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福井晴敏「希望のないものはつくらない」 劇場アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202」制作発表会見レポ

2016年09月06日 15:21配信
福井晴敏「希望のないものはつくらない」 劇場アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202」制作発表会見レポ

左からケンブリッジ飛鳥選手、小野大輔さん、桑島法子さん、Kellyさん

劇場アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の制作発表記者会見が、9月5日(月)に秋葉原のUDXシアターで開催。製作総指揮の西崎彰司さん、羽原信義監督、シリーズ構成・脚本の福井晴敏さん、古代進役の小野大輔さん、森雪役の桑島法子さんが登壇しました。

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」は往年の名作「宇宙戦艦ヤマト」をリメイクした「宇宙戦艦ヤマト2199」の3年後が舞台で、タイトルからもわかるように1978年の映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」をベースにしています。全7章構成で、第1章は2017年2月25日(土)より、全国15館で2週間の限定上映が予定されています。

この日登壇した福井さんと羽原さんは「宇宙戦艦ヤマト」直球世代ということで、当時の思い出話に花を咲かせました。

福井さんと「ヤマト」との出会いは「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」公開に際して、劇場版第1作をテレビで放映した時とのこと。そこでファンになった福井さんは「さらば~」を見に行きたいと親にせがんだもののOKが出ず、代わりに「キタキツネ物語」を見させられたそうです。このことは「さらば~」を2年後にテレビ放映で見た時に嬉し涙とともに悔し涙を流すほど印象に残っていると語りました。

羽原さんはテレビ版の第1話から「ヤマト」は観ていたそう。当時、羽原さんが住んでいた広島県では「猿の軍団」と放送時間が被っていて、弟を説き伏せて「ヤマト」を見ていたとのこと。当時の自分に「ヤマト」のリメイクに携わっていることを伝えたいと喜びの心境を明かしました。

そんな「ヤマト」ファンの2人を招聘したのは西崎さん。福井さんを招いた理由は、西崎さんの意中の作家であったこと。羽原さんを招いた理由は、会食の際に羽原さんの「ヤマト愛」にほだされて、期待をこめて監督を依頼したということです。

福井さんは「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」が、バブル直前の戦後を忘れて浮ついていく時代に「これでいいのか?」と問いかける映画であったと評し、それを今の時代にリメイクするのは非常に覚悟が必要だったと述べます。しかし、「これは今でなければやる意味はない」と直感的に思い、引き受けたのだそうです。

続いてマイクは声優陣に。小野さんはテレビ版「2199」で古代進を演じることになった当初のプレッシャーは半端ではなかったと述べ、しかし、そのアフレコを通じて、自分より下の世代がイキイキと演技をしていたのを見て、心持ちが変化していったそうです。そして、「愛の戦士たち」のアフレコを控えた今は、ワクワクしていると語りました。

小野さんと同じように、初代「ヤマト」の世代ではなかったと語る桑島さんは、役が決まってから周りの役者仲間から「頑張って」「羨ましい」などの声をかけられたことが印象に残っていると語りました。桑島さんは劇場版「愛の戦士たち」でテレビ版「2199」以降の3年間で、森が古代をいかに尻に敷いているかが、気になっているとも。

なお、本作はスポーツパフォーマンスブランド「アンダーアーマー」とコラボレーションを展開。作中キャラクターの山本玲とアドバイザリー契約を締結したことも発表されました。同社がアニメキャラクターとアドバイザリー契約を結んだのは今回が初めてで、それに伴いイベントではケンブリッジ飛鳥選手とモデルのKellyさんが登壇し、プレゼントの贈呈が行われました。

最後の挨拶で福井さんは「フィクションだから希望を描ける。こんな時代だから希望のないものはつくりません」と気合の入ったコメントを残しました。【取材・文=佐藤京一】

※西崎彰司さんの「崎」の正しい表記は「立ち崎」ですが、機種依存文字のため「崎」表記しています