佐々木望の「ウィ、カノン」は絶品！岡本麻弥の自主企画プロジェクトCD第2弾イベントレポート

声優・岡本麻弥さんが架空のアニメをプロデュースする自主企画プロジェクト「雷神八系 -ZANAM- ファム・ファタール 運命の女」(以下、「ファム・ファタール」)。そのコンセプトCD第2弾リリース記念イベントが、2017年12月9日(土)に銀座チーパズカフェにて開催されました。

「1日限りの雷神八系カフェ開店！リリース記念トークイベント」と銘打たれた今回のイベントには、カノン J.草薙役の岡本さん、雷神八系の1人であるα N.デヴォ役の佐々木望さん、イラストを手がけた麻宮騎亜さんが出演。

イベントではオリジナルメニューが用意され、開始前には司会を務めたCha-Piさんが歌を披露するサービスもあり、岡本さん、佐々木さん、麻宮さんによるトークや生朗読で楽しませてくれました。同日2回行われたイベントのうち、前編(1回目)の模様をお伝えします。

まずは、トークコーナー『アフレコなの？ファム・ファタールの世界を振り返ろう』で収録やキービジュアル制作の裏話を披露。岡本さんと佐々木さんは意外にも同じ作品で共演したことはあまりなかったらしく、「がっつり掛け合いが出来て楽しかった」と振り返ります。今回の収録では、最初向かい合うようにマイクが置かれていたものの、「視界に入らない方が集中しやすい」という理由で向きを変えたそうです。

また、収録には麻宮さんも同席したそうで、ガヤで出て欲しいと頼まれたが「神聖な場所だから」と頑なに断ったとのこと。収録したスタジオは数々の名作のアフレコが行われた場所であり、「機動戦艦ナデシコ」もこのスタジオだったので懐かしかったとも話していました。

その麻宮さんからはキービジュアルの話が。最初、αの機体であるブラックサンダーを“赤く”塗ってしまい岡本さんからダメ出しをされたといいます。一方で、αのキャラクターデザインは佐々木さんの演技を聴いてからイメージして描いたそうです。ただ「最初は金髪のイメージを受けた」と正直に暴露すると(完成イラストは黒髪)、佐々木さんは「自分が最初から黒髪キャラっぽい演技をしていればよかったですね(笑)」と麻宮さんを素敵にフォローされていました。

原作者である岡本さんからは「もっと若くして欲しい」などの注文があったそうで、そういったリクエストに答えつつ、機体のギミックなどにはかなりの秘密も用意しているという麻宮さん。その辺りも今後明かされることを期待したいところです。

カノンとαのデュエットによるイメージソング「零-ZERO-の記憶」は、一度2人で合わせてからそれぞれ収録したそうで、そうやって最初に一緒に歌ったのが良かったと岡本さん。さらに、同年代でデビュー当時から知っているだけに今回の共演が嬉しかったことや、2番のサビの「宇宙の夜風」の「か〜」のところが特にお気に入りだと話していました。

生朗読のコーナーでは、この日のために岡本さんが書き下ろしたオリジナルショートエピソード『αとカノンのティータイム』を朗読。物語は、銀座の一等星・チーパの大人気カフェに来たαとカノンが他のメンバーたちのことを語る内容で、ドラマ内で出てきたコラボメニューが実際に登場する一幕も。何よりこの場で初めて合わせたとは思えない2人の掛け合い、佐々木さんの素敵な声での「ゆっくり召し上がれ」などは至福のひとときとなりました。

続いては、90年代に放送されていた(という設定の)大人気アニメ「雷神八系 -ZANAM-」の好きだったエピソードを語る『あったよね「雷神八系」の好きなエピソードを語るコーナー』。来場者が書いた「誰が」「誰と」「どこで」「何をした」をランダムで引いて出来上がった物語を3人が紹介していきます。

不思議な状況の物語が飛び出す中、佐々木さんが披露したのは「αがαとZANAMのコクピットで『ウィ、カノン』とつぶやいた」。αとαが2人いる意味は不明でしたが、さらりと言った「ウィ、カノン」の素敵な響きにみんなうっとり。拍手の結果、やはりこれが最も支持を集めて優勝。この物語は後日、岡本さん書き下ろしでWebにアップされるそうです。

イベント後半には『なぜなに？ファム・ファタール』と題した質問コーナーもあり、作品とは全く関係ない「うどん派ですか？蕎麦派ですか？」といった質問まで。岡本さんは蕎麦派、佐々木さんと麻宮さんはその時の気分次第とのこと。「今後もCDで共演されますか？」との質問には、続けるためにも皆さんの応援が必要ですと呼びかけていました。先ほど披露してくれた「ウィ、カノン」のような極上のセリフを聴くためにもぜひ！とのことです。 最後は、ポストカードやポスター、サイン色紙、さらには岡本さん直筆のキャラクター設定原案書の一頁といったプレゼントが当たる「雷神八系大抽選大会」があり、イベントは終了となりました。なお、イベントを終えた3人からコメントをいただきましたので、こちらもぜひご覧ください。

取材・文＝千葉研一