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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII」EDテーマを担当! sora tob sakanaインタビュー

TVアニメ「ハイスコアガール」OPテーマ「New Stranger」で、アニメファンからも絶大な支持を受けた「オサカナ」ことsora tob sakanaが、新体制になって再びアニメ界に降臨! TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII」EDテーマに起用されているのは、先日リリースされたメジャー2ndシングル「ささやかな祝祭」。タイトルのとおり「宴」をテーマとした、華やかで楽しげな楽曲に仕上がっている。そんな彼女たちに、楽曲の魅力やプライベートでの趣味、今後の目標などについて、あれこれと聞きました!
 

ポジティブな楽曲なのに、あまり共感はできず!?


――2ndシングル「ささやかな祝祭」ですが、これまでにないほど明るく元気な楽曲ですね。

寺口:はい。すごく明るくて楽しい曲で、私たちもちょっと驚きました。

山崎:MVの撮影でも「もっと! もっと笑顔で! もっと!」って(笑)。私たち、MVであそこまで笑った表情をすることがなかったから、なんだかうまく笑えなくて。

神﨑:これまでの楽曲はクール系だったり幻想的なテイストのものが多かったので新鮮でした。そういえば収録でも3人でワイワイとただしゃべるだけの声を録音したよね。

――それは楽曲に使われているんですか?

神﨑:間奏部分とかに入っているんだと思います。私が気づいたのは、最後の「ラーララー」っていうコーラス部分で、「ん? 何か背後でモゴモゴ言っているな?」って。はっきりとは聞き取れないんですけど。あの時、何を話してたんだっけ?

寺口:「お腹空いたー」「今日何食べたい?」「ラーメン!」とか、そんな会話だったと思う(笑)。

――聞き取れないけど、じつはそんな日常会話が入っているんですね。

山崎:そもそもああいう雰囲気での収録は初めてだったから、楽しかったです。

――この楽曲は曲調も歌詞もとても前向きで明るいのが印象的です。共感できる部分はどこですか?

一同:うーん……。

――(笑)。あまり共感できない?

寺口:「掛け値のない人生よ」とか「愛を纏って歌うのさ」とか、あまりに男子っぽくてリア充な感じなので、個人的には意味をあんまり実感していないですね(笑)。

山崎:私も。「昨日の敵も今日は友」っていう歌詞があるんですけど、そんなこと感じたことがないです。

神﨑:で、でも、あんな感じで生きられたらすごく楽しそうだよね。あこがれるというか。

寺口:いや、私は別にあこがれない(笑)。

――先ほどMVの話も少し出ましたが、撮影はいかがでしたか?

神﨑:撮影場所が森で、とにかく虫がいっぱいいたのは覚えています。虫除けスプレーはかけたんですけど、それでも歌っている途中に小さな虫が目の中に入ってきて(笑)。

――それは大変でしたね。MVでは演奏者や俳優さんとも共演されていて、全員で動きを合わせるのはかなり難しかったんじゃないですか?

寺口:たしかに難しかったんですけど、正直私たちは自分たちの動きで精いっぱいで、周りの方々が私たちの動きに合わせてくれていましたね。

山崎:むしろ私たちがエキストラみたいな感じでした(笑)。
 

アニメの好みは三者三様


――「ささやかな祝祭」は「ダンまちII」のEDテーマですが、3人はアニメの第1期はご覧になっていましたか?

神﨑:最高でした! 私は「ヴァレンなにがし」さん(アイズ・ヴァレンシュタイン)が好きで、できれば神様(ヘスティア)と仲よくなってほしいなと思いつつ、今の関係性も好きだし、でも仲よくなってほしいし……。まあ、どっちになっても超かわいいです。

山崎:わかる。幸せそうで、見ていてニヤニヤしちゃうアニメですよね。

寺口:うらやましいです。私はヘルメス推しなので、第2期ではもっと神様(ヘスティア)との絡みが増えたらうれしいなと思っています。

――ちなみに3人は、アニメはよく見るほうですか?

山崎:私はけっこう好きで、深夜アニメもよく見てます。今期だと「あんさんぶるスターズ!」とか「ナカノヒトゲノム【実況中】」がお気に入り。ちょっとクセの強いキャラクターが登場する作品が好きです。

寺口:私もよく見ます。ただ、毎週続きを待つのがしんどいので、完結したタイミングで全話をまとめて見ることが多いです。最近では「さらざんまい」を一気見したり。あと「フルーツバスケット」も好きで、この間1クール目をまとめて視聴したばかりです。

神﨑:私は2人に比べると疎いんですけど、見ています。

寺口:何見てるの?

神﨑:「イナズマイレブン」と「ポケモン」。しかも無印(笑)。

山崎:なんで今?(一同笑)

神﨑:違うの! もともと子供のころ大好きでずっと見ていて。それをまた急に見たくなって、もう一回追いかけてるの。改めて見るといろいろ発見があっておもしろいんです。昔は意味もわからず「かっこいい!」と思っていた(「イナズマイレブン」の)必殺技の名前が、意外な意味だったり(笑)。
 

まるでパズルのような楽曲収録


――「ささやかな祝祭」のカップリング曲についてもおうかがいします。まず「乱反射の季節」ですが、冒頭の「走り出した世界」というフレーズから、歌詞がかなり詩的で難解です。

一同:さっぱりわかりません(笑)。

神﨑:この曲に限らず、私たちの楽曲制作ではよくあることなんですが、最初から最後までつながった歌詞では送られてこないことが多いんです。毎回1パートづつ送られてきて、それを収録しての繰り返しで、気づけば曲が完成していて(笑)。

――曲の全貌を把握しないまま収録しているんですね。

山崎:だからどのフレーズが楽曲全体のどこにハマるのかも、収録時点ではわかっていないことも多くて。

寺口:「じゃあ次はサビ録るよ」と言われても、どこがサビなのかがわからなかったり(笑)。

――それだと歌うときにどんな感情を込めたらいいのか、不安じゃないですか?

