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山本希望、再びMCバトルへ!アニソンxMCバトル「AMB」に潜入

そのラップ好きが広く認知されるに至った声優の山本希望さんが再びWebNewtypeに登場! 今回もMCバトルの現場に潜入して、現場の空気をレポートします。

前回の「フリースタイルダンジョン」に続いて、山本さんが足を運んだのは「AMB -アニソンMCバトル- Vol.2」。なんと、バトル用トラックにアニソンが使われているという、MCバトルイベントです。

アニメとHIPHOP、一見相性が悪く思われる2つですが、いったい現場はどんな空気なのか。それを確かめるため、さっそく山本さんは会場のクラブSCIENCEへ。

この「AMB」への取材は、実は山本さん自身から提案があって実現したもの。「フリースタイルダンジョンで強烈なインパクトを残したDOTAMAさんのTwitterを拝見したらAMBの告知を見つけました。アニソンでMCバトル! しかもテーマは『女性アイドルアニメ』。第一回目は残念ながら参加できなかったのですが、二回目になる今回は取材として入場するという案が浮かび、大人を連れてやってきました! このイベントのMCはらっぷびとさん、そしてゲストはACEさん。ヘッズも手を挙げて喜ぶこのラインナップ! 大好きなアニメとラップで会場が盛り上がるなんて最高の空間!友達できるかな~! ワクワク♪♪」と、会場への道中もテンションは上がりっぱなしでした。

「AMB」でのバトルルール自体は一般的なものとほぼ同じで、先攻後攻とも8小節を2回ずつパフォーマンスし、観客の歓声と審査員のジャッジで勝者を決定。トーナメントを勝ち上がったひとりがその日の優勝者として栄誉と賞金を手に入れます。

ただし、相手をディスるだけではなく、自分がいかにアニメやキャラを愛しているかを主張する“セルフボースト”も審査対象となるのが「AMB」ならでは。これにより、単純なラップの上手さだけではなく、アニメ愛でも相手を上回ることが求められる

ちなみに、アニソンをDJシーザーさんがMCバトル用にアレンジしたトラックは、「イントロ→バトル用ブレイク→サビ」という構成。「AMB」の場合、トラックによってトピックにできるアニメが決まるため、一般的なMCバトルで有利とされている後攻と、自分が好きな曲を選べる先攻のどちらを取るか、より戦略的な選択が迫られます。

この日エントリーしたMCは24人。もちろんスキルにはバラつきがあったものの、アニメがトピックの軸となったパフォーマンスは唯一無二。これこそが「AMB」ならではのバトル!というパンチラインが続々と繰り出されました。

「獲得した3万円、プリパラに還元するぜ」

「やっぱツインテ ロリ、最高だぜ調子」

「城ヶ崎、超かわいい」

「オレ、ロリが好きやけど、もっと好きなのは百合」

「キミまじでラブライバー? だったら仲良くなろうよ、まずサイファー」

「凛って言ってたけど、渋谷凛と星空凛、どっちかな?」

「男同士、それもまぁ一種の百合かもしんねぇ」

「山本希望さんはフリースタイルダンジョンを観覧したほどのヘッズなんですよ」

「10万、100万、1000万、1億、高級車が買えるくらい課金しないと駄目なんだよ」

「お前の腎臓を売って投票しろ」

「お前はいったいどんな話が好きなの? オレは2期の第6話の凛ちゃん回」

「オレは13歳に手を出すタイプ」

「今月の生活費すらもガチャだ」

「これは信念と信念のぶつかり合いだから、ビート関係ねぇ、百合の話してくぞ、オラッ!」

…こんな「AMB」以外では聞けそうにないパンチラインの応酬に加えて、ステージにスケッチブックを持ち込み、相手MCそっちのけで推しキャラへの投票を呼びかけるMCもいるなど、ユニークなバトルの数々には、この日のゲスト審査員であり、「フリースタイルダンジョン」などでお馴染みACEさんも「とんでもないイベントに来てしまった」と苦笑い。

この日、熱戦を制して優勝を収めたのは、ACEさんをして「サイコパスが登場」と言わしめたMCなずな。高身長・痩身・メガネにカーディガンという、およそMCには見えないビジュアルと、狂気すら感じさせた佇まい、そしてポエトリーリーディングのように丁寧に語りかけた彼は、初戦から異様の空間を作り出し、「AMB」というステージを最大限に活かしたことが勝利へと繋がったように思われます。

アニソンMCバトルという未知の世界を体験した山本さんは「愛の熱量が凄まじい! このMCバトルはディスより愛の世界です。次々に飛び出るオタクにしか理解不能な名言! こんなに偏ったパンチラインが生まれるのはこのAMBだけ! 常々思っていましたが、オタクとラップって相性がいい! やはりこの2つには親和性がある! それを実感できるイベントでした」と熱弁。

また、ベストバウトにはギロチンvsハイジ a.k.a HIGE the fat戦をチョイス。「愛が強く、ラップスキルも高かった! 私が演じているアイドルの名前が出たのも嬉しかったけど、『アイドルは中身だ!』と熱く語ったギロチンさんに対して、『いや、外見だ!!』と外見への愛で相手とオーディエンスを丸め込んだHIGEさん。二人の会話も成り立っていたし、こんな勝ち方もあるんだと感銘を受けました。でも、今後はアイドルの中身にも注目してもらえたら嬉しいですね(笑)」(山本さん)

アニメ愛とピースに満ちたMCバトル「AMB」は引き続き継続して開催されるとのことで、直近では7月3日(日)の日中に第4回が予定されています。アニソンMCバトルに興味を持った人が遊びに行くのはもちろん、腕に覚えがあるMCは参加エントリーして「AMB」に飛び込みましょう!

リンク:「AMB」公式サイト
    山本希望twitter・@nojomiy
    山本希望ブログ「のぞみ観察」
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