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『テイルズ オブ』シリーズの楽曲をオーケストラで演奏する「テイルズ オブ オーケストラコンサート 2017」が11月7日(火)、東京国際フォーラムで開催されました。
『テイルズ オブ』シリーズとしては3回目となるオーケストラコンサートですが、今回のテーマはTVアニメ「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」。劇中で流れた楽曲を、東京フィルハーモニー交響楽団が色鮮やかに演奏します。指揮者は栗田博文さん。ライラ役の下屋則子さんの朗読とフルオーケストラによる劇伴の演奏で、TVアニメ「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」の名シーンの数々が鮮やかに彩られました。
冒頭を飾ったのは「スレイのテーマ ~導師~」。アニメでもおなじみのメインテーマが高らかに奏でられます。そして「導師の伝承」「天族の社 イズチ」「聖剣祭」の3曲とともに、スレイが湖の乙女の聖剣を手にするまでのドラマがつむがれます。映像と朗読、そして音楽という3つの要素が組み合わされ、ゲームともアニメとも違うかたちでスレイたちの冒険が再現されました。
ここで会場の雰囲気がガラッと変化。ベルベッド・クラウの物語を描く「災厄のはじまり」「Theme of Velvet」が演奏された。「災厄のはじまり」では『テイルズ オブ』シリーズの音楽を長年手掛け、TVアニメ「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」の音楽を担当した桜庭統さんがピアノを弾くなどドラマチックな演奏が繰り広げられました。そしてMinamiさんが登壇。オーケストラをバックに、第2期OP主題歌「illuminate」を披露したのです。
コンサートの後半はfhánaさんによる第1期ED主題歌「calling」で開幕。そして、MCの下屋さんと指揮の栗田さんの指示で、来場者は起立。オーケストラの演奏とともに第1期OP主題歌「風ノ唄」を歌う合唱企画が行われました。この歌声は後日発売されるオーケストラコンサートアルバムに収録されることが告げられると、来場者は大歓声を上げて歓迎。高らかな歌声が会場に響きました。
続いて「Rising Up」の演奏とともに、導師スレイと従士となったアリーシャ、ロゼがドラゴンを浄化する#20を振り返り、「風が育んだ二人の絆」の演奏とともにロゼとデゼルの思い出が描かれます。「Journey’s End」では、桜庭統さんと共に「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」の音楽を担当した椎名豪さんがピアノを演奏。Ayeshaさんと中川奈美さんのボーカルにより、スレイの冒険のクライマックスが描かれました。
アンコールの拍手が鳴りやまぬ中、ギタリストの馬場一人さんと中川奈美さんが登壇。アコースティックな響きの「流浪のザビーダ」が披露されました。続けて原作テーマソング「White Light」、第2期ED主題歌「INNOSENSE」が演奏され、最後はスケール感あふれる”導師の旅路” が会場中を包み込みます。鳴りやまぬ拍手の中、「テイルズ オブ オーケストラコンサート」は終演。その音楽の力を大いに知らしめた貴重な一夜となりました。
取材・文:志田英邦