キャスト

22/7メンバー短期連載第3回/海乃るり×倉岡水巴

ソニー・ミュージックレコーズ、アニプレックス、そして総合プロデューサーに秋元康さんという強力タッグにより誕生したデジタル声優アイドルグループ「22/7(ナナブンノニジュウニ)」。1万を越える応募者の中からオーディションで選ばれた11人と、彼女たちが演じる人気クリエイターが描く8人の少女たち。ニュータイプ10月号(9月8日発売)では、話題を呼んでいるこの一大プロジェクトを大特集! それに先駆け、WebNewtypeで全4回にわたってメンバー11人の“生”の想いをお届けしています。

第3回は、海乃るりさん、倉岡水巴さんの2人が登場です。

――それぞれの演じるキャラクターについて、第一印象やご自身との共通点をお聞かせください。

倉岡:私は関西出身なので、関西弁の河野都ちゃん役が決まって嬉しかったです。15歳ということで8人のキャラクターの中で最年少なのですが、自分の思いをしっかり持っていて、年下なのにあこがれの存在みたいなところがあります。

海乃:水巴も、メンバー同士で意見を言い合う時とかビシバシ……。

倉岡:言うてへんやーん!

海乃:そうかなあ。「ここ、こうしたほうがいいんじゃない?」ということを自然に指摘してくれるから、助かっているよ。ふだんは、ふにゃっとしてるけど、お仕事やレッスンのときにはしっかり者という点で都ちゃんと似ていると思う。

倉岡:ちゃうよー! でも、嬉しいな(笑)。

海乃:戸田ジュンちゃんは「お嬢様・ツンデレ」ということで、最初、自分とはかけ離れた役に決まってしまったなって不安でした。でも、ジュンちゃんのことを知るうちにどんどん好きになっていって、今では私が彼女の一番のファンです。8人のキャラクターの中で一番小柄で、メンバーの中で一番背が高い私の「小さくなりたい」という夢を叶えてくれたので、今度はジュンちゃんの夢を叶えてあげたい。演劇が好き、という点が共通しています。

倉岡:るりちゃんも、見た目は清楚なお嬢様です。そして、ツンデレ!

海乃:嘘だー、言われたことない!

倉岡:自分から「褒めて、褒めてー」って言ってくるときもあるのですが、そうじゃないときにこちらから褒めると「なんだよ!」って返してくるところなんてツンデレなんじゃないかなあと思っています(笑)。

――お互いに、親しくなる中で見えてきた面や第一印象から変わったところはありますか?

海乃:私も最初は、水巴のことを清楚で「守りたくなる子」かなあと思っていたのですが……そこから、結構変わりましたね(笑)。おしゃべりが上手でツッコミを入れてくれるし、レッスン前に「よっしゃ、気合いいれていこう!」とみんなをひとつにしてくれたり。でも、そうかと思いきや繊細で、他の人からどう見られているのかを気にしていたりするところは意外でした。暗い空気になったときに「そんな顔してたらあかんで」って言ってくれたり、まわりがしっかり見えているところも尊敬しています。

倉岡:暗くなるのがイヤで、なんとか盛り上げたいと思うのですが、やりすぎてふざけているように見えていないか心配でした……。

海乃:やっぱり気にしてる。そんなことないよ。

倉岡:よかった(笑)。るりちゃんは、しっかり者のお姉さんだと思っていましたが、ふたをあけたらあわてんぼうさんでした。あと、優しすぎるんです。何にも悪いことしていないのに、すぐに謝ります! 心配になるところでもあるのですが、その謙虚さは見習っていきたいです。

海乃:そんなに私、謝ってるのかなあ。水巴は他の関西メンバーともまた違う魅力があるし、そのままでいてほしいと思っています。

倉岡:コツコツ頑張ります。

――日々のレッスンを通して感じていることを教えてください。

海乃:私は高校の頃に声優の養成所やボイストレーニングに通っていたのですが、今、レッスンのたびにメンバーの成長を感じて、もっと頑張らなきゃって思います。

倉岡:私もずっと声優さんになりたくて、高校生のころは放送部に所属していたのですが、あんまり頑張ってはこれなかったので、今、メンバーとレッスンを受けながら「これが青春なんや!」と感じています。ダンスも演技もやればやるほど成果を感じられて、すごく楽しいです。

――朗読SHOWROOMや朗読劇は、デジタル声優アイドルならではの試みですね。

海乃:朗読劇は、同じ台本を他のメンバーがどう演じているのか聞けるので勉強になります。

倉岡:前に同じ役を演じた人に引っ張られないようにしなくてはいけないので、自分だけの芝居を作る難しさを感じますね。

海乃:第3回は初めてお客さんの前に立って披露することになり、気持ちが乗りましたが、無意識のうちに緊張で手が震え、プロになることの厳しさを思い知りました。朗読SHOWROOMも、皆さんからいただくアドバイスが私たちの糧になっています。

――今回のデビュー曲「僕は存在していなかった」を聴いたときや、踊ってみての感想は?

