最新のアニメコンテンツを世界に届けるオンラインフェス「Aniplex Online Fest 2021」の合同取材が、6月17日(木)に行なわれました。

「Aniplex Online Fest」は、世界中のアニメファンが自宅で無料で楽しめるオンラインイベントとして、昨年7月に初めて開催された企画。アニメ作品の最新情報番組や豪華アーティスト陣によるライブを完全無料で楽しめるということで、大きな話題を呼びました。今回の合同取材は、2021年7月4日(日)に日本時間10時～16時に配信予定の「Aniplex Online Fest 2021」について、現時点でわかる情報を先行入手したものとなります。

――開催に至る経緯について教えてください。
「去年は新型コロナウイルスの影響により、海外の大型コンベンションに参加することができませんでした。そんな中でも海外の方にアニメの魅力を伝えるべく開催されたのがオンラインイベントの『Aniplex Online Fest』で、去年は延べ80万人以上の方に視聴していただけました。今年も開催の期待に応えるべく実施することに決まりました」

――去年感じた課題と、今年の工夫について教えてください。
「去年は2020年3月に行なった『アニプレックス48時間TV』を参考に、とにかく長くたくさんの内容をお届けしたいということで2日間に渡って実施しました。また、海外のコンベンションに参加できなかった代替のイベントということもあり、メインターゲットは海外のアニメファンでした。その結果、配信時間が日本時間の深夜や平日朝にまで及んだり、英語で喋っている場面に日本語の補足がついていなかったりしていました。そこで今年は国内のアニメファンの皆様も海外の皆様も含めて、全世界向けにカスタマイズしました。魅力的な内容を1日の中にギュッと詰め込み、言語の面に関しても英語・日本語の両字幕を用意したり、MCをバイリンガルかつ海外のアニメファンからも人気が高い、天城サリー(22/7メンバー)さん、マックスウェル・パワーズさんにお願いしました。とくに配信時間に関しては、日本時間の朝10時から16時。これはアジア圏もそうですが、アメリカの西海岸において夕方18時から始まり24時に終わるよう意識しています。テーマは『ボーダーレス』です」

――具体的な配信内容について教えてください。
「今秋公開予定の『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』では、最新情報の解禁が予定されています。こちらの『SAO』のプログラムを観てから映画を観ていただきたいと言えるほどの内容になっておりますし、『SAO』を振り返るということで、さまざまな関係者、キャストの方々が出演しており、プログラムの中でいちばん出演者が多い番組になっておりますので、そういった点でも注目していただきたいです」

「『Fate/Grand Order』では、バビロニア宣伝大使を担当された赤羽根健治さん、田中美海さんのコンビで『FGO』のアニメについて語っていただきます。また、宮野真守さんを始めとした『FGO』に関係する豪華キャスト陣も多数出演されます」

「『鬼滅の刃』はフェスならではの番組を作ろうということで、海外とつなげて番組を作っています。アメリカ、台湾、シンガポール、フランス、ドイツ、スペインの現地にいる作品関係者に特派員を務めてもらい、竈門炭治郎役の花江夏樹さんと煉獄杏寿郎役の日野聡さんと一緒に、現地での盛り上がりや楽しみ方などについて話してもらう予定です。家庭用ゲーム『ヒノカミ血風譚』についても触れるので、そちらも楽しんでいただければと思います」

「『魔法少女まどか☆マギカ』は10周年を振り返るということで、鹿目まどか役の悠木碧さん、美樹さやか役の喜多村英梨さんに加えて、『マギアレコード』の環いろは役・麻倉ももさん、七海やちよ役・雨宮天さんが登壇します。さらに両タイトルのプロデューサーに加えて、アニメーション評論家の藤津亮太さんもお呼びしています。10年という時間に対する振り返りや、評論家によるこれまでにない切り口からの言及など、これまでにない語りになると思います」

「上記のタイトルだけでなく、7月から始まる新作アニメ作品についても魅力を凝縮してお伝えしていきます。とくに『ヴァニタスの手記』に関しては、短時間ながらもスタジオに潜入して実際の制作現場の様子を配信する唯一の企画となっているので注目していただきたいですね」

――アーティストのライブや見どころについても聞かせてください。
「去年開催時はコロナの状況下で撮り下ろしが難しく、既存の映像をお届けする形になりましたが、今回はゲストアーティストのみなさまに撮り下ろしでのライブをお願いしています。また、新進気鋭のクリエイターである渡辺大聖さんに演出をお願いしているので、演出面も見どころとなっています」

――最後にフェスを楽しみにしている方たちへのメッセージをお願いします。
「世界中のアニメファンの皆様には、事前情報をもとにぜひぜひTwitterなどのSNSでの交流・発信を通じて熱を高めていただきたいです。また、当日の配信に寄せられるコメントも国内外問わずさまざまなメッセージが飛び交うと思いますので、そういった国内外の反応も楽しんでいただければと思います。企画側である我々も、当日出演される方々も、視聴される皆様も、全員が楽しめてこその成功だと思っておりますので、7月4日を楽しみにしていてください」

【取材・文：水葉龍弥】