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【インタビュー&レポ】古川慎が落語初挑戦!「声優落語天狗連 第四回」開催

アニメ「昭和元禄落語心中」から派生したイベント「声優落語天狗連 第四回」が、5月22日(日)に浅草東洋館で開催されました。イベントの模様と、初めて落語に挑戦した古川慎さんの楽屋インタビューをお届けします。

会場には落語が初めてというファンも多く、MCでありイベントの発起人である吉田尚記アナウンサー(ニッポン放送)は、「面白いところでは声に出して笑ってください! そうすると、噺のほうもどんどん面白くなりますから」と落語の楽しみ方を指南しました。

最初のコーナーは、イベントの名物とも言えるサンキュータツオさん&吉田アナの「アニメ×落語談義」で、アニメの映像から「皆と見たいシーン」を3つ上映しました。

その内容は、菊比古と助六が布団の中で指切りをするシーン、真打ち昇格直前に語り合うシーン、そして幼い小夏を前に縁側で落語を楽しむシーン。指切りのシーンでは、2人の親密さを見て思わず声が漏れてしまう観客も。また、サンキュータツオさんは「2人の関係を示す中で、落語の時代背景をきちんと伝えている」と、作品の素晴らしさについて熱弁しました。

イベントの目玉とも言える「声優落語チャレンジ」では、「ワンパンマン」主人公のサイタマ役として知られる古川慎さんが落語に初挑戦。着物姿で満面の笑みを浮かべながら登場した古川さんが「エキサイトすると思います!」と高いテンションを保ちつつ「真田小僧」を披露すると、表現豊かな一席に会場は大盛り上がり。終了後は「今まででいちばん楽しかった」と嬉しそうに語りました。

また、アニメに登場した口演「野ざらし」を披露したのは、人気落語家の隅田川馬石師匠。古川さんの落語について「あんなに情熱的な前座はいない!」と宣言するなど、絶妙な“枕”から笑いを誘い、「聞いていた通り、今まででいちばんいいお客さんだった」と語って、さらに客席を沸かせました。

最後は、7月に第五回が開催されるという嬉しい告知も。アニメの2期も決定している中、吉田アナの「これからもできるだけ長く続けていきたい」という言葉に、客席から温かい同意の拍手が送られました。

そして、イベント終了直後の古川慎さんに直撃インタビュー!

――「声優チャレンジ」おつかれさまです!「真田小僧」は、初めてとは思えない一席で、会場は大盛り上がりでした。

古川:は〜…力が抜けました(笑)。稽古をしてくれた(立川)志ら乃師匠からはテンションを上げていこうと言われてましたので、いざ終わるとホッとした感じです。

――2015年11月、「天狗連」の仕掛け人である吉田アナから誘われたのがきっかけだとか。

古川:イベントでご一緒してたんですけど、すごくラフに誘われたので、僕もイベント後に興奮したノリで「いいですよ」ってお返事しました(笑)。まさか、ここまで本格的とは…。本当にセリフを全部覚えて、着物を着て、寄席でお披露目するって聞いたから、最初は不安でしたね。

――アニメなどの収録では台本を持ちますからね。志ら乃師匠との稽古風景も熱かったです。

古川:わずか5回の稽古でしたけど、落語に触れるのが思った以上に楽しくて、徐々に不安もなくなったんですよ。師匠から言われていちばんホッとしたのは「最後までやれば、何やってもいいの」っていうひと言。どんな落語でも、お客さんが笑いに変えてくれるから。どうしても欲張っちゃうんですけど、できないことを無理にやるより、できることをきちんとやるってことにしないと、落語に限らずいろんなことがうまくいかないよと。すごく腑に落ちてありがたかったですね。

――馬石師匠からは「古川さん流の『真田小僧』になっている」と褒め言葉がありました。何か自分流に工夫したことも?

古川:師匠に教えていただいたままでしたけど、「とにかくあんたは激しくやんなさい。丁寧なところは丁寧に。それがあんたがいちばんよく見える芸風だから」という言葉を信じてやろうと。押して押して! 時々引いて。師匠が、古川慎がいちばん楽しめる方向に誘導してくださったんだなと感じました。

――登場人物によって声色が変わるところは、声優がチャレンジする落語の醍醐味と言えるかもしれません。

古川:お父さんは低い声、子供は高い声で。不思議なことに、テンションが上がれば上がるほど、声に違いが出てくるんですよね。

――アニメ「昭和元禄落語心中」をご覧になったことは?

古川:観てました。いいなと思ったのは、落語という文化を噛み砕いて、人間ドラマとして伝えてくれたところです。落語って近づきがたい印象でしたけど、案外気軽に楽しめるものなんだって何度も感じていました。

――これからも落語に触れていきたいですか?

古川:もちろんです! じつは今、移動中に聴けるような落語のCDを探してるんですよ。志ら乃師匠が、落語の間の取り方やリズムは完成されているから、そのテンポだけで周りを楽しませることができると教えてくださったんです。僕、話ベタなので…(笑)。これからも落語を楽しみながら、自己研鑽にも活用したいです。【取材・文/麻布たぬ】

■声優落語天狗連 第四回」
日程:5月22日(日)
場所:浅草東洋館
出演:学者芸人・サンキュータツオ、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記、声優・古川慎、落語家・隅田川馬石師匠

リンク:アニメ「昭和元禄落語心中」公式サイト 
    アニメ公式ツイッターアカウント
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