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女子高生たちが筋トレにチャレンジするコメディーマンガ「ダンベル何キロ持てる?」がアニメ化! これを記念して、WebNewtypeでは主人公・紗倉ひびきを演じるファイルーズあいさんが、キャストやスタッフにインタビューする連続インタビューを実施。今回は、ひびきにとって最初の筋トレ仲間となる奏流院朱美役の雨宮天さんがお相手。前編ではオーディションや役作りなど、作品にまつわる話をたっぷり語ってもらいました。
ファイルーズ 「ダンベル」を初めて知ったとき、どんな印象でした?
雨宮 オーディションを受ける段階で知ったんだけど、まずタイトルを見て「どんな作品なんだろう?」と思って。でも、読んでみたらすごくコメディーに走ってて単純に面白い! それに筋トレマンガが世にあるなんて想像していなかったから驚いたし、何よりためになると思いました。
ファイルーズ アフレコ現場でも、天さんは筋トレに興味津々ですよね。
雨宮 ファイちゃんや石川界人さんが詳しいから、話を聞いている内に最近すごく筋トレに興味を持ってきてます。
ファイルーズ 天さんがこちら(トレーニー)側に来るのも時間の問題だと思っていますよ。楽しい現場ですよね。
雨宮 エネルギッシュで熱気があるから、他の作品のアフレコより汗をかいちゃうくらい。来ると元気をもらえるので、毎週楽しみにスタジオに来ています。ファイちゃんに会えるのも楽しみだし。
ファイルーズ Me too!
雨宮 (笑)。気合いが入っているというか、みんな前のめりだから楽しいですね。アフレコだと、ファイちゃんがプロテインバーを持ってきて、みんなに配ってくれたことがあったじゃない? あれが印象的で。
ファイルーズ みんなでモサモサ食べましたね。作中で「タンパク質が~」と言っていても、実際に食べてみないとわからないから持っていったんです。
雨宮 それからみんな食事に気を使うようになったよね。石上(静香)さんも食べてたし、私もサラダチキンバーを買ったし、堀江(由衣)さんもゆで卵を持ってきて。みんなファイちゃんに影響されたんだよ。
ファイルーズ そんな話をされると私の食生活がストイックみたいに聞こえるけど、相当堕落していますから。この前なんて「脂肪吸引したいな~」とか思ってスマホで調べながら、無意識の内にお菓子食べてて。ヤバすぎた!
雨宮 そういう日もあるよ! 私も夜中にカップ焼きそば食べたりしてるから。
ファイルーズ でも、それが一番美味しいんですよね~。
雨宮 そうなの、超美味しかった(笑)。
ファイルーズ 駄目だ、食べ物の話ばかりになっちゃうから次にいきましょう! オーディションで覚えていることはあります?
雨宮 私は「ダンベル」がコメディー作品だし、朱美も振り切ったキャラクターだと思ったから大げさに演じていたんだけど、「もう少し抑えてください」というディレクションがあって。原作を読んでいて朱美の表情も思い浮かんでいるから、「あの表情で抑えるってどうすればいいんだろう?」と混乱しちゃった。だから、やるだけのことはやったけど「朱美は絶対にやりたかったけど、駄目だったな」と思いながら帰ったのを覚えてます。
ファイルーズ じゃあ合格と聞いたときは……。
雨宮 1回諦めていただけに「やったー!」だよ。コメディー作品が好きだし、お嬢様だけどフェティシズムが強いなんてキャラ、演じたことがなかったからやりがいがあるだろうなって。
ファイルーズ ファンも、今までにない天さんの声を聞けるのはうれしいと思いますよ。「天ちゃんが筋肉フェチに!」って。
雨宮 そう思ってもらえればいいけど、なんせキャラが濃いからね。お嬢様モードから、一転して……ギャップがすごいから、やっていて楽しいです。
ファイルーズ 演じていて、イキイキとしていますよね、圧倒されましたもん。
雨宮 朱美はひびきを圧倒しなきゃいけないキャラだし、現場が楽しいからノッていくし。
ファイルーズ 最初、ひびきと朱美は「奏流院」「紗倉さん」と呼び合っていて少し距離があるじゃないですか。あれってリアルな距離感だと思うんですよ。
雨宮 確かに。でもひびきや彩也香と仲良くなると「もっと距離近くていいよ」というディレクションをいただいたので、お嬢様っぽさは残しつつ、ラフに、フランクに接して友達らしい距離感を出してます。
ファイルーズ その関係性が、私と天さんのリアルともリンクしていないですか? 最初はご挨拶した程度でしたけど、趣味の話とかしていく内に段々と距離感が近くなっていって……。
雨宮 それはファイちゃんが話しかけてくれるからだよ。私、第一印象でクールとか近寄りがたいと思われがちなんだけど、最初からガンガン来てくれて。おかげで仲良くなれたし、それが役に反映される部分もあると思う。ひびきと朱美の掛け合いは多いけど、ファイちゃんのテンションに合わせると私が作ってきた朱美よりも、すごく愛嬌があって元気なキャラになってるし。
ファイルーズ Me too!……って言わせたいんですね! 私も「天さんはこのセリフをどんな風に作ってくるんだろう」と想像しながら現場に来ているけど、いつも想像より一個上の迫力で来るので、私ももっと返さなきゃなと思っています。いや~、同じことを思っていた嬉しさのあまりニヤニヤしちゃって、表情筋のトレーニングになりますね。
では、次に「ダンベル」で気になるキャラクターを教えてください。
雨宮 トレーナーの街雄鳴造さんですね。「ずっと笑顔で謎の多いマッチョ」だから原作時点でもインパクトがあったけど、石川界人さんのおかげでさらに濃くなっていて。アフレコ中も、みんな笑いをこらえているし。石川さん自身もトレーニングされているせいか、本当にああいうキャラの濃いトレーナーもいるんだろうなって思っちゃう。励まし方がそれっぽくて、「いいよ!」みたいな掛け声のキレがすごい。
ファイルーズ まあ、さすがにあんな人はジムにいないですけど(笑)。街雄さんのアドリブは、もう石川さんの大喜利になってますよね。
雨宮 発達した胸筋に対して「胸に重箱乗っけとんのかい」なんて言って。とにかく個性的な言葉が聞けるので、それも楽しみにしてもらえればと思います。
ファイルーズ ボディビルダーの大会はすごくて、それこそ大喜利大会状態になってるんですよ。
雨宮 そうそう、ボディビルの掛け声をまとめた本があるって言ってたよね。そんな世界があるとは思いもしなかったから、本当にこの作品に関わってから世界が広がって楽しいです。
ファイルーズ では最後に、アニメの注目ポイントを教えてください。
雨宮 いろんな魅力がある作品だから悩むな~。まずギャグシーンの振り切れ具合がすごくって、ひびきも朱美もすごい顔になるし(笑)。でもみんな一生懸命に体を鍛える中で、かわいらしさがあるんだよね。そのかわいさとギャグのギャップを楽しみながら、一緒に「ナイスバルク!」してほしいです。
【取材・文:はるのおと】