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OVA「ワールド・パージ編」の魅力とは? 「IS<インフィニット・ストラトス>2」菊地康仁監督インタビュー!

2014年11月26日 12:30配信



――OVA「ワールド・パージ編」の制作は、どのような経緯で決まったのでしょうか。

菊地 「ワールド・パージ編」は、原作第8巻で描かれたエピソードです。TVシリーズ第2期では、9話と10話の間に挿入される予定でした。ところが、原作からしてエッチな描写が多く、「放送コードに引っかかるだろ!」というほどのシーンの連続で(笑)。そのころからOVAの制作は決まっていたので、OVAに回そうという事で意見が一致したんです。だから、本来の位置づけとしては9.5話ですね。

――サービスシーン盛りだくさんの「ワールド・パージ編」ですが、菊地監督のイチオシのシーンを教えてください。

菊地 本編ではフィーチャーされなかった不遇のヒロインの鈴にぜひ注目して欲しいですね。彼女を中心にして全体をひっぱっていき、さらに各ヒロインの魅力を出していくふうに物語を構成でつくっています。鈴がピュアに見えるといいなと思いながら、描きました。






――人気ヒロインのシャルはいかがでしょうか。

菊地 メイドとなって一夏のために尽くします。ご主人様の命令は絶対なわけで、一夏に命令されて目の前で着替えるなど、いろいろな事に挑んでいます(笑)。


――お色気シーンが多い一方で、シリアスなバトルシーンも見どころです。

菊地 サービスシーンとバトルシーンでは、あえてテンションの差を大きくつけました。甘~いシーンから一転して、シリアスなアクションへと突入し、再び甘々なシーンに戻る。音響監督の中嶋聡彦さんもそのリズムをよく理解して、意図どおりの音楽やSEをつけてくれました。テンポよくシチュエーションを切り替える事で、ヒロインたちのセクシーな姿を楽しみにしているファンにも、シリアスなシーンを楽しんでもらえるのではないでしょうか。本編をつくっていたときからそうでしたが、甘々な部分はみんな上手に描いてくれるので安心していました。一方、バトルシーンはアクションが得意な人手が足りなかったので、楯無のアクションは、全編を自分が担当しています。あとは、難易度の高いセクシー目のシーンですね。部分アップで肌を画面いっぱいに写すと、実は作画がすごく難しくなるんですよ。足のアップとか、腕のアップとか。ほかには、水がからむシーンなどですね。



――その他の部分は、どう担当分けされたのでしょうか。

菊地 役割分担で言うと、今回の作品は鈴推しの作品なので、総作画監督の清水空翔さんには、鈴のシーンを重点的にみてもらい、他の重要なカットは堀井久美さんに見ていただいております。また、メカと千冬のアクションシーンは、専門のスタッフをたてました。あとは、「みんなセクシーシーンをよろしく!」と任せています(笑)。





――実際に、上がってきた絵はいかがでしたでしょうか。

菊地 総作画監督陣がしっかりと見てくれたので、濃いエッチな感じのシーンができあがりました(笑)。パンツやレースにまで力が入っているのにも驚きました。

――「ワールド・パージ編」では、ヒカルノとクロエの2人にもスポットがあたります。

菊地 これからの物語にも関わってくるキャラクターですね。ヒカルノは、千冬ともともとの知り合いで、白式の開発にもかかわっています。クロエは、今回のワールド・パージを仕掛けた人間で、今回は悪役として描いています。ただ、弓弦さんの事なので、今後はクロエも一夏にデレていくんじゃないかな。うん、デレないわけがない(笑)。



――サービスシーン、アクション、今後への布石と本当に盛りだくさんですね。

菊地 鈴だけでなく、シャル、箒、セシリア、ラウラの4人のエピソードも描かなくてはいけないので、3話分ぐらいの分量が詰まっています。カット数も当初は850カットほどになってしまったのですが、予算的にも、労力的にもまずいと言う事で、泣く泣く700カット近辺にまで絞っています。


 


――絵コンテを切るのも大変そうですね。

菊地 それが意外と苦労はしなかったんですよ。各キャラの動きは慣れたものなので、頭のなかで勝手に動いてくれました。

――ヒロインたちの妄想が繰り広げられる「ワールド・パージ編」ですが、アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたでしょうか。

菊地 一夏役の内山昂輝さんがすごく困っていました(笑)。各キャラの妄想のなかの一夏は、偉そうだったり、楽しげな人だったり、性格が少しが違います。さらに、ノーマルの一夏がいるので、アフレコ中に混乱していたようでした。一番困っていたのは、ラウラの妄想のなかの一夏。どうしてもうまくイメージをつかめない内山さんでしたが、音響監督の中嶋さんによる「シャルのように演じて」というアドバイスで解決しました。だから、ラウラの妄想のなかの一夏は、シャルのモノマネです(笑)。


