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「キミ戦」は“かわいい、ギャグが面白い、ふたりがもどかしい!”イスカ役・小林裕介&アリス役・雨宮天対談

2020年12月05日 12:00配信
イスカ役・小林裕介さん&アリス役・雨宮天さん対談
イスカ役・小林裕介さん&アリス役・雨宮天さん対談(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


細音啓さんによる小説を原作に、好評放送中のTVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」(以下「キミ戦」)。科学技術が発達した帝国と“魔女の国”と恐れられるネビュリス皇庁による長年の戦争を背景にさまざまな思惑が絡み合う物語は、12月9日に放送・配信開始される第10話「始動 ―星に願う少女―」からクライマックスを迎えます。そこで両国のキーマンとしてストーリーを牽引する主人公・イスカ役の小林裕介さんとヒロイン・アリス役の雨宮天さんによる対談を実施。「見た目はクールな剣士だけど、実際は純粋な子」(小林さん)というイスカと「滅茶苦茶きれいなお姉さんだけど、中身は年相応で猪突猛進」(雨宮さん)というアリスの関係はどのように変遷したか。また“中の人”の関係は“最悪”状態からどう変わったのか。アニメ本編同様、盛り上がりっぱなしのふたりのトークをどうぞ。

――演じているキャラクターについて、お互いどんな風に感じていますか?

雨宮 イスカはかわいいですよね。飄々としていて動じないけど、素朴で真っ直ぐな年下感のある少年で。でも戦闘になると普段は見せない男っぽさを出すという。

小林裕介さんが演じるイスカ
小林裕介さんが演じるイスカ(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


小林 アリスは王女然としていて決める時は決める。でも蓋を開けば好奇心旺盛で、実際は年上だけどイスカよりも年下っぽいと感じることもあります。ただあまり話さないイスカよりアリスは多くを語ってくれるので、ある意味ふたりの関係をリードしてくれるキャラクターでもあります。

雨宮天さんが演じるアリス
雨宮天さんが演じるアリス(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――アリスと言えば、側近兼メイドの燐とのコンビがコメディチックで面白いですよね。

小林 本当にそうですよ。先日放送された第7話「楽園 ―アリスの一番長い夜―」が最たるものだと思いますけど。最高のノリツッコミを見せてくれました。

雨宮 燐は基本的にはクールですけど、心酔するアリスに近づくイスカに対してだけはすごく噛み付いて。その噛みつき方が全然冷静じゃなくて、すごくかわいいんです。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――イスカに続いて燐もかわいいと。

雨宮 ふたりだけでなく、この作品のキャラクターの多くにかわいらしさや愛嬌を感じます。シリアスな状況でも悲観しすぎることなく、前向きに乗り越えようとするキャラクターばかりで愛くるしいですね。

――でもアリスもかわいいですよ。第7話でも自分が部屋にイスカを連れ込んだのに、風呂から裸で出てきたのを見られて「キャー」って。

雨宮 まあ、風呂上がりを見られるのはミスミスもありましたし。

小林 そういう定番やベタを何回も繰り返す作品です(笑)。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――「キミ戦」は大国間のシリアスな物語がベースにありながら、そうしたコメディ要素もかなり楽しいです。

小林 僕はすごくシュールに作られているところもあるなと思っていて。一番笑ったのは第4話「交差 ―ボルテックス攻防―」の占い師のところで。

雨宮 ありましたね。

小林 アリスが占ってもらって、入れ違いで訪れたイスカも占ってもらいましたけど、まったく同じカードが出ているのに占い師は同じセリフを言ってるんです。「占い師もちょっとは驚かんのかい」とツッコミたくなる(笑)。しかもその占い師の意味深な決め顔でシーンが終わって……そういうシュールなギャグとわかりやすいギャグ、どちらも用意されていますよね。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――この作品はギャグを売り出しているわけではないはずなんですけどね(笑)。

雨宮 敵国の人間同士だから、それこそ「ロミオとジュリエット」みたいな重い雰囲気にもなり得るし、戦闘も激しいですよね。でもキャラクターがすごく前向きで、シリアスさと日常の明るさのバランスが素敵な作品だと思います。

――確かに。小林さんは本作の魅力について、放送前に「ボーイミーツガールの懐かしい甘酸っぱさを感じる作品」とコメントされていましたね。

小林 イスカとアリスの関係値の部分が面白いと思っています。最初の邂逅からムズムズするような関係が第3話で縮まって、でもそこからは会いはするけどずっと平行線。ただ毎回「次に会った時こそ何か起こるんじゃないか」というワクワク感を与えてくれるのが見ていて一番楽しいです。

雨宮 ふたりが会ったときの反応が、いつも初々しいんですよ。「これが初対面なのかな」と思うような新鮮な反応を後半の話でもしていて、素敵です。

――以前「イスカとアリスの親密度が一番高まったと思う瞬間は?」という質問に、小林さんは始祖ネビュリスという魔女を2人が協力して倒す第3話「邂逅―黒鋼の後継と氷禍の魔女―」のエピソードと答えていました。その収録を振り返っていただけないでしょうか?

