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声優アーティストの小倉唯が「小倉唯 LIVE TOUR 2019 Step Apple」を開催。4月6日の大阪・オリックス劇場を皮切りに2月に発売した3rdアルバム「ホップ・ステップ・アップル」を引っさげ、全国6都市7公演の自身最大となるツアーを行った。本ツアーでは小倉唯が大学を卒業し、大人の階段を上る中で、アーティスト、そしてパフォーマーとしてさらに"ステップアップ"した姿を見ることができる演出もあり、各地の会場を盛り上げた。そんな大熱狂を巻き起こしたツアーより、約5500人を動員した5月4日のツアーファイナル・幕張メッセ公演のレポートが到着しました。
オープニングムービーでは、鏡に映った後ろ姿の小倉が現れ、こちらを振り向きウインクをすると、軽快な音楽に合わせて3パターンの衣装に身を包んだ小倉がリンゴを頭に乗せたり、パスしあったりと可愛らしい姿に思わず頬が緩む。手にしたりんごを一口かじると、紙吹雪が舞い、目を閉じてゆっくりと倒れていく。りんごを食べて眠りについてしまった小倉に見とれていると、オープニングナンバー「白く咲く花」のイントロが流れ、青リンゴをイメージした鮮やかなグリーンの衣装に身を包んだ小倉が登場し、客席からは大歓声が上がる。
続いて観客の「いっせーので 唯とだけ!」の掛け声と共に始まった「ハイタッチ☆メモリー」で会場は一気にヒートアップ! 3曲目ではライブをテーマに制作したという「Hop Step Jump!」を披露。"せーので跳ぼう みんなでJump!"という歌詞に合わせて会場中がジャンプし、さらにボルテージが上がる。
「今回のツアーはパフォーマーとしてもアーティストとしても"ステップアップ"したステージを届けられるように頑張っていきたいと思います! 一緒に素敵な思い出を作っていきましょー!」と呼びかけると観客は割れんばかりの歓声で応えた。
4曲目はファンと共に盛り上がるポップチューン「Honey♥Come!!」。黄色一色に染まった客席は「ハニカム!!」という大きな掛け声で早くも一体感が生まれていた。暗転したのち再び登場した小倉はパープルのドレスに早着替えし、大人の雰囲気を醸し出しながら「FARAWAY」を披露。もう会えなくなってしまった相手への消えない切なさや痛みを心に刻みこみながらも前へと歩んでいく姿を力強い歌唱で表現。6曲目「TO BE ALIVE」のイントロが流れると、1stライブツアー以来となるライブでの歌唱に観客からは「オォー!」という歓声が上がった。続く「Future Strike」では凛とした力強い歌声を響かせ、観客もペンライトを握る手に力が入る。
ここでライブの定番となっている映像コーナーへ。紙芝居のようなイラストで小倉が眠っている姿を魔女(CV.日笠陽子)が魔法の鏡で見ているところからスタート。白唯姫(小倉)は魔女の悪だくみによって履いていた靴を重い鉄の靴に変えられてしまう。目を覚ました白唯姫は歩くたびに溢れるリズムに酔いしれる。すると実写の小倉が登場し、タップダンスの挑戦を発表。ダンス力をステップアップさせるべく、講師を務めるFank-a-Babyから基本的なステップを学んで練習していく。楽しそうにタップダンスする様子を見て、魔女の悪だくみは失敗に終わってしまうのだった。
ライブ中盤戦は黒のギンガムチェックにハートが散りばめられた衣装に着替え「Baby Sweet Berry Love」「Happy Strawberry」とキュートなナンバーでたたみかける。続いて「放課後に私から呼び出されて、みなさんに思いを伝えるというイメージをしつつドキドキしながら聞いてください」という言葉とともに「君が好きです」を披露。ラストの「君が好きです」というセリフにキュンとせずにはいられない。
ラブリーな曲が続いた後は「パンドラ♡ショコラ」「いつだってCall me!」「Baby,Baby,Baby♡」の恋する乙女を描いた楽曲のメドレーへ。とにかく"かわいい"が詰まったメドレーに虜になってしまう。ここでダンサー紹介を挟むが、最後にパフォーマーとしてスポーティーなチアガール風の衣装の小倉が登場し、キレキレのソロダンスで観客を魅了した。ここからは「Love Me×Love Me」「ドキドキラビリンス」とダンスナンバーが続く。ダンサーたちと息のあったパフォーマンスはまさに小倉唯の真骨頂。「雨の森はウソつき」でもダンスとともに熱のこもった歌で、小倉が創り出す世界観に思わず浸ってしまう。
ここで再び映像コーナーへ。楽屋でお弁当を食べようとすると、今度は魔女の仕業でお弁当を激辛ラーメンの代名詞「北極ラーメン」に変えられてしまう。以前から食べてみたかったという小倉は躊躇なく食べるが、辛そうに遠くを見つめながらも「美味しい」と言って食べ続け、またしても魔女の企みは失敗に終わってしまうのだった。
