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アメリカのピクサー・アニメーション・スタジオでアートディレクターの経験を持つ堤大介監督とロバート・コンドウ監督が独立して設立したアニメーションスタジオ、トンコハウス。4月27日(土)から5月26日(日)にかけてEJアニメシアター新宿で、世界11カ国のアニメ20作品以上をテーマごとに5つのプログラムに分けて上映する「トンコハウス映画祭」が、同スタジオの企画で開催されています。
その開催前日となる4月26日(金)には、招待客や関係者を招いてオープニングパーティーが開催されました。挨拶で登壇した堤監督は「昨年の秋にKADOKAWAさんから「EJアニメシアター新宿で、1カ月間トンコハウスの作品を上映しませんか」とお声がけいただいたのが始まりです。でも、せっかくこんなに素敵なシアターを使わせていただけるのなら、僕たちの作品だけではなく、もっとたくさんの作品を上映する映画祭にしてはどうでしょうか、とご提案させていただいたのが(今回の映画祭の)きっかけでした」と語りました。
その後、トンコハウスは2019年2月20日より映画祭実現のためのクラウドファンディングプロジェクトを開始、1439人の支援者から1246万円の出資を経て、極めて短期間での開催が実現しました。堤監督はこれを受け「普通はこんなに短期間でこんな映画祭は開催できません。それができたのは、みなさんの支援――人の思い――あってこそだと思っています」と謝辞を述べました。
さらに堤監督はカナダ初のノーベル文学賞受賞作家となったアリス・マンローさんの言葉「The constant happiness is curiosity.」を紹介し、「常にある幸せとは好奇心である――これはトンコハウスが大切にしている言葉です。好奇心からこそ、新たなモノが生まれる。その思いが、この映画祭につながりました。自分たちにインスピレーションを与えてくれた作品、作家とつながりたい。そして、そのつながりをみなさんと共有して、クリエイティブからインスパイアされ、それをリフレクト(熟考)することで新たなクリエイティブにつながるサイクルをみんなで育てていきたい」と思いを語りました。
トンコハウス映画祭では、トンコハウス作品に加え、同スタジオが厳選した世界のアニメーション20作以上がEJアニメシアター新宿4Fのシアターに集結。5Fにはトンコハウスのアメリカスタジオを再現した「スタジオトンコカフェ」がオープンしているほか、開催期間中には堤監督やコンドウ監督をはじめとした講師陣によるワークショップも開催。堤監督が語った「インスパイアされ、リフレクト(熟考)することで新たなクリエイティブを生み出す」というサイクルが、この映画祭だけで完結するようになっています。
堤監督のトークが終わったあとは、トンコハウスが今制作しているCGとコマ撮りと組み合わせた新作アニメーション「ONI(仮題)」のメイキング映像とテスト映像が公開されました。こちらの映像は、映画祭の一部のプログラムでも上映されています。トンコハウス映画祭は、4月27日から5月26日(日)まで東京・EJアニメシアター新宿で開催中です。5つのプログラムやワークシアターの詳細は、トンコハウス映画祭公式サイトでご確認ください。