海乃:私と水巴が歌う「傷つくくらいなら夢なんか見たくない」というフレーズに、このオーディションに合格する前の自分を思い出しました。個人的には、間奏のギターの音がすごく好きです。

倉岡:この曲を聴くと自分自身を大切にしていくことが大事なんだとあらためて思います。

――「地下鉄抵抗主義」についても教えてください。

海乃:かっこいい曲で、戦闘モノのアニメが好きで「戦ったり逆らったり」という歌を歌ってみたかった私としてはすごく嬉しかったです。

倉岡:強い意志を感じる曲です。人間は誰しも抗えない何かを抱えていますが、そんな何かに抵抗する主人公の強さにとても惹かれます。私は、ダンスの出来ない自分にレジスタンスを起こしました(笑)。

海乃:必死に練習したものね。レッスンでは、普段「お願いします」と言って踊り始めるのですが、この曲はその声がすごく力強くなって、みんな凛々しくなるんですよ。

倉岡:うん。この経験を通じて、人間に限界はないことを学びました。

――7月22日に開催された初ライブイベントでお披露目されての感想は?

倉岡:緊張しすぎて、トークパートまでの記憶がほとんどないんです。でも、そこでファンの皆さんの声援を聞いて「自分は今、誰に何を伝えたいのか」を思い出せたので、その後のパフォーマンスはリラックスして行うことができました。

海乃:支えていただいているんだなって感じたよね。

倉岡:ファンの皆さまがいなかったら、せっかくの初ライブの記憶が全くないまま終わってしまうところでした(笑)。

海乃:私も練習の成果を見ていただけて嬉しかったし、お客さんの「よかったよ」という言葉を聞いて、もっともっと楽しんでいただきたいという気持ちが強くなりました。ライブって、こんなに楽しいんですね。

――CDデビュー、アニメ化、11名での歌唱楽曲がサプライズ発表されました。

倉岡:ライブが始まる前の楽屋で、3人が「私たちも見てるから頑張ってきてね」と声をかけてくれたのですが……一緒に出られないことが悲しくて、ずっと胸が痛かったです。

海乃:うん。だから最初にCDデビューの発表をいただいたときも、正直「11人じゃないんだ……」という気持ちの方が大きくて、手放しに喜べなかった。

倉岡:最後に11人の楽曲が収録されることが発表されたときは、今まで生きてきた中で一番心拍数が上がりました。本当に夢のようで、嬉しすぎて涙が止まらなくて。その後、22/7のオフィシャルサイトの写真が11人になったことが嬉しくて、眺めてはニヤニヤしています。

海乃:わかる! でも、これからは「アイドルと声優のどちらのファンの方にも応援してもらえるようなグループになる」という11人の目標に向けて、さらに気を引き締めて頑張らなきゃね。

倉岡:いいね。今はアイドルとしても声優としても未熟なので、どちらの能力も高めていかなくてはと思います。

海乃:リアルだけでなくモーションキャプチャを使ったり、新しい取り組みをさせていただいているので、登場するたびに驚きがあるグループなのではないかと思います。ぜひ、見守ってくださると嬉しいです。

――最後に、22/7になってよかったなと思うのはどんなときか教えてください。

海乃:ひとりじゃないんだって思えるときです。これまでずっと声優を目指してオーディションを受けては悔しい思いをしてきたのですが、22/7に入って、仲間とひとつのことを成し遂げていくことの楽しさを知りました。

倉岡:うん。仲間と一緒に達成できたときって、ひとりでなにかを達成したときより嬉しいものなんだね。私もかつて両親や先生に声優の夢を反対されていたことがあって、ずっとひとりで苦しんでいたのですが、今はみんなが心の支えになっています。

【取材・文/キツカワトモ、撮影/田上富實子】

【プロフィール】

●海乃るり(うみの・るり)/東京都出身。8月8日生まれ。趣味はアイドルの表情研究とそれを真似すること、星と山を見ること。担当しているキャラクターは、戸田ジュン。

●倉岡水巴(くらおか・みずは)/滋賀県出身。6月21日生まれ。趣味はアニメ鑑賞、関西しか見られない深夜番組を見ること、お笑いDVD鑑賞。担当しているキャラクターは、河野都。
 

22/7(ナナブンノニジュウニ)デビューシングル「僕は存在していなかった」
発売:9月20日(水)
価格:Type-A 税別1667円(CD+DVD+キャラクター全8種ランダム封入トレカ)
Type-B 税別1204円(CD+アーティスト全11種ランダム封入トレカ)


リンク:■22/7(ナナブンノニジュウニ)公式サイト
    ■22/7(ナナブンノニジュウニ)公式ツイッター

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