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朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」本渡楓インタビュー 朗読劇で描かれる、TVシリーズの「その後」

朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」衛藤可奈美役の本渡楓さん
朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」衛藤可奈美役の本渡楓さん(C)伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会 (C)READPIA/朗読劇『刀使ノ巫女』

2018年に放送されたTVアニメを中心に、さまざまなメディアで作品を展開してきた「刀使ノ巫女」の朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈(せいかほうとう)」が、来たる2021年11月6日(土)・7日(日)にところざわサクラタウン ジャパンパビリオン ホールAにて上演決定! シリーズを通して主要キャラクターの衛藤可奈美を演じ、自身も「刀使ノ巫女」の大ファンだという本渡楓さんは、完全新作で描かれる朗読劇にどんな思いで挑むのでしょうか? 9月22日に生配信された「とじよみゼミナール」本番直前の控え室にお邪魔して、お話をうかがいました。

――「刀使ノ巫女」が朗読劇になると聞いたときは率直にどう思われましたか?
本渡 まず、発表があったときはすごくうれしかったですし、たしかに今まで朗読劇はやってこなかったなということで、ちょっとだけ意外に思ったりもしました。また、「刀使ノ巫女」は刀使と呼ばれる女の子たちがさまざまな能力を使ったり、剣術で戦ったりするのが映像での見どころだったので、どんなふうに朗読劇で見せていくんだろうというのはいちファンとして興味がありますね。

――キャストは本渡さんをはじめ、TVアニメのメインキャスト6人が再集結します。
本渡 この6人で会うのは本当に久しぶりですね。たぶんTVアニメのイベントで集まって以来だと思います。もちろん個々にはすれ違ったり、ちょっとだけお会いしたりというのはあるのですが、またこの頼もしい方々と共演できるんだと思うとすごくうれしいです。しかもこの人数で、生で会話しながらお芝居できるという環境が今はなかなかないので、いろんな対策をしながらではありますけど、めちゃめちゃ楽しみにしています。

――朗読劇の台本はもうお読みになられましたか?
本渡 まだ表紙を見ただけです(笑)。中身はまだ1文字も読んでいないのですが、表紙だけでも「なるほど!」と思いました。それに、朗読劇なので当たり前だと思うんですけど、持ってみてすごくぶ厚く感じて。このぶ厚さで、テンションが上がっています。

――本渡さんはところざわサクラタウンで昨年上演された朗読劇「選ばれなかった勇者の花嫁」にも出演されていましたね。
本渡 今まで朗読劇というと、私のイメージでは出演者みんなが一列に並んでいる感じだったんですけど、このときの朗読劇でひとつ概念が変わりました。まず、お衣装を用意していただいて、キャラクターふうの衣装をそれぞれ着用するという形で、朗読しながらも動き回るし、走るし、私は登場までずっとしゃがんで隠れていて待っていて、出番が来たら「バーン!」っていろんなものをかぶった状態で登場したりして、すごく楽しくて。今までお芝居といえば基本的にノイズを立てない範囲でちょっと身振りするくらいだったのが、体を動かすとこんな感じなんだというのも新鮮で。今回も同じREADPIAさんの制作ということで、どうなるのか楽しみにしています。

――TVアニメ以来、衛藤可奈美との付き合いも長くなってきたかと思いますが、改めて本渡さんから見た可奈美の印象をお聞かせください。
本渡 可奈美と出会ったのはオーディションからだったんですけど、いちばん最初の印象は「猪突猛進」でした。いろんなことに夢中になって、まっすぐ進んでいく。そこから間もなくしてTVアニメが始まって、「全然猪突猛進じゃない!」って思うようなストーリーになっていって(笑)。私が勝手に想像していたよりも彼女はめちゃめちゃ頭が切れるし、損得とかも冷静に見ていて、たしか可奈美自身も後半で言っていたんですけど、意外と冷たいんですよ。本当に冷たいわけじゃないんだけど、冷静だから冷たく見えるようなところもあって、第一印象と全然違ったなあって。もちろん直感で動くところはありますし、勘が鋭かったり当たっていたりすることも多くて、感性の部分も大きいのですが、一般的な善悪だけじゃないところもとらえる子だったりして。お話が進むなかで「可奈美は今、本当にそう思っているのだろうか?」と、ちょっとずつ悩むところも増えていきました。

