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劇場版発表も!「Free!」イベント夜の部レポート

3月22日(日)、テレビアニメ「Free!」のスペシャルイベント「Free! -Eternal Summer- 岩鳶・鮫柄合同文化祭」が開催された。会場となった両国国技館は、マス席から2階席までもちろん満員御礼。「Free!」を愛するマネージャー(=「Free!」ファン)のみんなでステージを360度取り囲み、最高潮に盛り上がり、感動を分かち合った。

まず鳴り響いたのは、大相撲の土俵入りふうの拍子木の音。笹部コーチ(CV.家中宏)のアナウンスにより、東から岩鳶高校、西から鮫柄学園のメンバーが呼び込まれ、ひとりひとり花道を歩いて入場してくる。

登壇したのは、岩鳶サイドに七瀬遙役の島崎信長、橘真琴役の鈴木達央、葉月渚役の代永翼、竜ヶ崎怜役の平川大輔、鮫柄サイドに松岡凛役の宮野真守、山崎宗介役の細谷佳正、似鳥愛一郎役の宮田幸季、御子柴百太郎役の鈴村健一。メンバーがたどり着いたステージの上には、土俵……ではなくプールが出現! ステージの床がモニターになっていて、そこにみずみずしい水面が映っている斬新な演出が光る。

プールに落ちるしぐさの即興コントを始めたり、凛を真ん中に遙と宗介の3人がベンチに並ぶシチュエーションを島崎、宮野、細谷で演じたり、愉快なフリートークでひとしきり戯れた後は、それぞれが選んだメモリアルなシーンを紹介するコーナーに。宮野セレクションは、凛と宗介が拳をコツンと合わせるシーン。代永セレクションは、桜のプール。宮田セレクションは、百太郎に先を越されてしまった愛一郎が、宗介に声をかけられるシーンと、そのあと寝ている百太郎に声をかけるシーン。平川セレクションは、真琴とスイミングクラブに通う子供の颯斗とのふれ合いのシーン。どのシーンについても、その裏に秘められた登場人物たちの想いを掘り下げ、熱く語りながら、紹介されていく。

鮫柄メンバー全員が選んだのは、宗介の怪我が発覚した後、凛が詰め寄り泣き、そこに愛一郎と百太郎もリレーの仲間として加わっていくシーン。また、岩鳶メンバー全員が選んだのも、岩鳶の4人でリレーに臨み、泳ぎきるシーンだった。このあたりのエピソードを語る時には、みんな、それぞれに涙を浮かべて、声を詰まらせたり、ことばにならずうつむいたり……。特に愛たっぷりの平川の涙もろさに、もらい泣きしているマネージャーも多数。そして、「僕らももうさ、いい歳じゃないですか。なのに、こんなに青春させてもらって……今、この瞬間だって、みんなで『うわあああ』ってなってんだぜ!? それって、すごいことだよ。『Free!』ってすごいよ」という宮野のことばが会場に響き渡った。

続いて、御子柴清十郎役を務めた津田健次郎からのビデオレターが届き、ステージ上のメンバーたちへの無茶振りが発動した後には、プレミアムチケットについていたドラマCDに収録されていたエピソードである“ファッション対決”を会場ですることに。すると、ステージのモニターに岩鳶と鮫柄の新コスチューム・ビジュアルが現われる。CD内でしていた江の真似をステージ上でも求められた代永が、本気のかわいい声を披露して大喝采をさらうも、会場の拍手の大きさで決めた勝負は、鮫柄の勝利! その勝利は「犬」モチーフの愛一郎の衣装のことをずっと「猫……?」と天然ボケ続けた細谷のおかげだったかも……?

次なる勝負は、プールの上でのビート板リレー。客席から岩鳶高校と鮫柄学園それぞれ伝統の応援コールが響いて、まさに水泳競技大会の雰囲気。さわやかな熱気のなかで、岩鳶が辛くも勝利した。

そのあとCMタイムに入り、そこで事件が。なんとイベント最後にサプライズ告知予定だった劇場版情報をここで公開! 予定外の展開にあわてながらも、メンバーたちは、刺激的なその内容と作品にかける意気込みを語っていった。まず、劇場版は「Free!」の原案小説である「ハイ☆スピード」を描いた物語であるということ。つまり中学生編だということ。けれども、CVは現メンバーで行なわれるということ。中学生の声を演じることになるということに戦々恐々とするメンバーたちに、鈴木が心強い(?)ひと言を授ける。「音響監督の鶴岡(陽太)さんが言ってました。人間の声変わりは……11歳だと思ってるって!」

劇場版のタイトルは「ハイ☆スピード! -Free! Starting Days-」で、12月5日(土)より全国ロードショー予定だ。このビッグ・ニュースに、会場は歓喜の叫びであふれかえり、一時騒然となった。

楽しいイベントもそろそろクライマックス。合同喫茶店「喫茶岩鮫」を開く朗読劇から、みんなが待ち望んでいたSTYLE FIVE初のライブタイムへ突入する。楽曲は、もちろん「SPLASH FREE」と「FUTURE FISH」。全身で音を楽しんで、飛び跳ねながら歌うSTYLE FIVEの姿がまぶしい。細谷、宮田、鈴村の3人もマネージャーとして、ベンチサイドでペンライトを振ったりして、チャーミングに応援。ステージの5人とベンチの3人、そして観客席とで最高のライブタイムを演出した。

最後には、改めて映画の告知をし直して、冬の再会への熱い約束! 真琴が「寒いかもしれないけど、次は冬に会おうね」と優しく言えば、凛が「俺が温めてやるよ!」と荒々しく放ち、渚が「みんな、だーい好きだよ!」と投げかければ、怜が「皆さん、美しいですよ!」と告げるなど、花道を引きあげる時のメンバーたちのコメントもとってもラブリー。最後の最後の締めを任された遙の「こういうのは苦手なんだが……みんな……大好きだ!」という声とともに、「Free! -Eternal Summer- 岩鳶・鮫柄合同文化祭」という至福の時間の幕が下りた。【記事:WebNewtype】

■「ハイ☆スピード! -Free! Starting Days-」
※2015年12月5日(土)より全国ロードショー
公式サイト:http://movie-highspeed.com

text by HITOMI WADA
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