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今回はキャストインタビュー特別編! 時にはオーディションの司会者として候補生たちに無理難題を押し付け、時にはひとりの元アイドルとして少女たちを温かく見守るスミパンダ役の小野大輔さんが質問に答えてくれました!! アンタたち、心して読みなさいよ!
――まずはスミパンダ役が決まったときのお気持ちをお聞かせください。また、最初にスミパンダのキャラクターデザインをご覧になったときの印象はいかがでしたか?
小野 なんとスミパンダにもオーディションがありました。合格する予感はまったくありませんでした。それほどまでに掴みどころが無いキャラクターだったのです。顔の真ん中の黒い部分がブラックホールの様にも見えて、演じるにあたっての一抹の不安と、なんとも言えない高揚感が湧き上がったのを覚えています。
――作中では「SELECTION PROJECT」の総合司会という立ち位置で、独特の口調でしゃべるキャラクターですが、役作りはどのように考えられましたか? また、平牧監督や高寺音響監督と何か話し合われたことはありましたか?
小野 プロレスにおける悪役(ヒール)をステージにおいて演じているのだと教わって腑に落ちました。すべては彼女たちのためにやっていること。「道化を演じる」とは正にこのことですね。嫌われるくらいでちょうど良いんだと、心を鬼にして演じていました。
――実際にアフレコをされるなかで、スミパンダのセリフで面白かったものや印象に残っているものはありますか?
小野 メンバーやユニットの名前を呼ぶときはさりげなく、でもしっかりと愛情を込めたつもりです。
――後半に入るとスミパンダの正体が売れない元アイドルの「おしるこジュン」だったことが明かされます。小野さんは「おしるこジュン」の人物像について、どのようにとらえていましたか?
小野 優しくてお人好しな男。そのせいで自分の歌手人生は挫折しました。だからこそ夢を追う若者を応援する。誰かのために笑ったり泣いたり怒ったり出来る人。そんな彼が好きですね。
――おしるこジュンの楽曲「あんころ節」を歌われてみての感想をお聞かせください。また、スミパンダとして楽曲をリリースするなら、どんな曲を歌ってみたいですか?
小野 都はるみさんの「アンコ椿は恋の花」をまっさきに思い浮かべました。ちょっとしたオマージュであり、多大なリスペクトも込められているんじゃないかなと思います。「アンコ」の意味はまったく違いますが(笑)。ぜひスミパンダでも演歌を歌わせていただけたら嬉しいです!
――スミパンダとしても、ジュンとしても、アイドル候補生たちを厳しくも温かく見守ってきましたが、小野さんご自身としては本作のアイドルたちにどんな思いがありますか?
小野 新人アイドルでもあり、僕にとっては後輩声優でもあります。この作品で培ったもの、学んだこと、仲間との絆、スタッフやファンの皆さんからもらった思い。セレクションプロジェクトで得たものすべてを、これからの声優人生に活かしていってくれたら嬉しく思います。
――フレコ現場は最低限の人数での収録になっていたかと思いますが、小野さんはどなたと一緒の収録が多かったのでしょうか? また、アフレコ現場でのエピソードなどありましたら、お聞かせください。
小野 基本的にはサニーさん(安藤麻吹)とご一緒することが多かったですね。僕ら大人組が先に録って、その後セレプロのみんなが収録する流れ。みんなのお芝居を後ろで見ていたかったのですが、スタジオは感染対策を徹底していましたのでそれは叶わず。スタッフさんのご厚意でスタジオに伝言メッセージを書けるスケッチブックが設置されてました。そのスケブにスミパンダ口調で「アンタたち頑張んなさいよー!」とか書いてましたね(笑)。
――第12話までの中で印象的だったシーンやエピソードはありますか?
小野 天沢灯に関するストーリーは衝撃的でした。みんなより少しだけ早く僕ら大人はこの展開を知らされていました。とても重いエピソードで精神的には少し辛かったですが、だからこそしっかりしなければと、心を奮い立たせながらアフレコに臨んだことを思い出します。
――小野さんが今、白黒つけたいと思っていることはありますか?
小野 2期はありますか? 白黒つけてよー! 期待してまーす!
――最終回の放送に向けて、ファンの方へのメッセージをお願いします。
小野 ついに最終回。彼女たちがここまでこられたのは…まぎれもなくアンタたちファンのおかげよ。その期待を絶対裏切らないサイコーのエンディングが待ってるハズ。見届けてちょーだい!
【取材・文:仲上佳克】