――それは役者としてはやりがいのある部分でもありましたか?
本渡 ありましたね。やればやるほど可奈美は底知れなくて、自然と考える時間が増えていった作品で、そのなかで私は(Tシャツに書いている「本渡先生」の文字を指して)こうなったんだと思います(笑)。

朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」衛藤可奈美役の本渡楓さん
朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」衛藤可奈美役の本渡楓さん(C)伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会 (C)READPIA/朗読劇『刀使ノ巫女』


――つまり、手のかかる子ほどかわいいという感じでしょうか?
本渡 そういう感覚に近いと思いますし、実際、頭を使う作品だったんですよ。専門用語もそうですし、可奈美たちが今どこにいるのか把握するために日本地図を台本に描いたりしていて。後半は特に潜水艦で移動したりするので、グーグルマップで調べながら「前回はここにいて、だからここを船で通ったのか」というのを必死でかみ砕いていました。毎週それがすごく楽しくて、今思うとその難しさや悩ましさというものがずっといい方向に働いていましたね。放送当時は毎月イベントがあったので、そこで私がみんなに説明できるくらいにならねば!という気持ちで、がむしゃらに頑張っていました。

――おそらくこの朗読劇が終わると可奈美を演じる機会はしばらくなさそうに思いますが、そういう部分での意気込みはありますか?
本渡 そんなふうに言われちゃうと、緊張しちゃいますね……。でも、今まで付き合ってきた年数があるので、これでしばらく可奈美のCVとしては会えないかもと思うと、どうしても特別な気持ちになりますよね。いやあ……、本番でかみたくないです(笑)。

朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」衛藤可奈美役の本渡楓さん
朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」衛藤可奈美役の本渡楓さん(C)伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会 (C)READPIA/朗読劇『刀使ノ巫女』


――この朗読劇で初めて「刀使ノ巫女」の世界に触れる人には、どんなふうに楽しんでもらいたいですか?
本渡 TVアニメが2クール分あったうえで、その7か月後の物語を描くのが今回の朗読劇になりますので、彼女たちのできあがったすばらしい関係性をまず楽しみにしていただきたいですし、キャラクター原案のしずまよしのりさんのイラストも劇中で使用されるということなので、そこも見どころだと思います。キャストとしては、お芝居のギャップを楽しんでほしいですね。日常の彼女たちは朗らかに演じたいですし、いざとなったときに見せる勇敢さと、みんなのチームワーク。皆さんがその魅力に惹かれたら、すごくうれしいなと思います。現地に来られる方はもちろん、配信で見てくださる皆さんにも満足してもらえるような2日間になれば幸いです。一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします!

朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」は11月6日・7日に上演!
朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」は11月6日・7日に上演!(C)伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会 (C)READPIA/朗読劇『刀使ノ巫女』


【取材・文:仲上佳克】

朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈(せいかほうとう)」

公演日:2021年11月6日(土)・7日(日)
    6日(土) 昼の部:開場 11:15/開演 12:00
    7日(日) 昼の部:開場 12:15/開演 13:00
    7日(日) 夜の部:開場 16:15/開演 17:00
    ※6日(土)は夜の部がございません
会場:ところざわサクラタウン ジャパンパビリオン ホールA

スタッフ:原作…伍箇伝計画/脚本…髙橋龍也/イラスト…しずまよしのり/演出…鈴木智晴 (劇団東京都鈴木区)/協賛…ローソンエンタテインメント/制作…ソニーPCL/主催…KADOKAWA

キャスト:衛藤可奈美…本渡楓/十条姫和…大西沙織/柳瀬舞衣…和氣あず未/糸見沙耶香…木野日菜/益子薫…松田利冴/古波蔵エレン…鈴木絵理 他

リンク:朗読劇『刀使ノ巫女 清夏奉燈』
    朗読劇『刀使ノ巫女 清夏奉燈』公式Twitter・@toji_roudoku
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