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「Fate/Grand Order Fes. 2018 ~3rd Anniversary~」「Fate/EXTRA Last Encore」<イルステリアス天動説>先行上映会レポート

長い旅路の終わり――「Fate/Grand Order Fes. 2018」のステージで、最速上映された「Fate/EXTRA Last Encore」<イルステリアス天動説>。上映が終わったばかりのステージにキャスト陣が登壇。完結を迎えた「Fate/EXTRA Last Encore」の感想をお話してくださいました。

最初に壇上に上がったのはMCを務める、岸浪ハクノ役の阿部敦さん。阿部さんの呼び込みで、キャスト陣が登壇しました。

「音楽を聴くだけで、胸に迫るものがありますね」とセイバー役の丹下桜さん。遠坂リン役の植田佳奈さんは「聖杯戦争、勝っちゃった!」と勝利宣言。「みなさーん、〈ガラティーン〉……というあいさつはこれまで一度もやったことがありません!」とガウェイン役の水島大宙さんがいきなり宝具『転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)』を解き放ちました。4人はそれぞれ夏らしく、浴衣を着用。丹下さんはセイバーと同じ色の紅い帯、植田さんはカラフルな花をあしらった浴衣です。

最初のトークテーマは「<イルステリアス天動説>を見て」。まずは第11話を一同で振り返ります。そこでみんなが注目したのはレオ(レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ)の姿。「登場は第1話以来ですよね。『Fate/Grand Order』では概念礼装「理想の王聖」でおなじみですけど、まさかこんなに大人っぽくなって登場するとは!」(阿部)

「いままで高校生だったり、子供として登場していた人物やサーヴァントが、変化した姿を見せることがあるのが『Last Encore』の特徴なんです」(植田)、

「約1000年の年月が経っているわけですからね」(阿部)

「第11話でガウェインが登場しましたけど、これまではレオの従者のように仕えてきたのですが、今回は第七階層でお花を育てている。僕自身もガウェインの知らない一面を見た感じがありました」(水島)

「無人島生活!」(植田)

「海の幸、とったどー! って」(丹下)

「ガラティーンを使えば瞬間焼き魚が作れますよ」(阿部)

「僕が第11話で意外だったのは、ガウェインが自分の意志を出すシーンがあったことですね」(水島)

「マスターのレオが眠っているからって(笑)。アフレコ現場で朴(路美)さん(レオ役)が言ってましたよ」(阿部)

「朴さんは僕にツッコミを入れるのが好きなだけです(笑)」(水島)

続く第12話。阿部さんにとっては岸浪ハクノの変化が印象的だったようす。「『Last Encore』はユリウス戦(第8話)がターニングポイントだと僕は思っていて、そのあたりからハクノくんが自我をもちはじめ、人間らしくなっていくんですよね。第12話のハクノくんだったら、セイバーとお風呂に入ったときも、いろいろな反応するんじゃないかな(笑)」(阿部)

「ええーっ……ひくわー(笑)」(丹下)

そして話題は、大ボリュームの最終話。「30分の枠におさまらない最終話でしたね。前半の時点では、東地(宏樹)さん(トワイス・H・ピースマン役)だけがしゃべっているという状況で。なかなか大変な収録でした。レオ、ガウェインとも共闘できてよかったですね」(阿部)

「聖剣も折られてしまったし、もうガウェインは戦えないのかなと思っていたんです。でも、最後にチャクラ・ヴァルティンに対抗できるものは、フルパワーの〈ガラティーン〉だったということですよね」(水島)

「レオの戦いが、リンとラニの戦いに通じるものがあって。第六階層を思い出してしまいました。でも、最後は満足した顔をしていたので良かったなと思いました」(阿部)

「最期にレオから『ありがとう』と言われて、報われた気持ちになりましたね。あんなに優しく感謝していただけるなんて……朴さんに(笑)」(水島)

そして、もうひとつの見どころはセイバーの最終決戦。

「最後のセイバーの口上が本当にかっこよくて、丹下さんのセリフが体中に入ってきました。魂の叫びとはこういうものなんだなと実感できました」(植田)

