舞台

下野紘がアイドルに!?「AD-LIVE」大阪公演レポ

東京・埼玉・大阪で開催された、出演者のキャラクターもセリフも、すべて“アドリブ”で紡がれる90分間の舞台劇「AD-LIVE(アドリブ) 2015」。今回は、2015年10月17日(土)と18日(日) にメルパルク大阪で行なわれた大阪公演の様子を紹介します。

17日の出演者は、岩田光央さん、浪川大輔さん、鈴村健一さんの3人。

物語の舞台となるのは、初めて出会った2人を友達にすることを目的とした会社「トモダチファクトリー」です。

最上に導かれていぶかしげに「トモダチファクトリー」にやってきたのは、岩田光央さん演じる無口で無骨なとび職人の栗原信二、そして椅子にティッシュを何枚も敷くほどの潔癖性で全身白づくめの浪川大輔さん演じる田口正。自己紹介の後の写真撮影では、お互いにまだ距離のあった2人は、フロアを移動して風船割りゲームに挑戦。潔癖症の田口は、勇気を出して2度目のチャレンジに挑み成功します。そして、なぞなぞに答えるために、初めて“アドリブワード”を引いて回答するも、惜しくも不正解という結果に。

次に、お互いの趣味や性格をさらけ出すプログラムでは、栗原の趣味がジクソーパズルという情報から「こう見えても僕、十段なんです」と言ったのを、最上と田口が「十代」と聞き違えたのをきっかけに、テンポよくワードを引いて笑いが起きました。

その後、ゲーム中のトラブルで電源が落ちたのを引き金に、お互いの過去について語り合う2人。その時、田口が潔癖性になったのは、小さい頃「田口菌」といじめられて傷ついたことがきっかけと明かされます。一方、栗原は口下手ゆえに、いじめっこだったことがトラウマになっていました。そんな栗原から、「田口菌は俺にうつせばいい」というさりげない言葉が発せられ、栗原の優しさが滲むシーンも。

そして場面は、クライマックスのロシアンルーレットからの爆弾騒ぎに。シェルターに入るのを譲った栗原は、同じとび職の後輩をつくることが夢だったと田口に語ります。潔癖性にも関わらず、思わず栗原に触れる田口。最後に、田口の好きな色である「青」のボタンを押し、なんとか爆発を止めた2人は、笑顔でエレベータに乗り込んでいきました。

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18日の出演者は、下野紘さん、福山潤さん、鈴村健一さんの3人。

福山潤さんが扮するのは、ちょっとオラオラ系の友田達也。そして下野紘さんが演じるのは、デニムのホットパンツに生足がまぶしいアイドル・二ノ宮雅紀。

アイドルらしい二ノ宮の自己紹介に合わせ、友田もノリノリで自己紹介。最初から気が合いそうなテンションの高い2人は、「マッサン」「タッチャン」と呼び合いながら、風船割りゲームを難なくクリアします。

その後、1階に戻り、ドリンクを飲みながら積極的に話題を振る友田に、「僕まだ17歳ですから」と返す二ノ宮。しかし、最上がプロフィールを紹介しようとすると、途端に挙動不審に。実は二ノ宮は35歳で、新メンバーを見つけてユニットを結成する夢のために来たのでした。一方、友田は「友達ができないんじゃない、つくらなかったんだ」と証明するために来たと告白。

ここでなんと、二ノ宮の趣味が「即興ソング」と判明し、その場で披露することに。“アドリブワード”で決めた曲名「無理しないで」だけでなく、歌いながらどんどんワードを引き、その内容を織り交ぜながら踊る二ノ宮。あまりの完成度の高さに、観客席には大きな拍手が巻き起こり、場内がひとつになりました。

劇中後半、ジェスチャーゲーム後の停電中、友田が実は「トモダチファクトリー」創立者の孫という事実が明らかに。そこで友田の親友・カッちゃんとの切ない別れと、憧れていた祖父の遺言について語られました。それは、まさに2人の距離がさらに近づいた瞬間だったのです。

食事の時間は、やはりワードを引きながらテンポよく進行。その掛け合いは、スピードを増しながら、どんどんかみ合っていくのが実に爽快です。

最後に、爆弾が仕掛けられた部屋に閉じ込められた2人。爆発が迫るギリギリの状況で、お互いにシェルターを譲り合う友田と二ノ宮。ラストで、生き残ったことを抱き合って喜ぶ2人は、まぎれもない「トモダチ」になった瞬間でした。

個性豊かな、12組のキャラクターによる生涯の友達づくりの様子は、「AD-LIVE 2015」DVD全6巻で楽しめます。

■「AD-LIVE 2015」
 第5巻 岩田光央×浪川大輔×鈴村健一
 第6巻 下野紘×福山潤×鈴村健一
発売:3月23日(水)
価格:アニメイト限定版…各税別8000円/通常版…各税別7500円

リンク:「AD-LIVE 2015」サイト
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