アニメ

「テイルズ ゼスティリア ザ クロス」最終話先行上映会レポート

 3月の放送終了から約1ヵ月。「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」の最終話となる#25(第26話)「伝承」が4月29日についにオンエアとなりました。最終話、オンエア当日の4月29日、約4時間早く最終話の劇場先行上映会が東京のユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で開催されました。上映後には導師スレイ役の木村良平さん、外崎春雄監督、ufotableの近藤光制作プロデューサーがステージに登壇。最終話を無事に迎えた喜びを観客と分かち合いました。

「最初に最終話を観てくださった皆さんと、この大切な時間を共有できてうれしいです」(木村)

「ずいぶんとお待たせしましたが、最終話を皆さんにお届けできてうれしいです」(外崎)

「最終回の放送枠がなかなか決まらず今日になりましたが、オンエアが今日と決まり、本当に良かったです。」(近藤)

 最終話を迎え、一同は2クールにわたって放送されたシリーズを振り返ることに。まず新しい「テイルズ オブ ゼスティリア」をつくった実感を聴かれて、木村さんは――

「ご覧になった方はすでに感じていただいてくださると思うのですが、この作品はゲーム版をそのまま焼き直ししたものではなくて。アニメーションにするならばこういうおもしろさが表現できるだろうとアニメ版のスタッフが追及してくれた作品だと自分は思っています。アニメ版にはスキット(ゲーム版でキャラクターたちが立ち絵で会話するシーン)がないんですよね。ゲーム版ではスキットでキャラクターたちを理解したり、身近に感じられたりするようになるのですが、そこをアニメではスキットのテイストを会話に組み込むことで描いていて、ちょっとユーモラスなやり取りをまぜてあるんですよ。そこがおもしろいなと思いました。あと、『これをやりたかったんだ!』というストーリー上の変化も印象的でした。ドラゴンを浄化できた(#20)ときは収録スタジオ内も拍手喝采でしたからね」(木村)

「木村さんがおっしゃっていたようにスキットをもっとたくさん入れたいと思っていたんですが、物語の内容が重いので、なかなか入れられなかったんです。ゲームの映像もPS3やPS4でリリースされている作品なので映像的にも密度が濃いですし、お話も重い。作品の物量も重く、脚本と音響は近藤さんにお願いして、僕が映像面を担当と分担することで作り終えることができました」(外崎)

「災厄の時代に導師が浄化するというけれど、『災厄の時代』とはどんな時代なのか。『穢れ』や『浄化』とは何なのか。難しいキーワードがたくさんあって、#00(第1話)から脚本は本当に難航しました。脱稿まで1年くらいかかったんじゃないかな。#00から#03(第4話)までを描き終えたときに軸が見えて、#10(第11話)のロゼとアリーシャがやり取りするところで覚悟が決まりました」(近藤)

 この「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」は2クール(25話+1話)にわたってオンエアされてきました。その中でトピックになったエピソードを挙げるとすると……。

「アリーシャといっしょに旅ができたことかな。ドラゴンを浄化できたのもうれしかったなあ! ゲームはボリュームがあるから、ひとつのイベントで満足いく結果にならなくても、別のイベントで補うことができる。でも、アニメーションだとテンポが決まっているし、ひとつのイベントでちゃんと達成感がないともの足りなくなる。逆に達成感を得られるとすごく気持ちいいんだなと。役者の間でもそういう話をすることが多かったですね」(木村)

「ドラゴンを浄化した回は自分でも思い入れが強いです。映像ができあがったときは感動しましたね」(外崎)

「「『Rising Up』も、#21の『いつか夢見た世界』、最終話『Journey's End』をかけることもシナリオの段階で決めていて、どこからテロップを流すかまでシナリオに書き込んであります。ufotableの作品は音響からフィニッシュまでイメージしてプリプロ段階から仕込んでいくよう意識しています」(近藤) イベントでは最終話に登場した、スレイの地水火風合体神威とアリーシャの神威のキャラクター原案が披露されました。

「最終的にスレイは全員と合体して、全員の力を借りて戦う。それはアニメがスタッフ全員の力でつくっていることといっしょだなと思っていて。僕だけじゃない、外崎監督だけじゃない、木村くんもそうだし、みんなの力があってこの作品ができている。だから、シナリオで四属性合体神威を書いた時も、バンダイナムコゲームズさんにそのデザインをお願いして、ゲームスタッフがその想いを汲んで原案をおこす。それ自体が嬉しかったですね」(近藤)「僕は完成した最終話の映像をヘッドホンで聴きながら拝見したんですけど、このスレイの神威ってマントの衣擦れの音が良いんですよね。みんなをまとっている感じがあるんです」(木村)

 さて4月29日をもって「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」の制作も一段落……と思いきや、どうやらまだまだスタッフ、キャストは忙しい様子。

「これまで応援してくださりありがとうございます。とりあえず放送は終わりますが、今後とも『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』の応援をよろしくお願いいたします!」(外崎)

「外崎監督にゴールデンウイークは何をやっているの? と聞いたら『リテイクを直します』と言っていました。もはやリテイクではないと思うんだけど(笑)。まだまだスタッフはBlu-ray BOXIIに向けて頑張っているので、応援してください」(近藤)

「とうとうというか、ついにというか。最終話になりました。個人的には最後のエドナのセリフがすごく好きです。最後にスレイとミクリオの2人のシーンで終われたのも幸せな気持ちです。まだまだイベントやBlu-ray BOXIIの発売などこれからもいろいろありますので作品の応援をよろしくお願いします。彼らを見守ってくれてありがとうございました」(木村)

志田英那

■「テイルズ ゼスティリア ザ クロス」流通限定 Blu-ray BOXⅡ
7月28日(金)発売
◆公式サイト限定版
価格:本体3万6000円+税
◆ufotable限定版
ufotable版完全生産限定パッケージ:税別3万6000円
ufotable版通常パッケージ:税別3万2000円
◆ララビットマーケット・Amazone.co.jp・アニメイト限定版
価格:各税別3万2000円
© BNEI/TOZ-X

リンク:「テイルズ ゼスティリア ザ クロス」公式サイト
     ufotable公式サイト
    公式Twitterアカウント・@TOZtheX

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