「これまでゲームからずっと『Fate/EXTRA』シリーズを演じてきた中で、奏者との思い出がまるで走馬燈を見ているかのようにあふれてきました」(丹下)

 「Last Encore」の壮大な結末にキャストも大満足な最終話だったようです。

次のトークテーマは「『Fate/EXTRA』シリーズを振り返って」。2010年に発売されたゲームにはじまり、『Fate/EXTRA CCC』、ドラマCD(Sound Drama)と展開してきた『Fate/EXTRA』シリーズ。丹下さんにとって、この作品との出会いはゲーム第1作の収録だったという。「アフレコしたのは2009年くらいだったかな。(セイバーは)見た目はかわいらしいんですけど英霊で王様で。今まで演じたことのない役柄だったので、これで良いのかな? と迷いながら収録していたのを覚えています」(丹下)

「僕が参加したドラマCDは、もう大ボリュームで。4巻(第一~四章)まで出て、1巻がCD4枚組で、最終巻(第四章)はCD5枚組になっていました。筆が止まらなかったんでしょうね(笑)。最後のガウェインが強かったなあと」(阿部)

「当時のガウェインは、いまの最終的にたどり着いたガウェインに比べると『しなやかさ』がないというか。強いとか、硬いとか、自分でもそういった部分を意識していて、それはそれでよかったんですけど。彼には、それに加えて、そよ風が吹くような柔軟性が足されていったなと。最終的には花を愛でて、紅茶を淹れるというところまでたどり着きました(笑)」(水島)

「私が覚えているのはリンのサーヴァントがランサーだったことです。『Fate/stay night』における、私(遠坂凛)のサーヴァントはずっとアーチャーだったので、それにびっくりしました。」(植田)

「それが今や『Last Encore』では自ら『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』を放つまでに……(笑)」(阿部)

「Fate/EXTRA」シリーズも始まって8年。キャスト陣のチームワークも深まってきたようす。いつの日かキャスト陣全員で「ローマへ行く」という夢を語り合っていました。

最後に登壇者から、会場にいるファンの方々にメッセージが贈られました。

「『Fate/EXTRA Last Encore』の最後のエピソードを見ている、皆さんの表情を直に見ることができて、すごく幸せでした。会場の奥にいらっしゃる方々まで楽しんでくださっていたようで、本当にありがとうございました」(水島)

「第11話、12話、最終話の収録は、私たちも何度も感極まりそうになりながら収録をした、想いを込めたエピソードです。『Last Encore』はこれで一段落を迎えますが、この作品のキャスト陣は本当に仲もよくて、この作品に巡り合えたことに感謝しています。これからもよろしくお願いいたします」(植田)

「この作品はとてもシリアスですが、セイバーがいつも太陽のような存在でいてくれたので、私も演じていてたとえどんな展開が待っていても、奏者を熾天の檻へ送り届けられると信じていました。そうしたら奏者が『ともに行こう』と言ってくれて……(涙)なんだか想いが込み上げてきてしまいましたので違うこと言います、みんなローマに行きたいかー! 行くのは私たちなんですけどね(笑)」(丹下)

「今回、『Fate/EXTRA』では岸波白野として<聖杯戦争>を戦い抜きまして、今回の『Last Encore』では岸浪ハクノとして挑ませていただきました。ハクノは白野の魂をしっかり入れたうえで最期まで生き抜くことができたと思うんです。とても濃く、深い、そしてちょっと哀しい作品でした。でも、最期に種を撒くことができたので、きっと大丈夫だろうなと思っています」(阿部)

キャスト陣から、この作品に対する思いと希望が語られて、イベントは華やかに幕を閉じました。

※朴路美さんの路の字は、正しくは王へんに路です

取材・文:志田英那

■「Fate/EXTRA Last Encore」
DVD&Blu-ray第2巻9月12日発売
リンク:アニメ「Fate/EXTRA Last Encore」公式サイト
    公式Twitter・@FateEXTRA_LE
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