新作&おすすめアニメのすべてがわかる!
「月刊ニュータイプ」公式サイト
11月13日(金)まで上映される「機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア」の初日舞台挨拶が10月31日(土)、新宿ピカデリーにて開催されました。
1979年からテレビ放送された「機動戦士ガンダム」で、キャラクターデザイン・アニメーションディレクターを務めた安彦良和さんによる同名コミックのアニメ化企画第2章となる本作。ザビ家から逃れるために地球に移ったキャスバルとアルテイシアは、テアボロ・マス家の養子としてエドワウ・マスとセイラ・マスとして過ごし、ついにシャア・アズナブルとの運命の出会いを果たします。
上映後は、エドワウ・マス役の池田秀一さんたちキャスト3名と安彦良和総監督が登壇。本作でシャア役として初登場した関俊彦さんは、「のちに赤い彗星シャアとなるエドワウと、正反対の性質を演じられるように頑張りました」とコメント。
一方、第1章「青い瞳のキャスバル」ではシャアを、今作ではエドワウを演じた池田さんは「根本的には同じ人間。それより、本物のシャアをふだん敬愛する関さんが演じてくれてよかった。関さん、別のガンダムシリーズで仮面をかぶってなかったっけ?」と「機動戦士ガンダムSEED」でのラウ・ル・クルーゼ役を引き合いに出し、会場の笑いを誘っていました。
本作のラストで、ファーストガンダムのファンなら誰もが知る名シーンを演じたセイラ役の潘めぐみさんは「第2章ではセイラに襲いかかるいろんな別れに胸を締め付けられて。ラストシーンにその哀しみのすべてを集約させました」と、涙で目を潤ませながら熱く語りました。
安彦総監督は、本作のラストはこのシーンしかない、と心を決めていたことや、ラストシーンの余韻を楽しんでもらうためにエンディングを真っ黒にしたことなどを打ち明けたあと、「うまくできたと思っております。どうですか?」と客席に問いかけ、大きな拍手を浴びていました。
2016年公開予定の第3章では、「いよいよ戦争に向かっていく様子が描かれます」と総監督。また、舞台挨拶の前日にニッポン放送の番組内でアムロ・レイ役の古谷徹さんが話していた内容から、「古谷さんがお話されたように、ガンダムで描きたかったテーマは“どうして人間は戦争をするのか”。戦争に対する賛否ではなく、悲惨さを煽るものでもない」と語る姿に、ファンからの熱い視線を集めていました。【取材・文=麻布たぬ】