映像の後半では、Fank-a-Babyの2人と一緒に「アコガレCollection!」に合わせてタップダンスを披露。いつものダンスとは違った表現に挑戦したが見事に踊りきり、パフォーマーとしてステップアップした姿が印象的だった。
お姫様のような白い衣装に着替えて披露した「ショコラ」ではピアノの音色に寄り添うように語りかけながら優しくバラードをスタンドマイクで歌い上げ、温かな空気が会場中を包み込んだ。
「Sing-a-ling-a-Harmony」はファンとの絆や感謝の気持ちを歌った楽曲。笑顔で手を振りながら歌うと、続く「Reflect」では一言ずつしっかりと感情を乗せながら歌を紡いでいく姿にどんどんと引き込まれていく。
「みんなとこれからも一歩ずつ歩んでいけるように、自分自身もまっすぐ歩んでいけるよう思いを込めて作った曲で、振り付けも私が担当しました!」と話した後披露されたのは「Hopeful Days」。等身大の小倉を描いた楽曲で、飾り気のない歌声がダイレクトに心に響く。
本編ラストに披露された「アップル・ガール」は"禁断の果実"とも呼ばれるリンゴをモチーフにした楽曲。"今はおあずけよ"、"全部めしあがれ"などの歌詞にあるように、小悪魔的な要素を持つ女の子の艶っぽさを表現し、これまでにない小倉をここでも魅せつけた。
鳴り響く「唯ちゃん」コールに応え小倉が再び登場。アンコール1曲目の「永遠少年」では「みなさんのところに行きます!」とトロッコに乗り込むと、観客のボルテージは急上昇。続く「Tinkling Smile」でも観客に笑顔で手を振りながら会場をゆっくりと一周した。
そしてここで嬉しいお知らせが。本公演のライブ映像を収めた小倉 唯 LIVE 2019「Step Apple」が8月7日に発売することと、自身の誕生日でもある8月15日にBlu-ray&DVDの発売記念イベントを行うことを発表。さらに10thシングルの制作決定も告知され、会場中が歓喜の声に包まれた。「これからも私と一緒に"ステップアップル"してくれますかー?」と問いかけると大歓声が巻き起こり、小倉もファンからの思いを受け取っていた。
「ツアーファイナルはこの曲でみなさんに感謝の気持を伝えたいと思います!」とアンコール最後の曲に「thx!!」を披露した。この公演でのみ披露された楽曲で、これまでの「ありがとう」の思いを会場の一人ひとりに届けるように歌唱し、ファンは温かな拍手で応えていた。
この日のライブはまだ終わらない。ダブルアンコールでツアーの最後に披露されたのは、自身が作詞をした「ピーナッツ!」。ライブに向かう緊張感とワクワク感を歌っており、まさに今ステージに立っている小倉の心境を表現していた。間奏部分では観客の「ピーナッツ!」コールが巻き起こり、会場は一つに。"圧倒的ライブパフォーマンス"と"ファンとともに作り上げるライブ"を、このライブでも存分に堪能することができたフィナーレだった。
「みなさんのおかげでこのツアーを締めくくることができました! 本当にありがとうございました!」と笑顔で感謝を述べ、感動に包まれたまま全23曲のライブは幕を閉じた。会場の隅々まで手を振ったあと、最後は深々と長いお辞儀をし、ステージから去るその瞬間まで名残惜しそうに「ありがとうございました!」とお礼を伝えていた。
アーティストとして、パフォーマーとして"ステップアップ"することをテーマに臨んだライブツアーだったが、これまでとはひと味違う小倉 唯を感じることができた。"まだまだ進化は止まらない"そう思わずにはいられないパフォーマンスに無限の可能性を確信した公演となった。
<セットリスト>
小倉 唯 LIVE TOUR 2019「Step Apple」
2019.5.4 幕張メッセイベントホール
OPENING MOVIE
1. 白く咲く花
2. ハイタッチ☆メモリー
3. Hop Step Jump!
4. Honey♥Come!!
5. FARAWAY
6. TO BE ALIVE
7. Future Strike
<SHORT MOVIE>
8. Baby Sweet Berry Love
9. Happy Strawberry
10. 君が好きです
11. パンドラ♡ショコラ?いつだってCall Me!?Baby,Baby,Baby♡(メドレー)
12. Love Me × Love Me
13. ドキドキラビリンス
14. 雨の森はウソつき
<SHORT MOVIE>
15. ショコラ
16. Sing-a-ling-a-Harmony
17. Reflect
18. Hopeful Days
19. アップル・ガール
【ENCORE】
20. 永遠少年
21. Tinkling Smile
22. thx!!
【DOUBLE ENCORE】
23.ピーナッツ!