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そこかしこにあるメッセージを読み取れ! 「ユリ熊嵐」プロデューサー・吉沼忍インタビュー

2015年01月13日 15:04配信


好評放送中の「ユリ熊嵐」。現在発売中のニュータイプでは、作品の企画の成り立ちなどをプロデューサーの吉沼忍に語ってもらっている。本インタビューはその誌面を受けて、第2話放送後掲載という許諾をもらい、引き続き「ユリ熊嵐」について語ってもらったもの。透明な嵐が吹き荒れる前に、この記事を読むべし!




■透明な嵐吹き荒れる、思春期少女コミュニティ



──第1話でふくらんだユリの蕾が第2話ではいたるところでほころびはじめて、ますます匂いたっていく「ユリ熊嵐」ですが、続々と独特のキーワードが登場してきていますね。

吉沼 そうですね。ただ、「断絶の壁」しかり「透明な嵐」しかり、それらが何を言わんとしているのかは、観ていただければ、おのずとわかっていただけるのではないかと思います。軸にあるのはシンプルな物語ですので。でも、映像だとどんどん流れてしまうので、追いかけられない所もあるかも? そのあたりはきっとニュータイプさんが記事でフォローしてくださるはず(笑)。

──第2話の「群れの空気を読まぬものは『排除』の対象になる」という蜜子の言葉や、「友だち」という言葉のニュアンスに、思春期の少女コミュニティのある種のリアルさが表われているように感じます。

吉沼 クラス内の「排除」というのは、平たくいってしまうと「仲間はずれ」や「いじめ」のイメージに繋がってしまいますが非常にデリケートな部分なので、取り扱うからには適当にはしない、という覚悟をもって臨んでいます。企画段階から幾原監督は、かなり真摯にその系統の書籍を読み込んで調べられていましたし、丁寧にエピソードを組み立てていたのが印象に残っています。かつてはグループからのつまはじきで済んでいたことも、現代ではひとり対クラス全員になってしまう。それをテーマに描いているわけではないのですが、ある空気として織り込んでいますね。


■食べちゃいたい気持ちは、どこへゆく──?



 

──そんな「群れ」対して、スキをあきらめない女の子2人が、いかに立ちむかっていくのか。森島明子さんが作画されているコミック版を読むと、さらにその物語の広がりが感じられ期待がふくらみます。

吉沼 キャラクターとしては、森島先生のデザイン画を元に銀子たちが生まれていったわけですが、物語の面では、今回はアニメ版がオリジナル原作となっています。コミック版は、アニメの物語や世界観を森島さん視点であらためて切りとり描くアナザー作品という位置づけに。幾原監督自身、森島先生からあがってくる「ユリ熊嵐」のネームに刺激を受けていました。そうゆう所もあり、むしろ自由にやっていただいている感じでしたね。

──最後に、これからの注目ポイントを教えてください。

吉沼 紅羽を食べちゃいたいという銀子の気持ちと、紅羽のお母さんはクマに殺されちゃったという過去、この2つのラインを軸にお話が進んでいくのですが……キーパーソンは純花です。これからも回想に登場しますし、不思議な魅力のある少女として描かれています。あとは、百合がつく名字の女の子以外の名字も意味があったりと、あとから腑に落ちるような名付けに気づきます。そういう意味では、そこかしこにメッセージが込められているので、読み解きながらご覧いただくのもまた一興かと。もちろん同時にミスリードを誘う表現もちりばめられているので、いろんな角度からお楽しみいただければ幸いです! ガウガウ!


文・ワダヒトミ


「ユリ熊嵐」公式サイト
http://www.yurikuma.jp/
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