【SELECTION PROJECT】「スミパンダの制作現場突撃訪問！」第１回　動画工房探検編

[はぁ～い！　アタクシの名前はスミパンダ。全国アイドルオーディション「SELECTION　PROJECT」の大人気司会者よ～！　今回から始まった「スミパンダの制作現場突撃訪問！」は、2021年秋放送開始のTVアニメ「SELECTION　PROJECT」の制作現場にアタクシことスミパンダが突撃取材し、生の声をお伝えしちゃおうというもの。記念すべき第１回は、アニメーション制作スタジオの動画工房にやってきたわよ！

？？？「スミパンダさん、動画工房へようこそ！」

あら、アータは誰かしら？

小林「アニメ『SELECTION　PROJECT』プロデューサーの小林です。今日は動画工房をご案内しますね」

これはこれは、わざわざお出迎えご苦労様。じゃあ立ち話もなんだから、さっそく中を見せてもらうわよ！　……へえ、アニメの制作スタジオってもっと雑然としたイメージだったけど、意外と小ぎれいなところじゃない。みんなが黙々とパソコンに向かって作業しているのもいいわよね。これぞプロ、って感じで。ざっと見た様子だけでもキャラクターの絵を描いたり、色を付けたり、アニメの制作現場にはいろんな仕事があるみたいだけど、そもそもプロデューサーっていうのは何をしている人なの？
 

 

小林「よく言われるのは人やモノ、予算やスケジュールの管理。その大枠を作るのがプロデューサーの仕事なのかなと思いますね。あとは、アニメの現場では何でも仕事になると思うので、『ここまでは自分の仕事で、ここからは誰かに任せる』とか、そこのジャッジもプロデューサーの大事な仕事なのかなと思っています」

ふーん、よくわからないけど、とにかくいろんなことをしている人ってことね。で、あちらにいらっしゃるお方はどなたかしら？

小林「あちらが『SELECTION　PROJECT』監督の平牧大輔さんです」

平牧「どうも、監督の平牧です」

あら、平牧監督！　平牧監督×動画工房といえば「私に天使が舞い降りた！」とか「恋する小惑星」とか、かわいい女の子いっぱいのアニメを作っていたわよね？　これはいわゆる“最強タッグ、再び！”ってこと⁉　ちょっとテンション上がってきちゃったけど、まずはさっきと同じ質問をしてみようかしら。アニメの監督って、何をしている人なの？

小林「スミパンダさん、アニメにお詳しいんですね……！？」

平牧「何をするのか？と言われると、監督は全部をやるんですけど、いろんなことにジャッジをする人でもありますね。いろいろ判定して、どうするか指示を出したりする。意外と勘違いされがちなのは、監督がワンマンでアニメを作っているわけではないということですかね。常に作品のことを考えているので、自分がやりたいことがすべてではないという」

「ジャッジ」って言葉は小林さんも使っていたけど、監督のジャッジとプロデューサーのジャッジはどう違うものなの？

平牧「プロデューサーのジャッジは、監督が暴走しないようにすることです（笑）」

小林「監督が馬で、僕が手綱を握っている感じですかね」

平牧「真面目に言うと、監督がするのはクオリティの面とか作品の中身に対してのジャッジで、プロデューサーのジャッジは制作状況とかスケジュール面に対してのことですかね。判断次第では何ができる、できないということもありますから、相談もしています」

「SELECTION　PROJECT」の制作がスタートしてからしばらく経つと思うけど、平牧監督の暴走を抑えたことはあったりした？

小林「僕個人で言うと、監督がやりたいことに対して抑えるというのはあまりしないですね。時間的に『ここまでしかできないよ』ということはありますけど、『これをやっちゃダメです』とかは……ないですよね？」

平牧「ほかの会社のプロデューサーに比べても、かなりクリエイター寄りですね。それは小林君に限らず、動画工房という会社の体質だと思うんですけど」
小林「動画工房がもともと作画専門の会社から始まっているので、クリエイターリスペクト的な部分は大きいのかなとは思います」

これはなかなかチームワークばっちりというか、制作現場の雰囲気もよさそうじゃない？　作画の話で言うと、「SELECTION　PROJECT」キャラクターデザインの平山寛菜さんは新進気鋭のアニメーターだって聞いているけど、どちらにいらっしゃるのかしら？

平山「あ……、スミパンダさんはじめまして！　キャラクターデザインの平山です」

こちらこそ、はじめまして！　お忙しいところお邪魔しちゃって、ごめんなさいね。キャラクターデザインのお仕事って、大変でしょう？

平山「はい、キャラクターデザインは作品の顔だと思っているので、緊張しますね」

平山さんといえば「彼女、お借りします」のキャラクターデザインで一躍注目されたわけだけど、「SELECTION　PROJECT」は原作がないオリジナルアニメよね？

平山「そうなんです、ゼロからやるのは自分も今回が初めてだったので、最初は手探りでしたね。キャラクターの性格や特徴は文章で書かれた資料があったので、それを見つつ、メインキャラクターが９人いるのでシルエットが被らないようなど意識してデザインしています」

小林「原作ものだと後ろ姿とか横から見た姿まで描かれていますけど、今回のようなオリジナル作品だとそれを考えるのも平山さんのお仕事になりますし、服装でも『この子はどういう方向性が好きなんだろう？』とか考えるのは楽しい部分であり、大変な部分なのかなとは思います」

平牧「僕は平山さんとはひと回り以上世代が違うので、最近の若い子たちにはどういうのが好まれるのかなとか、いろんな話を聞いたりしますね」

そう言えば、平山さんはずいぶんとお若く見えるけど？

平牧「彼女は出世が早すぎなんですよ（笑）」

平山「専門学校を出て、今6年目ですね」

平牧「『彼女、お借りします』のときは何年目だったの？」

平山「３年目のときに決まって、作業中は４年目だったかなと」

小林「僕の体感で言うと、作画監督・総作画監督と徐々に経験値を積んでいって、30代前半くらいでキャラクターデザインになる人が多いんですけど、平山さんは原画のころから『キャラデをやりたい』って周りに言っていたんです。ほぼ99％の人が自信や経歴をつけてから『キャラデをやりたい』と言い出すのに、平山さんは最初から言っていた（笑）。だから『この人はキャラデ志望なんだ』って、制作も目をつけていたし、もちろん絵が上手いのもあるんですけど、自己プロデュースが上手いですよね」

すごいわね、その話！　いや、自己プロデュースは大事よね。でも、平山さんはなんでキャラクターデザインをやりたいと思ったの？

平山「そもそもアニメを見始めたときに、キャラクターデザイン以外の役職が何をしているのか、あまりわかっていなかった（笑）。いざアニメ業界に入って、演出の仕事を見たりして、最近ちょっと興味をもっていますね。演出もいつかやってみたいなって」

平牧「でも、本当は全部やりたいでしょ？」

平山「はい！　全部やりたいです（笑）」

そんな感じで制作現場の雰囲気だったり、お仕事の内容だったりが何となくわかってきたところで、今回のレポートはここまで。次回はアニメ「SELECTION　PROJECT」の魅力について３人にもっと深くお話を聞いちゃうから、お楽しみに～！

取材後のスミパンダ……
ふぅ～～取材って大変なのよ、後編に行く前に一休みしましょ。
それにしても動画工房の制作現場は作品愛に満ちていてとってもたのしそうね！
アタクシ気に入っちゃたわ！ってあら、平山さんが絵を描いているじゃない！休んでいる場合じゃないって話！覗きに行くわよ！