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「吉田尚記がアニメで企んでる」第8回ゲスト:新海誠レポート!

2013年06月19日 18:08配信


吉田尚記が今注目のアニメクリエイターの核心に迫る番組「吉田尚記がアニメで企んでる」が、スマホ向け放送局NOTTVで毎週火曜日に絶賛放送中。吉田尚記は、ニッポン放送のラジオアナウンサーで、業界きってのアニメ通としても知られている。放送日時は毎週火曜日20:00~20:58、再放送は毎週日曜12:00~12:58。ニッポン放送では毎週日曜日25:30~26:00でダイジェストを放送している。



「自分のいる世界を肯定する」
6月4日放送、第8回目のゲストは新海誠

NOTTVの100万回線契約達成を祝う“くす玉割り”で始まった第8回目放送のゲストは、劇場アニメ「言の葉の庭」の監督を務める新海誠。まずは、新海誠の商業デビュー作である「ほしのこえ」の話題で対談がスタート。同作は、新海がゲーム会社のグラフィックデザイナーとして勤務していたときに作り始め、やがて会社を辞め制作に専念しひとりで作り上げた作品だ。仕事や食事など、必要なこと以外の用事ではいっさい外出せずに、約8か月ほど部屋にこもりきりで制作に没頭したという。その動機は「自分のいる世界を肯定するため」だと新海は話す。会社では主にファンタジーゲームのグラフィックを担当し、美しい草原や海原を描いていた新海は、現実ではスーツを着て電車で勤務先に向かい、コンビニなどで買い物をして、普通の単身用のアパートに暮らしている自分との乖離に違和感にさいなまれたそうだ。そんな現実を肯定するために、美しいコンビニやヤカンをアニメとして描くことで、バランスをとったという。

話題は、公開中の映画「言の葉の庭」へ。吉田は「『言の葉の庭』を作っている今でも、現実の生活に折り合いをつけようとしていた、ヤカンを描いた当時と同じ気持ちですか?」と新海に尋ねた。それに対し、「『ほしのこえ』を作った当時は29歳でしたが、今は40歳。さすがにヤカンを描かなくても生きていけるようになりましたが、昔の僕と同じ空気をもっている人を見ると、“残響”を感じて、どうにかしてあげたいという気持ちになる」と答えた。そして、そんな気持ちが、新海がアニメを作る原動力のひとつになっているそうだ。

「言の葉の庭」について、見慣れた新宿などの景色が登場するが、それは自分が知っている新宿の風景よりも格段に美しいと吉田は感想を告げた。新海は、アニメとして描く以上は、写真のように現実をそのまま再現するのでは意味がないという。さらに、「僕たちの記憶は写真通りではないんです。アニメーターとしての仕事は、その記憶をどうアウトプットするかが重要」だからと新海は語った。そのことばに、吉田は「新海さんの目で見る新宿はキラキラしているんですね?」と質問。新海は、「新宿に限らず、現実はすべてがきれいだと思います。現実はアニメを作るときのように、作業上の省略などはなく、映り込みは無限で、現実は数字にしばられることがない。現実は神秘です」と答えた。

「言の葉の庭」で足が美しく描かれていることについて問われると、「女性の足を嫌いな人はいないんじゃないですか」と笑いながら答えた新海は、「実際は、足をきれいに描くことが目的ではなく、靴の映画であり、それを表現するために足が結果的に美しくなったのだと思います」と続けた。また、15歳のタカオにとって、「肩甲骨、親指とか、くるぶしとか、外反母趾になりそうなところとか、女性のすべてのパーツが神秘的で、魅力的だと思うんです。でも、女性側はそれをエロく演じてはダメになる。そういう意味でも、ユキノ役の花澤香菜さんの演技はすばらしかったです」と語った。
 
吉田とアニメクリエイターとの対談はまだまだ続く。6月25日の第11回では「攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain」の黄瀬和哉、冲方丁が、7月9日の第13回では「銀魂」の藤田陽一、樋口弘光が登場する予定。

さらに、NOTTV100契約突破を記念して、7月14日(日)12:00~ 公開生放送が決定!
「吉田尚記が代アニで企んでる」~ハナガサキマクリ 惡の華 in よアニ~
ゲストは「惡の華」監督・長濵博史、原作・押見修造、春日高男役・植田慎一郎 他