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【第15回「声優アワード」受賞者インタビュー】新人男優賞 土屋神葉さん

2021年03月20日 13:00配信
第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん
第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん

2021年3月6日に2020年度に最も活躍した声優に贈られる第15回「声優アワード」の受賞者が発表されました。このページでは新人男優賞に輝いた土屋さんのオフィシャルインタビューをお届けします。

――「新人男優賞」受賞おめでとうございます! まず、受賞を知ったときのお気持ちをお聞かせください。
土屋 ありがとうございます! 受賞の連絡をマネージャーさんからいただいたときは、本当に寝耳に水というか、これはほかの声優さんと間違えていて、あとで取り消しになってもショックを受けないようにしようと心の中で思っていて(笑)、声優人生で賞を獲ることは、僕にとって縁の遠い存在だと思っていたので驚きました。僕は声優養成所から声優になったわけではなく、宮野真守さんにあこがれて劇団ひまわりに入所して、現場で音響監督さんに出会い育てていただきました。養成所から声優事務所へ所属するというルートを通っていないし、声優として周りに認識されていないかもと思っていたので、今回の受賞は「君、これから頑張ってね」と皆さんから背中を押されているような気がして、すごく励みになります。

――選考対象期間は2019年10月〜2020年9月ということですが、この1年はどんな期間でしたか?
土屋 ちょうど大学を卒業して社会人としては1年目で。いろんなものを吸収して、お芝居に触れていたいという気持ちが強くて、アニメだけではなく舞台に立ったり、自粛期間中はいろんな作品を見てインプットを増やしていて、もっともっと作品に出て声優としてやっていきたいという意志を固くした時期でもありました。実はこの時期あまり出演作がなかったのですが、オーディションにはいくつか受かって、新しい役との出会いでモチベーションはとても上がっていた1年でした。

――舞台出演などストイックに活動されていました。声優に限定せず、お芝居や表現に対する思いの強さを感じられました。
土屋 声優、舞台、映像それぞれに違う表現の仕方があるかもしれないけれど、ボーダーレスに共通して通用するものをもった声優になりたくて、いずれ長い目で見たときに、豊かな引き出しをもっていられるように今は勉強中です。

――初主演作となった「ボールルームへようこそ」はどんな経験になっていますか?
土屋 自分の中では青春のような思い出で、本当に楽しくて優しくてあたたかい現場でした。収録では競技ダンスの先生に借りた燕尾服を着て、(富士田)多々良と同じ格好をして収録したり……ある意味で好き勝手にやらせていただきました。演じるのではなく、多々良になりたいと思っていたし、先輩方もおもしろがってくださって、こんなに自由にやっていいんだと実感した、すごく成長できた現場でした。ただ、天才の多々良が猛烈な成長を遂げる一方で、自分が追いつけていない!という焦りもありました(笑)。

――これまでの出演作で印象に残っている役は何でしょうか?
土屋 どの作品もそのときの自分の全力が詰まっていて、そのたびに新しい気づきがあるので、どれを選んだらいいか難しいのですが、例えば「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(典元泉役)だと声の芝居に対する「こういうものだよね」という思い込みを覆されました。カッコいい絵の芝居に引っ張られることなく、泉のうじうじしている内面の部分を前面に出していきました。声優として何が大事なのか改めて実感した作品でしたし、すべての作品が印象深いです。

――出演作が増えていくことで感じる、演じるうえでの楽しみや難しさなどはありますか?
土屋 まさにこの取材が今の自分を記録するものになってしまうんですけど……(笑)、この間とある作品の収録で、その場の感情に任せてお芝居したら、声がひっくり返ってしまったんです。それでOKをもらったし、先輩にもよかったと言ってもらえたんですけど、僕の考えてきたプランのお芝居ではなかったので、その日は寝るまでずっと、本当にあれでよかったのだろうかと何度も考えてしまって。お芝居に正解がないところが最高におもしろい部分だし、最高に難しい部分ですね……できることなら、今から声優の学校へ行って先生に教わりたいです(笑)。

――まだまだこれからたくさんの作品と出会うと思いますが、将来はどんな声優になりたいですか?
土屋 何歳になってもずっと声優でいたいです。今、声優として活動している方がたくさんいるなかで、24歳で若手だからできているところもあって、それは年を重ねるにつれて徐々に無くなっていくと思うんです。今のうちに自分の特技だったり、技術をしっかり手にして、「土屋くん、なんかいいよね!」と言われるような声優になりたいです。

――改めて、受賞の喜びの声を聞かせてください。
土屋 同じく新人男優賞・新人女優賞を受賞された方は皆さん活躍されている方ばかりで、ここに入れていただけたことに感謝しています。また、これまで出会った作品やスタッフの方々、先輩方にも本当に感謝しています。これからも心を込めて役に向き合い、皆さんの心に何か引っかかるようなお芝居を届けられたらと思います。ぜひ、成長を見守っていただけたらうれしいです! ありがとうございました!

第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん
第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん


●つちや・しんば/4月4日生まれ。東京都出身。劇団ひまわり所属。主な出演作に「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(典元泉)、「BURN THE WITCH」(バルゴ・パークス)、「バクテン!!」(双葉翔太郎)など

第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん
第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん

第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん
第15回「声優アワード」で、新人男優賞を受賞した土屋神葉さん


撮影=田上富實子 取材・文=細川洋平

第15回「声優アワード」受賞者、受賞作品(敬称略)

●主演男優賞:津田健次郎
●主演女優賞:石川由依
●助演男優賞:子安武人、島﨑信長
●助演女優賞:上田麗奈、鬼頭明里
●新人男優賞:伊藤昌弘、小林千晃、土屋神葉
●新人女優賞:逢来りん、市ノ瀬加那、杉山里穂、藤原夏海、和氣あず未
●歌唱賞:ワルキューレ
●パーソナリティ賞:安元洋貴
●功労賞:増山江威子、津嘉山正種
●シナジー賞:プレミア音楽朗読劇「VOICARION IX 帝国声歌舞伎~信長の犬~」
●富山敬賞:関俊彦
●高橋和枝賞:榊原良子
●キッズファミリー賞:中川里江
●外国映画・ドラマ賞:山路和弘、小宮和枝
●インフルエンサー賞:小岩井ことり
●MVS(Most Valuable Seiyu):下野紘
●特別栄誉賞:鬼滅の刃
※今回は、ゲーム賞の該当者なし
※今回は、特別功労賞に代えて、本年度ご逝去された声優を顕彰しました。