小林 「僕らがいるのは帝国でも皇庁でもない、中立都市だ。目的が同じ、それだけでいい」という印象的なセリフがあって。そこからイスカとアリスが信じ合うというくだりですけど、最初はそのセリフを勢いよく語気も強く言ってみたんです。すると「ここは特別な空間になっていて、力んでいるのではなく心と心で会話してるようにお願いします」というディレクションをいただいたんです。それを聞いて「ここがイスカにとって転機なんだろうな」と思いました。それにイスカからアリスに何かを言ったのってここが初めてなんですよ。それまで振り回されてばかりだったけど、やっと素直に気持ちをぶつけた。だから個人的にはこのエピソードでイスカがアリスに対して初めて心を開いたと思っています。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――ありがとうございます。それに対して雨宮さんは、同じ質問に第2話「邂逅 ―僕とわたしが出会った敵は―」での「パスタのお店での意気投合」を挙げていました。

雨宮 私にとって第2話は大きいんですよ。まず、あそこまでパスタの好みが一緒で、しかもあんなに長いセリフが一致するというのはもう運命の相手じゃないですか(笑)。しかもその話の最後にアリスの前でイスカは寝ちゃって隙を見せてくれる。あの時にアリスは完全にイスカに落ちたんじゃないでしょうか。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――逆にイスカはどこでアリスに落ちたんでしょう?

小林 それが、最終回の収録まで終えた今でもよくわかってないんですよ。アリスは燐に対して自分の気持ちを話すけど、イスカはあまり自分の気持ちを口にしないし、モノローグもないし。だからその心情は表情でしかわかりづらいんです。でも改めて考えると、もしかしたら第1話「邂逅 ―2つの国の最終兵器―」の戦闘中にお姫様抱っこしたところなのかもしれませんね。

――低めの崖が崩れて、そこから落ちたアリスをイスカが抱きとめるというシーンですね。

雨宮 あの時のイスカは照れてるような反応をしてましたしね。

小林 その後、やきもきして眠れないなんてこともあったし。男の子は単純なんですよ。

雨宮 アリスはありそうだけど、イスカは眠れないなんてことあまりなさそうですもんね。いやあ、嬉しいなあ。ナイス崖ですよ。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


――ふたり以外のキャラクターで印象的なエピソードはありますか?

小林 僕はちょっと歪んでるんですけど……ミスミスに星紋が見つかってN07部隊のみんなで励ますシーン(第6話「楽園 ―燐の大誤算―」)がありますが、あの時のミスミスがうつろな瞳で膝ついてるところがグッとくるんですよ!

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


一同 (笑)

小林 あんなにいつも元気にしてる子が、本当に絶望してしまった顔がよくて。しかもみんなに励まされてから見せる涙ながらの笑顔がもう……「これはヒロインやろ!」と言いたい。イスカ以外のN07部隊メンバーにスポットが当たるのが珍しいのもあってあのシーンは好きですね。説得力ないですけど(笑)

雨宮 私もミスミスです。イスカに付いていった中立都市でアリスと会ったときのミスミスの一言が好きで。

小林 それも第3話だね。

雨宮 そこでアリスはイスカに対する時とは違って、ちゃんと王女らしいしっかりした態度でミスミスに自己紹介するんです。でもそれに対してミスミスはいつもの調子で「アリス~?」って反応するんですがその音がすごくいいんですよ。アリスとは対照的に、この子は本当に裏表がないんだなと思えました。ちょっとマニアックですけど。

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


小林 だったら僕もマニアックなところでひとつ。第6話でミスミスが大人っぽい服を着ているんですよ。「あれ、確かにこう見たら年上っぽく見えるな、不思議」と思っていたら「ジュース買ってくるね」と言って取り出したポーチがめっちゃ子供っぽいんですよ!

TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より
TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」より(C)2020 細音啓・猫鍋蒼/KADOKAWA/キミ戦製作委員会


雨宮 (笑)

小林 あのギャップにはやられましたね。

――そうしたギャップも狙って作られているんでしょうね。ちなみにおふたりは主人公とヒロインを演じたり一緒にラジオのパーソナリティをする内に互いの印象は変わりましたか?