神﨑:だから、雰囲気で歌っています(笑)。

――そうなんですか。ではもう一曲の「ブルー、イエロー、オレンジ、グリーン」はいかがですか? ポエトリーリーディングの楽曲で、インパクトがありますよね。

神﨑:こういった形の収録は初めてで、思った以上に難しかったです。リズムやペースがなかなかつかめなくて、どんどんズレていったり。

山崎:そうそう。サビで帳尻を合わせようと必死になった(笑)。

――ちなみにこの曲は、どんな感情で読み上げたんですか?

寺口:あまり感情を入れずに、と言われたので、「無」ですよ。

山崎:「神」の視点?

神﨑:神様になって下界を見下ろしてるのかな? 私たちすごいね(笑)。
 

今がいちばん楽しいから、ずっとこのままがいい


――この夏もツアーやイベントで忙しいですよね。現時点での夏への意気込みなどはありますか?

山崎:去年の夏は喉を壊しがちだったので、今年は気をつけたいです。たくさん飴を舐めたいと思います。

神﨑:私も、テンションが上がると後先考えずにすぐに叫んじゃうので、もうちょっと落ち着きたいです。

寺口:私は3人で遊びにいきたい!

神﨑:それって意気込みなの?(笑)

寺口:モチベを上げるためだよ。ちょっとした時間でもどこかに行ければ、きっと夏も乗り切れる気がする。

――リフレッシュも大切ですよね。ちなみに皆さんは、それぞれ今後の目標や夢などはありますか?

山崎:目標というか、「楽しいと感じられない状態」にはなりたくないです。そうならないことを祈る(笑)。

神﨑:祈るだけかい! 私も今がすごく楽しいから、ずっとこんな日が続けばいいのにとは思ってます。先日ひとりでアコースティックライブをやって、それはそれでもちろん楽しかったんですけど、でも改めて3人でいられることのありがたみも感じて。だからこれからもこのメンバーでいろいろなことに挑戦していきたいなって思っています。

――この3人の中で、役割分担のようなものはあるんですか? MCは誰がやるとか。

寺口:特にに決めていないです。ライブのMCもローテーションで持ち回りですし。

神﨑:私たち3人、全員人前でしゃべれないタイプなんですよ(笑)。

――でも今日の取材では皆さんかなりしゃべっていますし、とてもお上手ですよ。

神﨑:確かに今日はかなりしゃべっていますね。たぶん3人で雑談している感覚に近いのかも。3人でいる時はめっちゃしゃべるんで。

――どんな話題で盛り上がるんですか?

神﨑:最近2人がスマホのゲームにはまっていて、私がガチャを引かされるんです。そのときの2人はめっちゃテンション高いですね。

寺口:私たちは欲望まみれだから、いいのが引けないんです。こういうのは興味のない人が引いたほうがいい。

山崎:でもいいのを引いてくれなかったら一気にテンションが下がりますけど。

神﨑:ひどい話ですよね(笑)。

――本当に仲がいいですね。楽しそうで何よりです。では最後に、読者にメッセージをお願いします。

山崎:まだまだ私たちのことを知らない人が多いと思うんですが、気が向いたらでいいので、楽曲を聴いてくれたらうれしいです。

神﨑:『ダンまち』はすごくおもしろい作品ですし、そんな大作の続編で主題歌を担当させていただけるなんて光栄です。ぜひエンディングまでチェックしてください。

寺口:私たちは観覧フリーで、リリースイベントなどもやっているので、何かの用事のついでにでも、ちょっと立ち寄ってもらえたら……。あ、もちろん無理をしない範囲で(笑)。

【プロフィール】

sora tob sakana(ソラトブサカナ):2014年結成、2018年にワーナーブラザースジャパンよりメジャーデビュー。「オサカナ」の愛称で親しまれており、現メンバーは寺口夏花、神﨑風花、山崎愛の3人。照井順政(ハイスイノナサ、siraph etc)が手がけるジャンルレスな楽曲が人気

【取材・文:岡本大介】

「ささやかな祝祭」sora tob sakana
発売:2019年7月24日
価格:<アーティスト盤>税別2037円、<アニメ盤>税別1111円

収録内容<アーティスト盤>
●CD
1.ささやかな祝祭(TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」EDテーマ)
作詞・作曲・編曲:照井順政
2.乱反射の季節
作詞・作曲・編曲:照井順政
3.ブルー、イエロー、オレンジ、グリーン
作詞・作曲・編曲:照井順政
●特典DVD
「ささやかな祝祭」 Music Video

収録内容<通常盤>
●CD
1.ささやかな祝祭(TVアニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ」EDテーマ)
作詞・作曲・編曲:照井順政
2.ささやかな祝祭 -TV Size-
3.ささやかな祝祭 -パソコン⾳楽クラブRemix-通常盤ジャケット

リンク:「sora tob sakana」公式サイト
    公式Twitter・@soratobsakana

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