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2023年5月21日、東京ガーデンシアターで開催された「MAPPA STAGE 2023」。本イベントでは、「地獄楽」「とんでもスキルで異世界放浪メシ」「進撃の巨人 The Final Season」「ヴィンランド・サガ SEASON2」「チェンソーマン」「呪術廻戦」とMAPPAの人気タイトルのステージが開催されるとだけあって、大勢のファンが会場に集結。今回は、熱狂に包まれた6時間越えのイベントの様子をレポートします。
開会とともに上映されたのは、マカロニえんぴつの書き下ろし楽曲「だれもわるくない」を使用したPV。これから取り上げられる6タイトルの名場面が抜粋されながら、ファンを加熱させていきます。上映後には司会の天津向さんが登壇し、「MAPPA STAGE 2023」が開会しました。
最初のステージは現在放送中の「地獄楽」。すでに放送された前半部の総集編映像ののち、キャストの花守ゆみりさん(佐切役)、木村良平さん(亜左弔兵衛役)、高橋李依さん(杠役)、小林親弘さん(士遠役)が登場しました。
作品の印象とは裏腹に、楽しげな雰囲気でキャストによるトークはスタート。今後の見どころとしては、「今後も迷い続ける佐切を楽しみに」(花守さん)、「亜左兄弟のいいところを期待して」(木村さん)とアピールをした後、小林さんは「士遠の「落とし前は必ずつける」というセリフを忘れずに」と意味深なヒントを述べました。
続いて始まったのは、「罪人を探せ!騙し合いクイズ!!」。キャスト4人の中に1人、嘘をついている「罪人」が存在。「罪人」を解き明かせというバラエティコーナーです。クイズは3問中2問正解となるものの、花守さんが高橋さんが罪人だと看破! 「みんな詳しいんだもん!」と高橋さんがキャストの記憶力が敗因だと語りつつ、コーナーの幕が閉じました。
最後には、「ひとまず第8話まで観てほしい!」(高橋さん)、「しんどい展開も描かれるけれど、緩急のリズム感で楽しんでほしい」(木村さん)と魅力を語り、「地獄楽」ステージは終了しました。
■放送情報
毎週土曜23時よりテレビ東京系列他にて放送
Prime Video、NETFLIX、Lemino にて毎週土曜24時より配信
続く「とんでもスキルで異世界放浪メシ」ステージでは、まずVan de Shopがオープニング主題歌「贅沢な匙」を披露! ライブ終了後、松田清監督と内田雄馬さん(ムコーダ役)、日野聡さん(フェル役)、木野日菜さん(スイ役)、内田真礼さん(ニンリル役)が登壇しました。
キャスト挨拶のあとには、YouTubeで配信されているムコーダ役の内田雄馬さんが料理をする番組「ムコーダキッチン」のダイジェスト映像を挟んで、特別編が開催! 最終話に登場したワイバーンシチューを再現するために、ステージ上には調理器具や食材が用意されました。
雄馬さんの調理中、トークが進行。「もしネットスーパーを皆さんが使えたら?」という質問には、「お風呂上がりのアイスがほしい」(真礼さん)と回答。雄馬さんからも「姉さんはずっと冷蔵庫にアイスを入れている」と内田家のエピソードが語られ、会場が沸きました。また、松田監督は「空気感と美味しく見えるかどうかを大切にしながら制作を進めました」と制作方針を明かすトークも繰り広げられながら、シチューが完成(なお、終盤では煮詰める時間を省略するために、あらかじめ作られていたものと2回差し替え)! シチューを完食した日野さんが「いつか作品のイベントが開かれるときには、キッチンカーも来てほしい!」と希望を語りつつ、トークは終了。
最後には雄馬さんによるエンディング主題歌「Happy-go-Journey」のライブも披露され、「とんでもスキルで異世界放浪メシ」ステージが幕を閉じました。
■
Blu-ray発売中
3つ目に始まったのは、「進撃の巨人 The Final Season」ステージ。3月に放送された「完結編 前編」から、ハンジが単身巨人に挑んで散っていくシーンを朴璐美さん(ハンジ役)が生アフレコ。続いてミカサがエレンに呼びかけるシーンを梶裕貴さん(エレン役)と石川由依さん(ミカサ役)が熱演しました。普段は観られない声優の生芝居に、観客は息を呑みながら見入りました。
アフレコを経て、梶さん、石川さん、朴さん、そして林祐一郎監督が登壇。観客が思わず見入った生アフレコでも演じられたハンジの散り際に関して、林監督は「「The Final Season」の第1クールを制作中に原稿が届いて放心状態になったシーンだったので、高揚感や悲しみを凝縮して描きました」と語りました。また、燃えるシーンは朴さんが音響監督から止められるまで、自ら何度もリテイクをかけたそう。「使われないと思っていたので、とても嬉しかったです」とエピソードを明かす一幕も。
