパターンを繰り出すときの表現もすごくて、うひゃあと思いました。

完全版はニュータイプ4月号にて!

今回お届けしたキャスト鼎談ロングバージョンに加えて、音響監督・木村絵理子さん、美術監督・野村正信さんのインタビューを掲載! 映像研の声と背景美術を徹底追跡した本誌には手を出して!

【取材・文 : ワダヒトミ】

■TVアニメ「映像研には手を出すな!」

放送:NHK総合…毎週日曜24:10~
   ※関西地方は24:45〜
配信:FOD…毎週日曜26:00〜独占配信

スタッフ:原作…大童澄瞳(小学館「月刊!スピリッツ」連載中」)/監督…湯浅政明/脚本…木戸雄一郎/キャラクターデザイン…浅野直之/音楽…オオルタイチ/美術監督…野村正信/色彩設計…中村絢郁/撮影監督…関谷能弘/編集…齋藤朱里/音響監督…木村絵理子/オープニングテーマ…「Easy Breezy」chelmico/エンディングテーマ…「名前のない青」神様、僕は気づいてしまった/アニメーション制作…サイエンス SARU
キャスト:浅草みどり…伊藤沙莉/金森さやか…田村睦心/水崎ツバメ…松岡美里/百目鬼…花守ゆみり/さかき・ソワンデ…小松未可子/藤本先生…井上和彦/ロボ研 小野…小野友樹/ロボ研 小林…小林裕介/ロボ研 後藤…綿貫竜之介/ロボ研 関…井澤詩織

リンク:TVアニメ「映像研には手を出すな!」公式サイト
    公式Twitter・@Eizouken_anime
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