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「シン・ゴジラ」でゴジラが迂回した理由…樋口監督も登壇「大都市に迫る 空想脅威展」展示&トークショーレポ

2016年10月31日 15:43配信
「シン・ゴジラ」でゴジラが迂回した理由…樋口監督も登壇「大都市に迫る 空想脅威展」展示&トークショーレポ

トークショーに登壇した樋口真嗣さん

9月24日(土)から11月13日(日)まで六本木ヒルズ展望台・東京シティビューで開催中の「大都市に迫る 空想脅威展」。ここでは、ガメラやイリスなど特撮で空想上の怪獣たちが“空想脅威”としてどのように都市を脅かしてきたか、その関係性をミニチュアやパネル、映像などで紹介されています。

展示は、縮尺1/1000のスケールで東京を精巧に再現した巨大な都市のジオラマ模型や、どのような作品が生まれたかをたどれる空想脅威年表、そしてガメラシリーズの立像や設定資料など見どころ盛りだくさん。また、Book Cafe Loungeでは、今回の展示に合わせて、シュー生地でローストチキン、サルサソース、トマトを挟んだ「ガメラバーガー」(1280円)と小松菜とバナナ、そしてミルクにチアシードが入ったスムージー「ガメラのグリーンスムージー」(800円)というコラボメニューを用意しています。

さらに、数々の空想脅威作品を生み出してきた監督を招いてのトークショーも3回にわたって開催。第1回となった10月22日(土)のゲストは、平成ガメラ3部作の特技監督や「シン・ゴジラ」で監督・特技監督を務めた樋口真嗣さんでした。

まず、平成ガメラシリーズに関してトークがスタート。「ガメラ 大怪獣空中決戦」でギャオスとガメラの攻防戦で浅草寺に墜落する予定だった話や、脚本初稿では佃島のリバーシティ周辺が作品の舞台になるかもしれなかった話が明かされました。また、脚本の伊藤和典さんは、最終決戦は6号埋立地を想定してましたが、華がないので扇島の石油コンビナートに設定し直されたそう。その流れを受けて、樋口さんから「怪獣映画といえばコンビナートだろう」という名言(?)が飛び出すひと幕も。

そして話題は、「ガメラ2 レギオン襲来」で、足利で最終決戦が行なわれた理由について。樋口さんは、都市の破壊は前作でやり尽くしたということと、当時の郊外の風景が日本の新たな原風景になりえるのではと考え、そこに決めたそうです。

さらに、話題の「シン・ゴジラ」について、心残りだった点を吐露。瓦が崩れるカットでは、ミニチュアで作るよりも本物のほうが安かったので、本物の瓦を用いて重機で破壊を試みたものの、思うように崩れず、結局CGで描いたとのこと。

また、劇中でゴジラが活動停止へと至る場面に関しても裏話が。樋口さん曰く“黄金コース”として、六本木ヒルズ~東京ミッドタウン~泉ガーデンが同一線上に並ぶコースから東京の象徴を一気に破壊しようとしたのですが、ひとつだけ障害となる施設があり、六本木周辺の破壊を断念したそうです。その施設が入った建物を壊してしまうと、以後のストーリーの辻褄が合わなくなるので、敢えなくゴジラは迂回することになったということでした。

トークショーの最後には、質疑応答も実施。会場から「ご自身が関わった作品の怪獣でお気に入りは?」との質問が寄せられると、樋口さんは「MM9」のフルドネラと答えていました。曰く「ガメラもゴジラも、よその子供を預かり使わせてもらっている意識があるが、フルドネラに関しては自分の子という意識」なのだそう。「MM9」は、「シン・ゴジラ」に出てきた“巨災対”のプロトタイプともいえる組織を映画にも登場するキャストで描いているので、ぜひ見てほしいとアピールしていました。

「大都市に迫る 空想脅威展」でのトークイベントは、第2弾として10月28日(金)に神山健治さん、第3弾として10月31日(月)に金子修介さんが登壇して行なわれます。展覧会入場料は一般1800円、学生1200円、子供600円、シニア1500円です。【取材・文=佐藤京一】

■大都市に迫る 空想脅威展

日時 :11月13日(日)まで 10:00~22:00

料金 :一般1800円、学生1200円、子供600円、シニア1500円

リンク:「大都市に迫る 空想脅威展」特集ページ