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4月22日(水)に2ndアルバム「one day」をリリースする南里侑香。バラエティに富んだ楽曲を組み合わせて、女性のある1日を切り取ったような1枚に仕上がったという本作では、これまでとは違う音楽の楽しみに出会ったとのこと。
――「one day」が仕上がりましたね。どんなコンセプトで制作されましたか?
南里:「閃光のPRISONER」などの既存曲がカッコいい感じの曲なので、他にもテイストの違う曲を入れてカラフルな1枚にしたいなと。「one day」というタイトルにしたのは、1日の間にいろんなカラーが詰まっているから。朝は元気に、お昼ご飯は美味しくて、夕方は疲れたけど、帰ったらリラックスタイムが待ってるし…と。それを曲に詰め込んでお届けしようと思いました。
――たしかに、「閃光のPRISONER」(テレビアニメ「魔法戦争」OPテーマ)や「BLOODY HOLIC」(テレビアニメ「ブラッドラッド」EDテーマ)などアニメ曲あり、軽快なイメージの新曲ありとバラエティに富んでいますね。1stアルバム「ロンド…月の記憶をたどって。」とも違った印象です。
南里:1stアルバムをリリースした3年前は、まだソロ活動をスタートさせたばかりで、今思えば緊張していたのかもって思います。当時は楽しくて気づかなかったけど(笑)。今回は、その時に比べると、さらに高いワクワク度で制作に臨むことができました。
――制作はどんなところからスタートしましたか?
南里:既存曲の他にどんな曲を入れたいかなって考えて、まずは志倉千代丸さんとコミネリサさんに曲をお願いしました。
――志倉さんといえば、Tiaraway(南里侑香と千葉紗子の2人組ユニット)でも全曲の作詞作曲、プロデュースをされていましたね。
南里:じつは、何年も前から、またTiarawayの時のような曲を歌いたいと思っていたんです。Tiarawayの時から曲を聴いてくださっているファンの方も多くて。今回、志倉さんに作詞・作曲をしていただいた「アンティフォーナ」は、とても壮大な曲になりました。志倉さんの曲って、悲しくて、その反面、喜びや温かみがあって。歌っていると、その両方に感情を引っ張られて心が震えるんです。久しぶりに“志倉節”を歌うことができて嬉しかったです。
――コミネリサさんと制作されるのは、今回が初めてですよね。
南里:コミネさんとは数年前に知り合って、個人的に曲を聴いたりライブに行ったりしていたんです。コミネさんのライブって、ピアノの弾き語りで、すごく楽しそうに歌われるんですよ。もともとピアノ曲が好きだったこともあって、今回はピアノ曲でとお願いしました。
――コミネさん作詞、作曲、編曲の「My Favorite Time 〜素敵な一日」では、どんなお話をされましたか?
南里:スタッフの方に、私の好きな「マイ・フェア・レディ」というミュージカルのことを力説していた時に、「じゃあ、そういうイメージの曲を入れよう!」という話になって。コミネさんもミュージカルがお好きだということで、イメージをお伝えして作っていただきました。最初にメロディラインがあって、そこからああでもないこうでもないと話し合って、最終的にはずいぶん曲のイメージが変わったと思います。すごく素敵な曲になりました。
――南里さんといえば、もともとミュージカルをやられていた経緯もありますよね。
南里:そうなんです。でも、こういったどんどんテンポが変わっていくようなミュージカル調の曲をCDに収録したことは初めてで。レコーディング中は、コミネさんと2人で、舞台の上に立っているような感覚で歌いましたね。つい歩き出したくなってしまうような感じで(笑)。
――楽しそうですね(笑)。そんなレコーディング風景を撮り下ろした映像が、初回限定盤のDVDに収められているとか。
南里:はい。2人で目を合わせながら息を吸って歌い出す感じとか、ピアノの迫力とか、歌っている時の私の表情とか、緊張感もあり楽しくもあり、臨場感が伝わる映像なので、ぜひ観ていただきたいです。初回限定盤のDVDには、他にもアニメのテーマ曲2曲のミュージッククリップも入っていて、新たな2曲を組み合わせると、本当に全部私かなって思うくらいカラーが違うんです。
――そして、表題曲の「ONE DAY」は、まさしくこの1枚のコンセプトが詰め込まれた1曲ですね。
南里:響きがすごく明るくて、前向きに1日のスタートが切れるような曲です。ああさんの歌詞って、言葉がルンルンってスキップして走っていっちゃうみたいで、ひと言ひと言がいきいきしているんです。女の子のちょっとした気持ちや仕草が詰め込まれているので、聴いた時にクスッとなってくれるといいなあと。男性の方にもそういう感じが……きっとあると思うんですけど(笑)。
――全13曲を通して聴くと、「ONE DAY」のように南里さんご自身のイメージに近い曲もあったりと、1stアルバム以上に自由度が高い1枚だと感じました。
南里:これまでは、カッコいいイメージの曲を歌わせていただく機会が多くて、私自身も大好きな領域なんですけど、求められているイメージというか、自分の殻を破ることが怖かったんです。だけど、そういった曲とはまた違うところにポーンって冒険できるのがアルバムの楽しさだと、1stの時から感じてもいて。「ONE DAY」みたいなガールズポップ系の曲も、ふだんは好きで聴くんですけど、自分が歌うことをイメージしたことはなくて。でも今回は、思い切って歌ってみたいと。少し照れくささを感じながら(笑)、飾り気のない自分のままレコーディングすることができました。そんな風に、形にとらわれず、アルバムタイトルにもなった「one day」というコンセプトに沿って、パズルのように曲を選んで自由に歌っていく制作過程は本当に楽しかったです。
――南里さんらしさを、より身近に感じられる1枚なんですね。
南里:そうですね。できないかも、と思っていることはたくさんあるけど、挑戦してみないと一歩も前に進めないから。この1枚を通して、もっと自分自身が音楽を楽しんでいいのかもしれない、という想いがすごく強くなりました。
――では、このインタビューを読んだ方にメッセージをお願いします!
南里:楽しい1枚になったな、と自分では思っています。1曲1曲、私にとっては宝物のアルバムですので、みなさんと共有できたらと。みなさんの1日の中に「one day」を取り入れてもらえたら嬉しいです。【記事:WebNewtype】