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体育倉庫でのシーンは期待大!? 「傷物語〈III冷血篇〉」尾石達也監督インタビュー

2016年12月22日 17:00配信
体育倉庫でのシーンは期待大!? 「傷物語〈III冷血篇〉」尾石達也監督インタビュー

「傷物語〈III冷血篇〉」新ビジュアル

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

阿良々木暦とキスショットの衝撃的な出会いと一風変わった絆、そして、変化する関係が描かれてきた劇場アニメ「傷物語」三部作。その待望の完結編「傷物語〈III冷血篇〉」の公開まであとわずか。制作が佳境にさしかかっている忙しい折、尾石達也監督が、「〈III冷血篇〉」にかける想いや、見どころを答えてくれました。

――「〈冷血篇〉」でアニメ「傷物語」は完結を迎えます。今のお気持ちを教えてください。

シリーズディレクターを担当した「化物語」から「傷物語」へと、10年近くにわたって携わってきた作品なので、これで終わりというのが信じられないです。「化物語」の制作中に、西尾維新先生の「〈物語〉シリーズ」にのめり込み、「傷物語」は自分が作らなければならないという強い想いがあったので、関わることができて幸せだったなと思います。

――そこまで尾石さんが惚れ込んだ「〈物語〉シリーズ」の魅力とはなんでしょうか?

やはりキャラクターですね。作り手の僕としては、特に、主人公の阿良々木暦に感情移入をしています。「化物語」はたくさんのヒロインが登場する、いわゆる“ハーレムもの”ととらえることもできますが、シリーズの序盤の「化物語」で一人に決めてしまう暦の純真さや、キスショットに血を提供してしまう馬鹿正直さが好きになりました。

――「〈冷血篇〉」をひと言で表すとしたら、どんな言葉を選びますか。

“悲劇”です。「傷物語」の肝は、暦のもつ価値観や倫理観が逆転するということ。〈鉄血篇〉ではキスショットを助けたことで自分が吸血鬼になるという被害者の立場だったのが、最終的にはキスショットに荷担したことによって加害者になってしまう。〈冷血篇〉ではその悲劇の部分が一気に語られ、ラストは悲劇そのものが待っています。

――原作ファンは、体育倉庫で阿良々木暦と羽川翼が繰り広げるシーンを楽しみにしていると思います。

僕は、原作を読んで先の展開を知っている人が観ても、ビックリするようなアニメを作りたいと思ってきました。その意味でも、体育倉庫のシーンにはぜひ注目を。思春期真っ最中のファンの方も多いと思うのですが、そんな少年少女の心にトラウマが残るようなシーンに仕上げたいと思っています(笑)。アフレコの際には、神谷さんと堀江さんに、「『傷物語』ファンは、みんなこのシーンを楽しみにしています!」と改めて熱演をお願いしたくらいですし、その期待を上回る演技を見せてくれました。もちろん映像の方も頑張っています。どうせやるならば中途半端は良くないと思っていますし、原画さんから上がってきた絵をチェックしていても、本当に力が入っています。テレビではなくて、映画で良かったなと思っています(笑)。

――暦とキスショットのバトルシーンも楽しみです。

原作では仁王立ちしながら、お互いの頭をつぶしあうという戦闘シーンですが、アニメでは少しアレンジさせてもらっています。2人のバトルは、“地獄絵図”を意識しました。最強クラスの吸血鬼同士のバトルなので、一見するとコミカルに写るかもしれません。でもそれは意図通りで、スタッフと打ち合わせをする時には、ここで観客から笑いをとってもいいんだと伝えています。それによって、感情の振り幅が大きくなり、ラストとの対比が生まれています。ただ、ご覧になった方からはもしかしたら賛否両論になるかもしれないなと思っています。

――公開まであとわずか。WebNewtypeの読者にメッセージをお願いします!

ようやく「傷物語」三部作の完結編すべてを公開することができます。3本全部見た時に物語が成立します。ぜひ、劇場でご覧ください。【取材・文=星政明】

■劇場アニメ「傷物語〈III冷血篇〉」

公開:2017年1月6日(土)

スタッフ:原作…西尾維新「傷物語」(講談社BOX)/総監督…新房昭之/監督…尾石達也/キャラクターデザイン…渡辺明夫・守岡英行/音響監督…鶴岡陽太/音楽…神前暁/アニメーション制作…シャフト/製作…アニプレックス・講談社・シャフト/配給…東宝映像事業部

キャスト:阿良々木暦…神谷浩史/キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード:坂本真綾/羽川翼…堀江由衣/忍野メメ…櫻井孝宏

リンク :「傷物語」シリーズ公式サイト