――菊地監督からは、どんな指示があったのでしょうか。

菊地 内山さんは普通に演じるとかっこよくなってしまうので、ラウラの妄想のなかでは普段よりもテンションを3倍くらい上げてもらいました(笑)。ただ、その他の妄想一夏のバリエーションは内山さんのなかにあったようで、すんなりと入っていけたようですね。

――過激なサービスシーンが満載でしたが、ヒロインを演じる皆さんはどんな様子でしたでしょうか。

菊地 もともとテレビシリーズのころからエッチなシーンはありましたので、もうイメージはついていらっしゃるのかなと(笑)。



――今回の「ワールド・パージ編」ですが、何かこれを知っておくともっと楽しめるというものがありましたら教えてください。

菊地 原作との違いですね。先ほども言いましたが、OVAは9.5話という位置づけです。第9話でみんなのISがボロボロに壊された後だから、ISが使えないという事になっています。原作では、その後に「ワールド・パージ編」があり、そこで一夏に助けられた楯無がデレ始めるのです。そのため、テレビの第10話以降では、楯無がデレている姿を描けなかったんですよね。今後、ISの続編が出るとしたら、デレる楯無を楽しめるでしょう。彼女は、簪がモニターするヒロインたちの妄想内容の報告を受けて、「私もして欲しいな」などと思っていたのではないでしょうか(笑)。

――ちなみに、今回、監督がお気に入りのヒロインは誰でしょうか。

菊地 好きというのとはまた違うかもしれませんが、先ほども言ったように、鈴をコテコテにヒロインらしく、そして深く描いてあげられたのはよかったですね。鈴はあまり押しが強くないので、描写が控えめになってしまうんです。「ワールド・パージ編」では、ほかのヒロインの倍くらい力を入れるつもりで描いています。箒もどちらかといえば押しが弱くて不遇なヒロインですが、彼女の場合は王道的に最後においしいところをかっさらっていきますから、まあいいんじゃないでしょうか(笑)。

――「ワールド・パージ編」を見たファンは、続編を期待している事と思います。

菊地 けっこうISはしんどいんですよ(笑)。メカの面倒を見るのが大変なんです。3Dで描かれているのですが、殺陣などのアクションを考えるのが僕なんです。絵コンテを描いていると、殺陣師になった気分になります!

――しかし、もし続編があれば、菊地監督の続投を望む声が上がるかと思います。

菊地 シリーズディレクターの登坂晋さんが、ISを完璧にマスターしてくれているので、僕じゃなくても大丈夫じゃないでしょうか(笑)。なんて口にできるくらい、頼れるスタッフがいるのは心強いですね。

――ISはまだまだ続いていきそうですが、菊地監督としてはどんなISを見てみたいでしょうか。

菊地 今は学園の日常が基本なので、そこを飛び出した違う場所での活躍を見てみたいですね。弓弦先生がどんな世界を描いてくれるのか、僕も楽しみにしています。


――最後に、ファンの皆さんにメッセージをください。

菊地 「ワールド・パージ編」は見どころだらけ。ヒロインの妄想あり、学園の地下や研究所などの新施設あり、アクションあり――。ヒロインたちが好きな人も、メカなどが好きな人も、アクションが好きな人も楽しめる作品に仕上がっています。ぜひご覧ください!

☆☆☆

・IS<インフィニット・ストラトス>2 Blu-ray&DVD OVA ワールド・パージ編

・Blu-ray(OVXN-0021)/\7,300 DVD(OVBA-1020)/\6,300

・発売日:
    2014年11月26日

・特典内容:
    【初回生産特典】
    (1)堀井久美氏描き下ろし特製収納BOX (ワンオフ・フェスティバル2収録可能)
    (2)特製ブックレット「IS2設定資料集」(50p予定)
    【毎回特典】
    (1)キャラクターデザイン堀井久美氏描き下ろしジャケット
    (2)クリアケース&デジ仕様ジャケット
    (3)スーパーピクチャーレーベル
    (4)映像特典

・仕様:
    【Blu-rayスペック】
    ◆仕様:OVA 1層ディスク ◆画面サイズ:16:9(1080p HighDefinition) (一部特典:1080i Hi-Def) ◆音声:リニアPCM
    【DVDスペック】
    ◆仕様:OVA 片面1層 ◆画面サイズ:16:9(Squeeze) ◆音声:リニアPCM
    【Blu-ray&DVD共通】
    ◆言語:日本語 ◆色:カラー ◆製作年/国:2014年日本 ◆発売・販売元:オーバーラップ

http://www.tbs.co.jp/anime/is2/

https://twitter.com/is_anime

text by MASAAKI HOSHI

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