雨宮 はい。実は3、4年前に別のアニメの飲み会でふたりとも酔っ払っちゃって、少しギスギスしちゃったんです。それから共演することがあっても、メインキャラクター同士で絡むことはなくって。

小林 僕、絶対に嫌われていると思っていました。だから「キミ戦」のラジオもよく出演をOKしてくれたなって。

スタッフ その話を知っていたら、おふたりにラジオ出演のオファーを出せなかったですよ(笑)

小林 でもそんな過去には触れず、いい感じにやっていこうと思ってたらラジオの第1回からその話をぶっ込んできたんですよ。

雨宮 私も「あの時のことを怒ってたらどうしよう」とは思っていたんですけど、でもラジオでその話をして和解してからはすごく楽しくできています。また飲む機会があっても喧嘩にはならないですね(笑)。

小林 そういう思いきりのいいところ、ある種の男気があって話しやすいです。それからは僕も変に包み隠さず話したほうが上手くいくんだろうと思って赤裸々に話をするようになりました。

雨宮 ゆっけさんはしっかりされているので、ラジオでもリードしてくれますね。私は作品のラジオでパーソナリティをすることはそれほど多くないので、頼りにさせてもらっています。

小林 しかし作品にすごく合ったふたりですよ(笑)

雨宮 冷戦状態が解けるという。お互いさっぱりしたタイプで、本当によかったです。

――雨宮さんはアリスとしてエンディングテーマ「氷の鳥籠」を担当されていますが、どんな気持ちで歌われましたか?

雨宮 アリスの本音の部分を、飾らず等身大で出そうと思って歌いました。伴奏のピアノなどはすごく綺麗なんですけど、歌詞は打って変わってアリスの気持ちそのままで、それが聴く人に届いたら嬉しいです。

小林 素敵な歌だなと思います。僕は歌詞よりメロディが先に入ってくるタイプなんですけど、最初に聴いたときはメロディラインが好きで特に「祈りの翼 羽ばたかせて」の下がり方が刺さったんですよ。それで改めて歌詞を見たら、アリスはこういう気持ちを抱いていたんだなと感じられました。そして何より歌声がきれい。

雨宮 ありがとうございます!

小林 なんか、超お世辞を言ったみたいになっていますが、心の底から思ってます。

雨宮 嬉しい。「(本心)」と書いておいてください。

小林 いらねーよ!

――(笑)。では映像も含めて、音々役の石原夏織さんが歌うオープニングの印象はいかがですか?

小林 オープニングはこの作品のダイジェスト感もありつつ、戦闘の激しさも強く出ていて。作品の心情的な部分を担っているエンディングと合わせて、対になった2曲でこの物語を表していると感じます。

雨宮 私もオープニングを観ると「キミ戦」のかっこいい部分を感じます。でも収録が進んだ今になってみると、オープニングのかっこよさに「でもこの子達だって結構かわいいんだからね」と思うこともあって。もちろん「キミ戦」の戦闘の格好さは本当なんですけど。石原さんの歌も相まって、素敵なオープニングですよね。

――では最後に、ラストに向けての見どころを教えてください。

雨宮 イスカとアリスの結束が強まるシーンがありながらも、でもイスカとアリスには決して変わらない部分もあって。そうしたふたりの関係と、あと激しくかっこいい戦闘を楽しみにしてほしいです。

小林 9話で燐とのわだかまりが解けて、イスカにとってはアリスとの間にある障壁がひとつなくなりました。それで少しふたりの距離が近づくのかな、という時にまた新たな壁ができちゃって。

――ラブコメみたいですね。「新しいライバル登場!」みたいな。

小林 そうです。しかもアリスって王女様だけど、王族内では派閥争いがあって。そこに敵国のイスカが絡むんだから泥沼しかないですよ。今後はそういった展開が待っているので、ぜひお楽しみに。

【取材・文=はるのおと】

■TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」

放送:AT-X…毎週水曜23:30~ ※リピート放送あり
   ABCテレビ…毎週水曜26:14~
   TOKYO MX1…毎週水曜25:35~
   テレビ愛知…毎週木曜26:35~
   BS11…毎週金曜25:00~

配信:dアニメストア…毎週水曜24:00~ ※地上波先行・単独最速配信
   ABEMA…毎週土曜日24:00~
   その他のサイトでも配信中

スタッフ:原作…細音啓(ファンタジア文庫『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』/KADOKAWA刊)/原作イラスト…猫鍋蒼/監督…湊未來、大沼心/シリーズ構成…下山健人/キャラクターデザイン・総作画監督…佐藤香織/音響監督…郷文裕貴

キャスト:イスカ…小林裕介/アリスリーゼ・ルゥ・ネビュリス9世…雨宮天/音々・アルカストーネ…石原夏織/ミスミス・クラス…白城なお/ジン・シュラルガン…土岐隼一/璃洒・イン・エンパイア…竹達彩奈/燐・ヴィスポーズ…花守ゆみり/シスベル・ルゥ・ネビュリス9世…和氣あず未/ミラベア・ルゥ・ネビュリス8世…久川綾 他

リンク:TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」公式サイト
    公式Twitter・@kimisen_project
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