キャスト

放送直前「このすば」福島&雨宮インタビュー[後編]

いよいよ1月13日(水)から放送が始まるテレビアニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」。主人公のカズマ役の福島潤さんとアクア役の雨宮天さんに話を聞いた放送直前スペシャルインタビューを2回に分けてお届けしています。

インタビュー後編では、キャラの個性を引き出す役作り、序盤エピソードの見どころを聞きました。

――役づくりに関してはいかがでしたか。苦労された点とかはありましたか?

雨宮:私は今までの作品にあまり振り切れた役がなかったので、最初はコメディのテンポをつかむのが大変でした。台詞のテンポが速いので、それについていくのに必死でしたね。台詞に合わせてアクアもどんどん表情を変えていって、もう、どうしようっていう感じで。そういう意味でも1話は緊張も合わさって、本当に大変でした。

福島:僕はできるだけ小説のイメージのカズマを再現したいという気持ちがあって、そこから芝居をしていきながら、どんどん自分のわがままを追加させていった感じです。演じているうちに、もっともっとと思ってしまって、こういうアプローチはどうだろう、こんな言い方はどうだろうと欲張ってしまうんですよね。やっぱり声優として、文字(原作)を超えたいという気持ちもありましたから。でも意気込みすぎて、アフレコ初日では声優人生初の10秒でストップを受けるという事態に(苦笑)。

雨宮:一瞬だった(笑)。

福島:僕がつくってきたカズマのキャラが違ってたみたいで、瞬間的に「違う違う違う」って。説明を受けてやり直して、今度は20秒くらいで止められちゃうという。いやあ、苦しみました。

――どんなキャラづくりだったんですか?

福島:僕は最初からコミカルさ全開のキャラでいったんですけど、最初はそうじゃないからって。最終的にはそのキャラでいいんだけど、段階を踏みながらそこにいくわけだからって。なので、その後は少し我慢するくらいの気持ちで演技しました。

――カズマがそうやって変わっていくのもひとつの見どころですね。

福島:そうですね。アクアたちと出会って、いろんな目に遭ったおかげで、ツッコミに磨きがかかり、どんどんカズマの表現は変わっていったと思います。これも成長というのかな(笑)。

雨宮:キャラクターの表現はその場のノリで生まれたものもたくさんありますよね。監督もライブ感を大事にしてくれて、自由な空気をつくってくれましたから。

福島:シーンって平面ではなくて、メインでしゃべっている人たちの周りにも、映ってなくても人がいるわけじゃないですか。自由な楽しさを求められてもいたので、そういうのをキャストのみんなで考えて、台本にないアドリブとしてかなり盛り込んでいってます。

雨宮:私と高橋(李依)さんとで1分くらい、裏でアドリブを入れてたところなんかも。

福島:僕とダクネスがしゃべってる後ろで、めぐみんとアクアがずうっとなんかやってるという。あそこはおもしろかったですね。

雨宮:酔っぱらってるのか、じゃれてるのか。二人してギャーギャー騒いでて(笑)。そういうところでもアクアはよく叫ぶんですよね。何十秒も叫びっぱなしとかもありました。

福島:小説とは違う、そういう空間での楽しみ方というのもアニメならではのポイントだと思いますね。見ていただければ、会話の熱量とかも伝わってくると思います。

――では、放送直前ということで、序盤の見どころを教えていただけますか?

雨宮:ホントにホントの序盤で終わってしまうんですけど、まだきれいな二人の姿です(笑)。

福島:そうそう、うまいなー! 確かにそれは1話だけでしか見られないところですね。まだ期待感のある二人(笑)。

雨宮:ちょっと進んだらすぐに崩れ出していくんですけどね。本当に一瞬で貴重なシーンなので、目を離さないで見てください。そこからどんどん壊れていくんですけど、その落差も楽しいところだと思います。

福島:あとは仲間がひとりひとり増えていく楽しさですね。パーティーができ上がっていくにつれて画面的にも賑やかになっていって、見ている側もテンションがどんどん上がっていくと思います。

――では最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

福島:「このすば」は、素晴らしい原作、素晴らしいスタッフ、素晴らしいキャストが全力でぶつかった作品です。休憩時間も無駄にしたくないくらいみんなで考えながら、新しいことにチャレンジしようと力を注ぎました。ぜひ原作とアニメ、両方合わせて楽しんでいただけたらと思います。

雨宮:アニメファンの方も、原作ファンの方も、この対談を読んで初めて知ったという方も、とにかく1話を見てください! どの方の予想も超えるんじゃないのかと思ってます。1話を見ておもしろいと思ったら、次は3話くらいまで…。

福島:いやいや。そこは全話と言いましょうよ!(笑)

雨宮:(笑)。キャラのエネルギーを感じれば、キャストも本当に楽しくやってるんだろうなというのがわかると思います。ぜひ、全話見てください!!

福島:そして、カズマがどんどんクズマになっていく様を、女神がどんどん女神でなくなっていく様をね。

雨宮:駄女神になっていく様を(笑)。

福島:見どころ満載なので、僕たちと一緒に「この素晴らしい世界」を楽しんでください。【取材・文=鈴木康道】

■テレビアニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」
放送  :1月13日(水)よりTOKYO MX他で放送開始
スタッフ:
監督…金崎貴臣/シリーズ構成…上江洲誠/キャラクターデザイン…菊田幸一/美術監督…三宅昌和/色彩設計…吉田沙織/撮影監督…浜尾繁光/編集…木村佳史子/音響監督…岩浪美和/音響効果…小山恭正/録音…山口貴之/音響制作…HALF H・P STUDIO/音楽…甲田雅人/音楽制作…日本コロムビア/アニメーション制作…スタジオディーン
キャスト:
カズマ…福島潤/アクア…雨宮天/めぐみん…高橋李依/ダクネス…茅野愛衣/ルナ…原紗友里/荒くれ者…稲田徹/クリス…諏訪彩花/デュラハン…安元洋貴/ミツルギ…江口拓也/ウィズ…堀江由衣

リンク:アニメ公式サイト
    アニメ公式ツイッターアカウント
この記事をシェアする!

MAGAZINES

雑誌
ニュータイプ 2024年4月号
月刊ニュータイプ
2024年4月号
2024年03月08日 発売
詳細はこちら

TWITTER

ニュータイプ編集部/WebNewtype