【SELECTION PROJECT】荒井瑠里インタビュー「一筋縄ではいきません。それがセレプロ節！」

キャストインタビュー第５回は、前回に引き続きスプラソーダのメンバーから今鵜凪咲役の荒井瑠里さんが登場！　あざとく計算高いなかにも心の優しさを秘めた凪咲を、真心を込められて演じられています。そして、物語は新たなるステージへ――。９人の運命は!?

――まずは「SELECTION PROJECT」に出演が決まったときのお気持ちをお聞かせください。

荒井　私がオーディション番組を好きなこともあり、絶対受かりたいと思っていたので本当にうれしかったです。ですが最初は、驚きが一番の感情でした。というのも、スタジオオーディションに伺ったとき、全然手応えがなかったんです。一度演技をした後に審査員の方々から「もうちょっとこうしてみて、こっちのセリフも読んでみて」などオーダーをいただけると、ちょっとは興味を持ってもらえているのかな、と思うんですけど、セレプロの場合は１回ディレクションをいただいた後にすぐ終わってしまって。なのでマネージャーさんから電話で連絡をもらった時は驚きました。

――アフレコの初回を迎えるにあたって、前日や当日はどんなお気持ちでしたか？

荒井　１話のアフレコ前にキャラ合わせや歌のレコーディングなどもあったので、そこまで心配はしてなかった…と言いたいところですが、いざ前日になると心臓がドキドキしすぎて痛かったです(笑)。私自身アフレコ経験が多くないこともあって、周りの方々に迷惑をかけないようにとひたすら台本と映像を見て行きました。

当日は１周まわって「もうやるしかないぞ！」みたいなメンタルでした。スタジオでスタッフ・キャストの方々と挨拶をさせていただいて、たくさんの方が関わっていらっしゃるのを改めて目にし、身が引き締まる思いでした。

あとキャラクターデザインの平山寛菜さんがセレプロのキャラクターが描かれたチョコレートをくださって、すごくうれしかったです！

――今鵜凪咲のどんなところが魅力的だと思いますか？　第一印象や実際にアフレコで演じてみての印象についてお聞かせください。

荒井　いただいた原稿から、凪咲の策士な部分を強く感じ取ってしまって、スタジオオーディションのときにかなり嫌味ったらしくキャラ作りをしていったら「もっと普通の子で良い」とディレクションをいただいたり、アフレコ時にも「嫌な子にはしたくない」とご指摘をいただいたりしたので、あざとい部分と心優しい女の子の部分の割合に気を付けて演じていますが、そのバランス感が魅力の１つだと思います。凪咲のあざとい部分も、スナックをやっているお母さんの姿を見て身についた生きるすべの１つだし、アイドルになりたいのも女手１つで育ててくれたお母さんへの恩返しみたいな側面もあるんです。本当はすごく優しくて強い子なんですよね。

――凪咲を演じるうえで、特に気をつけられたことはありますか？

荒井　しゃべっている人によって話し方・温度感がすごく変わる子なんじゃないかと思っているので、どんな関係性のどんな相手と話しているのかを感じ取っていただけるように意識しています。セレクションに参加する上で凪咲はしっかりとセルフプロデュースをしているし、音響監督の方の言葉をお借りすると「コーディネートされたかわいさ」を見せようとしていると思うので、しゃべっている言葉がチアーズの皆さんに向けてなのか、色々あったスプラのみんななのか、育ててくれた母親なのか、またそれによって話し方がどう変わるのかなどを考えながら演じています。

――第５話までのアフレコで一緒に収録されたキャストさんの印象や、現場でのエピソードなどがありましたらお聞かせください。

荒井　私が事前に台本チェックをしたとき、アドリブを入れようか迷うことがあるのですが、アフレコ現場でそのシーンになった際、私がアドリブを入れたい空気感になるときがあります。そしたら示し合わせてないのにその場のみんなが入れるし、入れないときはみんな入れないんですよね。不思議だなぁと思います。その場の空気を感じながら、息を合わせて演じさせていただける空間がとても好きです。

まだ一緒に収録できていないキャストさんもいるので、今後のアフレコが楽しみです。

――凪咲はダンスチームの一員となりましたが、荒井さんご自身はダンスの経験はありますか？　また、凪咲を含めたダンスチームのメンバーの印象はいかがですか？

荒井　５歳からクラシックバレエをやっていて、そこからヒップホップやジャズなど色々なジャンルを20年間続けています！ 4人はまさに個性がぶつかって弾けている印象がありますが、それでもダンスチームとしてまとまっていたのは、個々に密かなリーダーシップがあるからじゃないかなと思っています。広海は年齢的にも性格的にもザ・リーダーという感じでみんなを引っ張っていってくれるし、凪咲は全体を俯瞰で見ることが出来る子だなと思います。野土香はふわふわしているようで大事なところをビシッと決めてくれるし、逢生はいつもみんなの意見を尊重してくれる、バランスの良いチームなんじゃないかと思っています。

――ダンスチーム改め「スプラソーダ」のエピソードは前回の第４話でしっかりと描かれましたが、この話数全体を振り返っての印象をお聞かせください。

荒井　まず台本を読んだときに感じたのは、オーディションやキャラ合わせのときに読んだセリフがたくさんあるということでした。それだけスプラや凪咲にとってキーポイントになる回なんだと実感しましたね。
凪咲が逢生のことを気にかけていそうだなというのは、３話の自己紹介のシーンで逢生に順番を振るところや、チーム決めのシーンで逢生と目を合わせるところでなんとなく察していたのですが、４話でその答え合わせが出来ました。凪咲のエゴサ魔がここでも発揮されるのだなと(笑)。
あとは４話で凪咲の考え方がかなり変化していくので、全体を通して整合性が取れるように感情の流れを意識して演じました。

――同じく第４話では凪咲の幼いころの回想シーンも出てきました。こちらのシーンを演じられての感想をお聞かせください。

荒井　広海の練習スタイルに納得できず、逢生を味方に付けようと思っている凪咲が、逢生と2人で話したことによって自分の「ゴール」に気づかされた後のシーンなので、凪咲のアイドルになりたい理由を意識しながら演じました。実際やってみて…正直すごく難しかったです。１人で生きていきたいというのが凪咲の本当の感情じゃなかったらどうしよう、とか色々考えましたね。ただアフレコの後に感じたのは、自分の意志で地元から出て頑張っている凪咲はもう充分強いし、たまには誰かの力を頼っても良いんだよ、ということです。親みたい(笑)。

――第５話では凪咲があざとい寝起きドッキリの動画を撮りましたが、荒井さんだったらエールを獲得するためにどんな動画を撮ろうとしますか？

荒井　朗読とかノベルゲームをフルボイスで実況、とかですかね…文字を読むことが大好きなので、私がやりたいことの１つという感じなのですが…(笑)。

――第５話で無事に全チームが一次審査を通過しましたが、次回の放送に向けてファンの方へのメッセージをお願いします。

荒井　５話まででチームの絆が深まったと思うのですが、ここから９人の参加者がどうやって団結していくのか、見守っていただけるとうれしいです。ただ５話まで見ていただいた皆さんならもうおわかりかもしれないですが、なかなか一筋縄ではいきません。それがセレプロ節なんだと思っています(笑)。

平牧監督からのスタッフコメントで「ネタバレになるので多くは語れない」とあったと思うのですが、その意味が６話以降もどんどん明らかになっていきます。中には声を上げたくなるような衝撃の事実も…！私も今後のお話が全部わかっているわけではないので、どんな展開になるのかすごく楽しみです。一緒に９人の輝ける夢を応援しましょう！

【取材・文：仲上佳克】