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4歳男児を主人公に家族を描く、細田守監督最新作「未来のミライ」は18年7月20日公開予定!

12月13日(水)、東宝本社にて細田守監督最新作「未来のミライ」製作発表記者会見が開かれました。細田守監督長編劇場作品としては5作目となる本作。2018年7月20日(金)に公開予定であることも明らかに。この日は初公開となる30秒ほどの特報上映に続き細田監督、スタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーが出席、質疑応答形式の会見が開かれました。

細田監督は会見のはじめに、「妹に両親の愛情を奪われた4歳の男の子が、両親の愛を求めてさすらい旅立つお話です。主人公はポスターの右下にいる男の子です」と明かしました。4歳の男の子の元に未来から成長した妹のミライがやってくるという物語ですが、細田監督自身も現在二児の父。5歳になったばかりの上の男の子と間もなく2歳になる女の子を育てるなかで、この世には豊潤なものが溢れているんじゃないかと実感するに至ったと言います。

主人公は4歳の男の子。世界映画史を見てもそのような作品は決して多くないと細田監督は語り、「クレヨンしんちゃん」のしんちゃんは5歳、「となりのトトロ」のめいちゃんが設定上では4歳であることがわかったそうですが、“4歳の主人公”となると話は別。本作におけるいくつかの挑戦の中でも特に大きなものであると告白しました。本編は家族の歴史を巡る兄妹2人の冒険物語で、舞台は横浜市磯子区あるいは金沢区。横浜中心地から少し離れた土地にしたのは、本編に大きな関わりがあるとのことです。100分ほどの作品を予定しており、絵コンテの完成はこれまででいちばん早かったと話しました。

これまでも描いてきた「家族」というものはどこまで描けたのか、という質問に細田監督は「(家族の話を)作り続けていると言うことは描けてないということです」と返答。「ひとつの作品で終わるモチーフじゃないなと思います」と続けました。「サマーウォーズ」では親戚、「おおかみ子どもの雨と雪」では子育てする母、「バケモノの子」では父親というフィルモグラフィーに続き、本作のモチーフは兄妹。どこまで「家族の在り方」に迫るのかも見どころとなりそうです。

明らかになっているあらすじは「とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃん(4歳)に生まれたばかりの妹がやってきます。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんな時、くんちゃんが出会ったのは、未来からやってきた妹のミライちゃんでした。このちょっと変わったきょうだいがおりなす物語。それは、誰も見たことのない、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでしたーー。」というもの。

第一報のフライヤーには「ボクは未来に出会った。」というキャッチコピーとともに「エンターテインメントの作法を用いて、新しい家族のための、新しい表現を開きたい。一見穏やかに見えて、実は、大いなる野心を秘めた作品なのです。」という細田監督からのメッセージも寄せられています。

最後に細田監督は「今がんばって作っているところです。おそらく独特のおもしろい魅力を持った作品になるんじゃないかという予感がしています。現場がおもしろがって作っている感じがいいなあと思っています。ぜひ期待して見ていただけるといいなあと思います。今日はありがとうございました」と言うと、会場に詰めかけた記者たちに礼をし、会見を締めくくりました。

取材・文:細川洋平




■「未来のミライ」
2018年7月20日(金)公開

リンク:「未来のミライ」公式サイト
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