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あてもなく、気ままに諸国を旅する少女・イレイナ。行く先々でさまざまな文化や慣習に触れ、幾多の人と出会いを果たしますが、旅人である彼女は決して一か所に留まることはなく、再び旅の途へと戻っていきます。これはまだ若き魔女の、出会いと別れの物語――。
TOKYO MXほかで放送中の「魔女の旅々(魔女旅) 」。WebNewtypeではそんな本作の魅力を掘り下げるべく、スタッフやキャスト陣へのリレーインタビューをお届けしていきます。連載第6回は、前回に引き続きイレイナ役の本渡楓さんにお話をうかがいます。
――アフレコ現場はどのような雰囲気でしょうか?
本渡 常に登場するキャラクターはイレイナだけですので毎回のようにゲストのキャストさんがいらっしゃいますが、みなさん「イレイナはいつもこんなにしゃべっているの?」と驚かれます。最近は新型コロナウイルスの感染拡大への対策として、一度に大勢での収録をせず別収録にすることもめずらしくないのですが、「魔女旅」は登場人物が少ないので、エピソードによっては、かけあいがそのままできるのは嬉しいです。
第4話のアフレコ現場は、最初から最後まで私とミラロゼを演じるLynnさんの2人きりで、Lynnさんも「ずっと2人でかけあいをするだけなんて、新鮮で楽しい現場ね」とおっしゃられていました(笑)。
また、明るいお話だったり悲しいお話だったりと物語の振り幅が大きい作品ですので、それによって現場の雰囲気も大きく変わるのがおもしろいです。コミカルなお話のときは現場の雰囲気も自然と明るくなりますが、悲しいお話のときはみんなで「どうにかならなかったのかな…」と肩を落とすこともあります。連作短編式ということもあり、暗いお話は最後まで救いがないままだったりするんですよね。
――短編形式ゆえにとことん暗いお話も書ける…というのは、原作の白石さんも意識されておられるようでした。作中では、旅人であるイレイナが常に来訪者なわけですが、アフレコ現場では、反対に本渡さんがゲストの方たちをお迎えする感じなのでしょうか。
本渡 「マイクはここが開いていますよ」とお伝えしたり、「今まではこんな話でした」とお話したり…そう言われてみれば、いつも私がお迎えしていますね!(笑) 毎回新しい方とお芝居できるというところも含めて、とても楽しい現場です。
――放送が終わった第4話までで、イレイナ以外に気になったキャラクターはいますか?
本渡 第1話で登場した、イレイナのお父さんです。とにかく、すごくよく食べる人じゃないですか。大事なお話をしている時すらも、食べながら話す(笑)。その影響なのかは分かりませんが、イレイナも食べながら依頼のお話をするときがあったりして、お父さん譲りだなぁ、もしかしたらお父さんもちょっとデリカシーのないタイプなのかなぁ、とか。
――さりげなく「イレイナはデリカシーに欠ける」認定が入りましたね(笑)。本渡さんご自身のこともうかがえればと思うのですが、イレイナのように旅をするならどこに行きたいですか?
本渡 インドや韓国など、香辛料が豊富な国に行ってみたいです。というのも、私は辛い物が大好きなんですよ。家でカレーやパスタを食べるときも、デスソースをドバドバとかけちゃうくらいで。
――それはかなりの辛党ですね!
本渡 ですので、現地の方たちが「このお店の料理は辛いよ」とお墨付きをくれるお店に行って、どのくらい辛いか食べてみたいんです(笑)。それから、人類の歩みが感じられるところにも行ってみたいですね。それこそ「魔女旅」に出てくるようなお城がある国とか。
――イレイナは「ニケの冒険譚」に強いあこがれを持っていますが、本渡さんが幼いころに読んで印象に残った本などはありますか?
本渡 絵本の「ずーっと ずっとだいすきだよ」です。エルフィーという犬を飼っている男の子がいるのですが、当然、犬のエルフィーの方が早く死期を迎えてしまうんですね。ですが、男の子はエルフィーにずっと「だいすきだよ」と思いを伝え続けていたので、死んでしまった時も、ほんの少しだけ気持ちが楽だった……というお話です。私も当時、実家で犬を飼っていましたので、その本を読んで「大好きだよ」ときちんと言葉で伝えてあげるようになりました。
――イレイナにとっての魔女のブローチのように、本渡さんがいつも身につけているものはありますか?
本渡 友達と一緒に中華街に行ったときに買ったお守り袋です! この中に、自分で買ったお守りや、ファンの方からいただいたお守りなどを入れていつも持ち歩いています。それと、最近はご当地キャラクターのモケケを集めるのにもはまっています。
最初は、旅行やお仕事でさまざまなところに行った証として一匹ずつ連れて帰ってきて(買ってきて)いたのですが、それをラジオなどで話していたら、親切なファンの方から送っていただけたりもするようになり、おかげさまで自宅にはさまざまなモケケがいます。その中から気分で一匹を選んで、バッグに付けています。
――調べてみると、モケケは350種類くらいいるんですね……。コンプリートできたら、壮大な眺めになりそうです。それでは最後に、アニメの今後の見どころを教えてください。
本渡 この先のお話にもイレイナの喜怒哀楽がたくさん詰まっています。ずっと怒ってばかりのときもあれば、何もできずに悔し泣きすることもあります。そんな彼女が、旅を経てどのように成長していくのか? フラン先生の指導で大泣きして、そこでひと皮むけた彼女の旅を楽しんでもらえれたらうれしいです。第3話、第4話と重いお話が続きましたが、第5話は明るいお話ですよ!
私は子供の頃からずっと空を飛ぶことにあこがれがあって、小さな頃はサンタさんに「魔女になれる薬をください」とお願いしたほどでした。ですので、こうして箒にまたがって空を飛ぶイレイナを演じられて、今とても充実しています。
次回の「魔女の旅々」リレーインタビューは、オープニングテーマ「リテラチュア」を歌う上田麗奈さんにお話をうかがいます!