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10月1日(月)よりTOKYO MX他で放送開始となるTVアニメ「あかねさす少女」は、スマートフォンゲームも同時に展開するアニマックス開局20周年記念作品。士宮明日架ら「鉱石ラヂオ研究会」の5人の少女が、現実とは異なるパラレルワールドに関わっていく物語が描かれる。そんな本作の見どころとは? 明日架役の黒沢ともよさんをはじめ、灯中 優役のLynnさん、みあ・シルバーストーン役の東山奈央さん、七瀬奈々役の小清水亜美さん、森須クロエ役の井上麻里奈さんらメインキャスト5名にインタビュー!
――作品や、ご自身が演じるキャラへの第一印象を教えてください。
黒沢:最初は「4時44分(の儀式)」がなかなかうまく言えず、難しい言葉がたくさん出てきそうだなと思ったのを覚えています。加えて、明日架はオーディションの台本にもう一人のアスカとの対話がありましたので「もし明日架役をやらせていただけることになったら、自分と会話することになるんだなぁ」と思いました。
Lynn:私が演じさせていただく優も、もう一人出てくるということで、最初はどういうことなのだろうと思っていました。あと、オーディションの台本には「デュプリケート!」というかけ声もあって「必殺技かな?」と(笑)。
東山:みあは、オーディションではお二人が言うような演じ分けはありませんでしたので、多くはないセリフの中で彼女らしさをどう表現すればいいだろうと向き合っていました。「デュプリケート」は英語で「複製」という意味で、「似て非なるもう一人の自分と出会うことになるのかな?」とワクワクしたのを覚えています。
小清水:私は、ツインテールな高校生の女の子をしっかり演じられるだろうかと不安も抱きながらのオーディションでした。年相応のお芝居にすると、あざとさも出てしまいそうで……。ですが「大丈夫です! やってみてください!」とスタッフさんから勇気をいただいて、思い切って「デュプリケート!」と叫びました(笑)。
井上:テープオーディション時にいただいた資料では、クロエは今よりも大人びている印象でしたのでそれを考慮に入れたお芝居で臨んだのですが、その後のスタジオオーディションの時に雰囲気が変わっていて(笑)。結局オーディションでは「思った通りに演じてみてください」と言っていただけて、それが思いのほかよい反応をいただけてほっとしました。
――演じるキャラとご自身を比べて似ている部分はありますか?
黒沢:明日架は人と話しているとき、傷つくのを怖がるかのように防衛本能が強く出ることがあって、そういうところは似ているかもしれません。“もう一人のアスカ”は、一見クールで強そうですが精神的にもろく人間的なところもあって、そういうところはすごく愛おしいです。
Lynn:優は5人の中で一番しっかり者ですが、自分の意思でいろいろな感情を抑え込んでいる“作られた”優等生なんです。だからこそ、対照的に奔放な明日架のことが大好きなんでしょうね。私も学生時代は「いい子に見られたい」と思っていた時期もありましたので、そういうところは共感できました。
東山:みあは5人の中で唯一の後輩ということもあって、人からかわいがられる素質がある子です。私と似ているところは……ひと一倍強い正義感を胸に秘めているところかもしれません。ただ、彼女はそういう気持ちがあるにしても奥ゆかしさのようなものも持っていますが、私は正面から言ってしまいたいタイプですけどね。
小清水:奈々はひと言でいうとギャルで、楽しいことやにぎやかなことが大好きです。自分の学生時代を思い返すと、私も“今の自分、サイキョー!”みたいな怖いもの知らずの生き方をしていたので、それと少し近いところはあるかもしれません。
井上:クロエはあまり感情を表に出しませんが、そうするべきだと思ったらきちんと協調性も出せる子です。仲間と過ごす時間と一人で過ごす時間、どちらも同じくらい大切にしたいと思っているタイプですね。私も、無性に一人でいる時間を作りたくなるときがありますので、共感できました。
――第1話で印象的だったセリフや見どころを教えてください。
黒沢:明日架に関して言うなら「……なぜチクワ?」というところでしょうか(笑)。あとは、自分で自分とずっと話していましたね……。現場では「明日架は第1話が大変だけど、これからは優がどんどん大変なことになるから」とうかがっていたのですが、明日架もずっと大変なままですよ!(笑)
東山:チクワは確かに……味噌屋の娘なのに?って(笑)。
井上:第1話では“ノイジー”というウサギのような生き物が出てくるのですが、口の開き方が衝撃的でひと盛り上がりでした (笑)。
Lynn:優はそのノイジーに「このクソウサギ!」とキレる場面もあって、激しく感情を出すこともある子なんだなと私自身が驚きました(笑)。
小清水:結構短気なところもある子だよね(笑)。サブキャラクターの大人たちもおもしろいですよ。デザインにモデルがいて、キャストの方もそれに寄せたお芝居をされていますので!
