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主演・内田真礼のノンストップ・エンターテイメントショー!内田真礼2ndライブ「Smiling Spiral」レポート

内田真礼さんの2ndライブ「Smiling Spiral」が2月25日(土)・26日(日)の2日間、代々木第一体育館で開催されました。26日公演のアンコールでは5thシングルの制作決定が発表され、作詞作曲へのZAQさんの参加と、カップリング楽曲への上坂すみれさんが参加が明かされました。

 

ステージセットは往年のアメリカのドライブインシアターを電飾で再現した派手派手しい感じで、自然にバンドセットがセッティングされています。オーバーチュアも、なんともアメリカンなテイスト。

内田さんのライブ開幕宣言が響くと、ゴキゲンなダンサーたちを従えた内田さんが登場。オープニングナンバーは「Shiny drive, Moony dive」です。真っ赤なアメ車のイメージのトロッコに乗った内田さんは、楽しそうに歌いながらセンターの円形ステージへ。「今日はみんなと楽しんでいくよー!」と宣言する間に、管楽隊がステージに合流。ビッグバンド風に「クラフトスイートハート」に突入します。途中くるりと振り向いて、全周のお客さんに笑顔を見せるのが心憎いです。

「アイマイ☆シェイキーハート」では管楽隊が客席を煽ったり華麗なステップを見せたりと、踊れる楽隊である意外性を見せます。この曲でぷんすかと怒った仕草の後、はにかんだように笑う内田さんが最高にキュートでした。開幕の流れは、海外が憧れだった時代にドラマや映画で見た華やかな西海岸を感じました。

 

会場を真紅に染める「Resonant Heart」からは、ちょっと大人な内田真礼の世界。照明と映像が清涼な青に変わると、客席の赤とのコントラストが面白いです。落ちサビで客席が一斉にオレンジに変化するのはハッとする美しさで、客席と一緒に作るライブを感じます。「Distorted World」では、トロッコに乗った内田さんが飛ぶように会場狭しと動き回ります。一連の流れのクライマックスは「創傷イノセンス」。もっともソリッドで攻めの内田真礼を見せてくれました。「私の道は、私が決める」のひと言の射抜くような眼差しが最高ですが、締めのキメでちょっとけだるげに歌う「単純につぶやけばいいじゃん」の時の、眉毛の表情が豊かな感じもいいと思います。

 

曲間では真っ白な衣装のダンサーたちが幻想的な群舞を見せます。デジタリックなイメージの映像と電子的なSEは、ちょっとボカロっぽい空気。いつの間にか円形ステージに出現する内田さん。空から舞うキラキラした粒子は雪…?と見紛いますが、ピンクに染まる会場に、これは舞い散る桜なんだとわかります。楽曲はもちろん「Moment」。「TickTackBomb」は客席に放たれた白いバルーンが青に、黄色に、赤に色合いを変えるのが楽しく幻想的。歌詞にある赤い線と青い線の間で揺れ動く心を表現しているんですね。「05:00AM」はソウルフルと表現しても差し支えないほどエモーショナルで、新しい一面を感じることができました。

 

自分のライブである実感が大きくなったという内田さんは、感謝と幸せな気持ちを込めたアコースティック曲「Life is like a sunny day」へ。アコギや情感豊かなピアニカを基調にしているのですが、アコースティックライブってこんなにゴージャスだっけ?と思うほどの贅沢で厚い音色でした。

 

ここでステージには3連の和太鼓が登場。威勢のいいお兄さんが気合の声と共に、鬼太鼓めいた乱れ打ちを披露。鬼気迫る演奏に巨大太鼓や鼓、光の独楽が加わり、内田さんのライブであることを一瞬忘れるほどのショーを見せてくれました。きらびやかな和ドレスに着替えた内田さんがステージに登場すると「モラトリアムダンスフロア」へ。和の解釈で楽曲のイメージを塗り替えました。

 

内田さんがいたずらっぽく巨大太鼓でイントロを叩くと「からっぽカプセル」へ。背後に付き従うのは黒装束に身を包んだ真礼忍軍です。野球のイメージで統一された「クロスファイア」は、真っ赤に染まる会場の中、タオルをぶん回す野球ダンサーズの汗を炎が照らします。打者の胸元をホップしてえぐる火の玉ストレートのような熱いステージ! 三三七拍子のリズムに合わせたティーバッティングの打球はショートゴロ、空振り、センター前ヒットという感じでしたが、そのあとぶっぱなしたバズーカとパフォーマンスはホームラン級でした。

 

生バンドによる内田真礼キャラソンメドレー演奏を挟むといよいよラストスパート。「Hello,1st contact」「ギミー!レボリューション」「Smiling Spiral」と畳みかけます。カラフルでカジュアルな衣装の中のダンサーたちの中、内田さんの純白の衣装に電飾を仕込んだドレス姿が、今日のプリンセスが誰なのかを目にも鮮やかに教えてくれます。ダンサーたちは光輝くブレードを自在に操り、七色に輝くブレードの残像はビームナギナタを連想させます。

締めの「Smiling Spiral」は、ノンストップのライブのラストにこれだけはいスパートなナンバーを持ってこれること自体がアーティスト・内田真礼の地力と成長を感じさせます。「You can do it!」「ガ・ン・バ・レ!」のフレーズに励まされるように、ライブラストまで一気に駆け抜けました。

 

アンコール、シンプルな衣装に着替えた内田さんは、過去ライブの思い出の映像と共に「わたしのステージ」を披露。飾り気のない衣装と歌唱でまっすぐに想いを伝えます。

歌い終えて素に返ったはにかんだ笑顔を見せた内田さんは「すごくすごく、とってもとっても楽しいです! みんなありがとう!」と叫ぶと、5thシングルの制作を発表。祝福ムードの中で突入した「高鳴りのソルフェージュ」では、曲前の煽りの中での「私を幸せにしてくれるかー!」の叫びがとても印象に残りました。

 

大きなライブへの不安と、感謝と、いつまでもライブを続けていたい!という気持ちを会場のファンに正直にぶつけた内田さんは、「これからも内田真礼と、みんなで! 楽しい時間を作っていきましょう!」と約束。ラストナンバーは「Hello,future contact!」。客席の想いを込めた虹色に照らされながらの幸せなエンディング。一瞬たりとも立ち止まることのない、駆け抜けるエンターテイメントライブでした。【取材・文=中里キリ】

<26日公演セットリスト>

m01:Shiny drive, Moony dive

m02:クラフトスイートハート

m03:アイマイ☆シェイキーハート

m04:Resonant Heart

m05:世界が形失くしても

m06:Distorted World

m07:創傷イノセンス

m08:Moment

m09:TickTack...Bomb

m10:05:00AM

m11:Life is like a sunny day(25日は 金色の勇気)

m12:モラトリアムダンスフロア

m13:からっぽカプセル

m14:クロスファイア

m15:Hello, 1st contact

m16:ギミー!レボリューション

m17:Smiling Spiral

【ENCORE】

EC1:わたしのステージ

EC2:高鳴りのソルフェージュ

EC3:Hello, future contact!

【W ENCORE】

EC4:Smiling Spiral

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