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1月22日(日)、新宿バルト9で「『ポッピンQ』青春、寄り道、卒業生応援上映会」が開催されました。
「ポッピンQ」は、東映アニメーション60周年記念で制作された劇場用オリジナルアニメ。卒業式を控えた女子中学生の小湊伊純が、時の谷という異世界へと転移し、同じ境遇の女子中学生や、彼女たちと心がつながっているポッピン族の同位体と協力して世界の危機を救う物語です。
この日の上映会は声を出してよし、歌うもよし、サイリウム持ちこみもOKという応援上映スタイル。上映に先立って行われた舞台挨拶では、小湊伊純役の瀬戸麻沙美さん・日岡蒼役の井澤詩織さん・都久井沙紀役の黒沢ともよさん・ポコン役の田上真里奈さん・ルチア役の石原夏織さん・ルピイ役の新井里美さんが登場しました。
初の応援上映会ということで、舞台挨拶は注意事項の確認からスタート。ただし、こうしたイベントに慣れた観客たちが多かったのか、ペンライトをキャラクターごとの色に瞬時に変えたり、伊純が海に向かって叫ぶ名シーンでは大ボリュームで合わせたりと対応が最初から完璧。声優陣も「声に押されて後ろに下がっちゃった」(瀬戸さん)、「圧がすごい」(新井さん)と驚きの声を漏らしていました。
声出し代わりの予習は3シーン分続き、先の伊純が叫ぶシーンでは「長めにやるのがポイント」(瀬戸さん)、同位体が女子中学生たちの心を言い当てるシーンでは「ポーズや顔でも上から目線を出しましょう」(石原さん)のように、声優陣が演技をレクチャーする場面も。しかし観客の“プロっぷり”はそれ以上で、劇中に一部表示される字幕以外のセリフも叫ぶ、キャラクターのリアクションに「かわいい!」と反応するなど、予習中にも観客の応援はどんどん進化していきます。
舞台挨拶のラストは声優陣による、応援してほしいポイントの紹介コーナー。黒沢さんと新井さんは沙紀の登場シーンを挙げ、「みんなの応援次第なので、沙紀が飛ばなかったり回らなかったりしたら大変。大事故ですよ」(黒沢さん)と念押し。また、井澤さんと石原さんは揃ってポッピン族の長老がピンチになるシーンを挙げ、蒼とルチアのような以心伝心ぶりを見せつけます。
さらに瀬戸さんは「みんなの演技力を見込んで…土佐の町並みが映されるシーンで、ガヤをやってください」と難易度の高い演技を無茶ぶり。最後に田上さんが「時の谷の亀が好きなので、彼が食べているシーンで『美味しい?』って聞いてあげてほしい」とリクエストして、入念な予習は終了しました。
そして始まった応援上映は、本編前の東映のロゴへの「いつもありがとう」「60周年おめでとう」という声から始まり、冒頭で伊純が100メートルを走るシーンでは「頑張れ~」「自己べスト更新!」「(走り終えて)もう1回! もう1回!」など、終始テンション高く、思い思いの声援が飛び交いっぱなし。応援上映スタイルで観る「ポッピンQ」の可能性を存分に感じさせました。
なお「ポッピンQ」は本編冒頭17分弱の映像がYouTubeで公開中。本編未見の方は、ぜひこちらの映像を観て「ポッピンQ」の世界に触れてみましょう。【取材・文=はるのおと】