――それでは、第1話にかぎらず本作で注目してほしいところは?
東山:私としてはやっぱり、ともよちゃんのお芝居ですね! セリフが多いのはもちろん、もう一人の自分がいるから、気持ちをしっかり切り替えて演じるのが大切で。いつも悩みながら一生懸命頑張ってますよ!
黒沢:Lynnさんにどうやったらあんなにうまく演じ分けができるか教えてもらいたいです……。(アフレコの本番前の)テストのときはお芝居を止めずに最後まで通しでやるのですが、Lynnさんの演じ分けは、いつもそれが本番でもいいというくらいで。
Lynn:“もう一人の優”は、明らかに性格が違うしね……私はいつも、彼女を演じるときはいかにセクシーさを出すか、しか考えてないよ(笑)。
黒沢:ええー(笑)。
井上:明日架や奈々などの“うるさいどころ”を演じる、ともよちゃんやあみっけのアドリブにも注目です! 台本に「ここからここまで、(メインの会話の)うしろで好きにアドリブをやってください」というような指定があるときは、明日架と奈々がとにかくジャマで(笑)。“うしろで二人がなにか騒いでいる”というシーンなわけですから、本当に完璧です(笑)。
小清水:セリフがないときでも奈々が何かしら動いていたりとか、アドリブを入れる余地がたくさんあるものですから。
井上:あみっけはキャラが動いていないときでも、勝手にアドリブ入れちゃうでしょ(笑)。
小清水:まぁ……そうなんだけど(笑)。
黒沢:現場では、先輩方の柔軟性にいつも感銘を受けています!
――もしみなさんがパラレルワールドに行けるとしたら、どんな世界がいいですか?
小清水:私は、南の島でバカンスをしているだけでそれがお仕事になってお給金が発生する“バカンス世界”がいいです!
黒沢:私は結構ハデな服が好きですので、肌が出る格好をしていても周囲から浮いてしまわない価値観の世界に行きたいですね!
Lynn:そういえば、この前のアフレコのときも露出が高い服を着ていたよね。
東山:この部分は肌色なのかな? と脇腹のあたりをさわってみたら「あれ、これ地肌!?」って(笑)。
井上:え、それいつの話!? 全然気が付かなかった……。
小清水:(井上さんが)ちょうどいなかったアフレコのときのことかな。
井上:なんで私がいない時にそういう服を着てくるのー!?
東山:私は、高床式の家に住んで自給自足が当たり前の……弥生世界? そんな世界に行ってみたいですね。なにかがあっても、身一つで逃げても惜しくないような世界。
Lynn:私はそれと正反対の近未来世界がいいかな。車が空を飛んでいるような。
小清水:電子レンジをあけたら、食べたいと思った料理がもうできてたりしたらいいよね!
東山:そこまでやってくれるなら、私もLynnちゃんの世界がいいです!
黒沢:自給自足の理念はどこに!? (笑)
――それでは、最後にひと言ずつお願いします。
黒沢:各セクションが「目いっぱいやり切ろう」という方針を掲げている作品だと感じていますので、それが合わさったオンエアはどれだけ力の入ったものになるのか、私もワクワクしています。いっしょに楽しみましょう!
Lynn:誰しも一回は存在を考えたことがあるのではというパラレルワールドをテーマにした作品です。玉村(仁)監督がおっしゃるには、さまざまなしかけや工夫が盛り込まれているそうですので、まずは気楽に第1話をご覧いただいて、複雑に絡み合っていく物語を楽しんでください。
東山:最初はパラレルワールドの存在を、まるで部活の延長線上というようなノリで楽しんでいるみあたちですが、果たして結末はどうなるのだろうと手に汗をにぎりながら台本を読み解いています。みなさんも、ラヂ研の5人といっしょに冒険をしてください。
小清水:奈々たちが生きる世界とは何かが異なるさまざまなパラレルワールドは見ていて目新しく、かと思えばラヂ研の仲間たちがたまり場にしている喫茶店は昭和を感じる内装だったり……。新鮮さやなつかしさなど、さまざまな楽しさを見つけていただける作品です。
井上:私たち自身も先の展開が読めず、いつも「来週はどうなるんだろうね」と話しながらアフレコに臨んでいます。原案の打越鋼太郎さんとは以前に別の作品でも関わらせていただきましたが、本作も非常に打越さんらしい、ユニークで仕掛けのある作品だと感じます。まずは、個性豊かで好感が持てる女の子たちの物語を楽しんでください!
【取材・文:勝田周】