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「月刊ニュータイプ」公式サイト
2022年12月9日(金)発売の「月刊ニュータイプ1月号」では、今期話題のアニメ4作品「SPY×FAMILY」「ポプテピピック TVアニメーション第二シリーズ」「モブサイコ100 Ⅲ」「うる星やつら」のオープニングアニメーション、エンディングアニメーションに注目した特集を掲載します。
今回はその一部コメントを先行公開! 90秒に込められた、クリエイターたちの熱きこだわりについて、各作品映像とともに見比べ、その細部への熱意をぜひ感じてください。
2人の才能がぶつかる! 「SPY×FAMILY」の第2クールのオープニングアニメーションを担当した荒木哲郎さん、エンディングアニメーションを担当した平尾隆之さん。本誌ではお2人に対談を実施。それぞれがアニメーションに込めた思いを伺っています。
花びら、落ち葉、シャボン玉。空中に舞う「落ちモノ」がオープニングアニメーションの見どころ。
「シャボン玉は『バブル』のときと同じつくり方を、落ち葉や花びらは画面の色味を増やそうとカラフルにしました。撮影スタッフがパーティクル(粒子を描画するプログラム)を使って、そこに「その場回転」作画の花びらや葉っぱを貼り込んでいるんですが、これまでにないくらいうまくいきました。回転をゆっくりにするのがポイントだったんですね」(荒木)
エンディングアニメーションの見せ場はフォージャー家の料理シーン。
「たまたまCLAP(制作会社)のスタッフにドイツ帰りの人がいたので、ドイツ料理のメニューとレシピを出していただいて。料理人をしている僕の兄にそれを見せ、キッチンスタジオで実際に料理をしてもらいました。それを複数のカメラで撮影して参考映像をつくって。作画は齋藤千尋さんにお願いしました。セルの塗り分けでおいしそうな料理を描いていただくことができました」(平尾)
トリップしそうなめくるめくポプ子とピピ美の世界を堪能できる「ポプテピピック TVアニメーション作品第二シリーズ」のオープニング。手がけたのは、新進気鋭のVRアニメーション作家として国内外から注目されるゆはらかずきさんです。本誌ではVRを用いたユニークなクリエイションをひもといていきます。
ポプ子とピピ美が無限に増殖するオープニングの舞台は公園。公園とした理由について、ゆはらさんは第1期へのリスペクトだと語ります。
「第1期のエンディングでは、ポプ子とピピ美が夕方まで公園で遊ぶ姿が描かれていました。そのバトンを受け継ぐ意味で、舞台は公園と決めていました。滑り台やブランコ、イヌの乗り物など、第1期のエンディングに登場したオブジェクトを受け継いで再現し、共通点を感じられるように演出しています」(ゆはら)
シリーズを通して、オープニングアニメーションは常にスタイリッシュ。アクションあり、アニメならではの表現あり、ほとばしる青春の感情あり……。そんな独特の映像をつくりつづけてきたのが、シリーズの特徴である「モブサイコ100」。本誌では第3期のオープニング演出を担当した蓮井隆弘さんに、その疾走感とカオスを両立した情熱的な映像の意図を聞いています。
最後を飾るカットでは、徐々に成長していくモブの姿と霊幻とのきずなを表現。このカットは依田の「エモいカットを」という要望に対し、立川がこたえたものだったそう。
「このモブがじわじわ大きくなっていくというカットって、一見地味なんですがとても作画が難しいんですよね。不自然に見せないように、以前ごいっしょした植野千世子さんに原画をお願いして、見ごたえあるカットにしていただきました」(蓮井)
オープニングテーマとエンディングテーマを手がけるのは、フレッシュな勢いにあふれたクリエイターたち。MAISONdesという新しいプロジェクトが楽曲を手がけ、オープニングアニメーションを山下清悟とスタジオコロリドteamクロマトが担当しています。また、エンディングアニメーションはシリーズディレクターの亀井隆広がつくり上げています。本誌では、MAISONdes管理人とエンディング絵コンテ、演出を担当する亀井隆宏さんにお話をお聞きしています。
「アイウエ」も「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」も激しい展開とテクニカルなボーカルワークが魅力の楽曲。オープニングやエンディングとしてオンエアされる90秒の楽曲と、フルサイズの楽曲では印象が変わるのも特徴です。
「『アイウエ』の1番の歌詞は、ラムちゃんの視点でSAKURAmotiさんが書き、2番の歌詞は諸星あたるの視点で美波さんが書いています。フル尺でそれぞれの視点を聴いていただきたいですね」(管理人)
ミュージッククリップのようにラムちゃんのさまざまな表情が見られるキュートなエンディングアニメーション。あちこちにハートマークが躍り、キラキラとした細かい光が飛び交い、ドリーミーな雰囲気になっています。
「サビでラムちゃんが飛んでいるシーンは、ラムちゃんから光が降り注いでいるんです。ティンカー・ベルが飛んでいるように見えたらいいなと。これは映像ディレクターの渥美さんがパーティクルを飛ばして、つくってくれました」(亀井)
それぞれのインタビューのフルバージョンは、2023年12月9日(金)発売の月刊ニュータイプ1月号にて掲載! クリエイションの深淵を、ぜひご覧ください。
【文:志田英邦、星政明、太田祥暉 (TARKUS)】