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アニスタ『CloverWorksクリエイター座談会』レポート! 豪華クリエイターたちの語る“アニメの将来”

1月27日(日)、2月9日(土)&10日(日)、WIT STUDIOが中心となって開催されたリアルイベント『アニメスタジオミーティング(アニスタ)』が行われました。最終日となる2月10日はミーティングデイと題して、秋葉原エンタスとベルサール秋葉原の2会場で様々なトークイベントを開催。そのレポートが到着しました。

イベントの一つである『CloverWorksクリエイター座談会』には、これまで同社の作品に参加してきた、錦織敦史氏、長井龍雪氏、田中将賀氏、赤井俊文氏、黒木美幸氏という5名の豪華なクリエイターたちが登壇。CloverWorksのプロデューサー・福島祐一氏の司会でトークがスタートした。

最初のトークテーマは、CloverWorksの制作現場について。

CloverWorksのスタジオ内の様子をそれぞれが語っていった。その意見の中で多かったのは“綺麗であること”。アニメスタジオと聞くと、どうしても散らかっているイメージが強い。しかし、実際にCloverWorksで作業をしているクリエイターたちは、同社のスタジオはいつも綺麗に保たれているという印象を持っていた。

そんな中、次第に話題はそれぞれが初めて会ったときのことに。どんな作品の作業をしているとき、初めて会ったのかを語り合いながら、和やかなムードでトークは進んでいった。

次のトークテーマは「自身のキャリアアップについて」。

司会の福島氏が各者のキャリアについて聞いていくと、それぞれが業界に入ったころの思い出や転機となった作品を語っていった。ただ、業界に入った直後から自身の進むべき道を明確に決めていた者はおらず、目の前の仕事を必死でこなしていった結果、現在のような立場にたどり着いたという人がほとんどだった。その中で、誰しもが壁にぶつかった経験があり、そんなときにそこから何を学べるかによって、その後のキャリアが決まっていくのではないかという結論に落ち着いた。

その後、来場者との質疑応答を挟み、議題は「アニメスタジオ現場の問題点」に。

たくさんのアニメ作品が制作されている中で、信頼の高い人材の確保は業界全体の悩みとなっており、売れっ子クリエイターは取り合いとなることが多い。司会の福島氏がそうした状況について聞くと、登壇者たちは自身の体験をふまえてアニメ業界の現状を語っていった。ときには、これまで付き合いのなかったスタッフから、いきなり仕事の依頼が入ることもあるようで、そうした場合はなかなか受けるのは難しいとのこと。やはり人間同士の信頼関係によって、成り立っている世界であることがうかがえた。

そして、トークは最後のテーマである「アニメの将来について」に。

現在、アニメはTVだけではなくPCやスマホなど、様々な環境で好きな時間に視聴できるようになってきた。そうした現状を把握した上で、登壇者たちの間では、今後は“同時性”がより貴重なものになるのではという話に。劇場で行われている応援上映のような、趣味を同じくする人たちと同じ空間で盛り上がれる場所が求められ、もっと小規模なイベントも増えていくのではないかと予想していた。

こうして豪華なクリエイター陣が一堂に会す、貴重なステージも予定の1時間が近づき、ここで終了。とはいえ、それぞれのキャリアの話から現在の業界の問題点、さらにはアニメの将来まで、充実した内容に来場者も大満足のステージとなった。

リンク:「アニメーションスタジオミーティング2019」公式サイト
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