エレンが自由を語る場面に対して、十年間役を演じる梶さんは「どのエレンで演じたらいいのか、現場で音響監督さんに相談したんです。また、ここで10歳のエレンに自由を語らせる諫山(創)先生の力強さを感じました」と語ると、朴さんが「梶くんは「完結編 前編」のアフレコの後、ずっと泣きながら収録スタジオを歩き回っていたよね」とボソリ。「観ている側も梶さんが心配だった」と林監督が触れるほどの事態は、役に入り込みすぎていたために起こったことのようです。
また、ステージでは「完結編 後編」のキービジュアルが初解禁。キャラクターではなく美術を全面に出したビジュアルに、「いろいろ考えるとこれしか思いつかなかった」と林監督が語るビジュアルには、ぽつんと建った一軒家と何者かの影がが描かれています。
キャスト&スタッフトークの後には、神聖かまってちゃんが登場。「The Final Season Part1」オープニング主題歌「僕の戦争」が披露され、「進撃の巨人 The Final Season」ステージが終了しました。
■放送情報
「進撃の巨人」The Final Season 完結編(後編) 2023年秋放送予定
休憩を挟んで始まったのは、「ヴィンランド・サガ SEASON2」ステージ。上村祐翔さん(トルフィン役)、武内駿輔さん(エイナル役)、薮田修平監督、長谷川博哉プロデューサーが登壇しました。
「SEASON2」の振り返りとして、それぞれが挙げた名場面を上映しながらトークが開始! 上村さんは第9話でトルフィンが殺した人たちの命の重みを感じるシーンを選出。「アフレコ前に監督や音響監督と話し合いをした上で、ようやくトルフィンが自分を見出す場面を演じました。今改めて観ると、凄まじさを感じますね」と振り返りました。また、武内さんが選んだのは、第10話でエイナルがもうすぐ奴隷でなることを受けて、トルフィンとともに語るシーン。「何気ないシーンだけど、人生のテーマが詰まっているように感じました」と選出理由を明かしつつ、MAPPAの作画力と演出力を称賛。「二人の関係性や内面を描くことが多いシーズンだったので、セリフの間をとって丁寧に演出しました」と薮田監督は意図を語りました。
長谷川プロデューサーが挙げたのは、オープニング映像。「アニメらしくないお話だけに、どういう映像を付ければ視聴者が戸惑わないか考えました」と制作秘話を語りながら、上映がスタート。長谷川さん・薮田監督ともに、オープニング絵コンテ・演出を手掛けた須之内佑典さんの手腕を誉めました。
振り返り後、原作者・幸村誠先生からのメッセージが上映され、薮田監督は「幸村先生は何やってもいいと仰ってくれるほどでしたが、アニメとしてやるべきことを一つずつ提案していきました。原作者さんが理解のある現場は幸せです」と企画の立ち上がりを振り返りました。
そして、薮田監督自ら編集した「SEASON2」ファイナルPVが解禁。薮田監督が「世界の苦しさと大きさを常に描いてきました。重圧の中でトルフィンがエイナルに支えられつつ動いていきます。その意図を込めながら編集しました」と込めた想いを吐露しました。
そんなキャスト&スタッフトークの後、Anonymouzが第1クールオープニング主題歌の「River」をライブパフォーマンス! 会場の温度が高まる中、「ヴィンランド・サガ SEASON2」ステージの幕が閉じました。
■放送情報
毎週月曜日24:30より放送中
【各局放送情報】
TOKYO MX:毎週月曜日24:30~
BS11:毎週月曜日24:30~
岐阜放送:毎週月曜日24:30~
AT-X:毎週火曜日20:00~
▶リピート放送 毎週木曜日8:00~ / 毎週月曜日14:00~
※放送日時は予告なく変更になる場合があります
続く「チェンソーマン」ステージでは、ポチタの着ぐるみとともに戸谷菊之介さん(デンジ役)、坂田将吾さん(早川アキ役)、ファイルーズあいさん(パワー役)が登壇。
ポチタが持ってきたお題のくじを引き、振り返りトークが始まりました。まずは「頭のネジがぶっ飛んでいたシーン」。そこからキャスト3人の中で誰の頭のネジがぶっ飛んでいるのかというトークへ。坂田さんとファイルーズさんは、戸谷さんの頭のネジがぶっ飛んでいるエピソードを披露しました。
「キュンですシーン」というお題では、劇中の胸がキュンキュンするシーンが上映。坂田さんは「選ばれなかったですけど、姫野先輩のタバコのシーンにキュンときました」と語りました。ファイルーズさんは「サムライソードが大好きなんです!」と熱く愛を爆発! 「余裕ぶっていた敵が見せる焦りが好き」と独自の視点を熱く説きました。
終盤には、「チェンソーマン」グッズの抽選会が開催。サイン入りTシャツやフィギュア、ぬいぐるみなどが当選するとだけあって、会場が沸きました。
「またパワーちゃんを演じられる機会があればいいな」とファイルーズさんが期待を語る中、「チェンソーマン」ステージは終幕しました。
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Blu-ray & DVD発売中
二度目の休憩ののちに満を辞して、「呪術廻戦」ステージが開幕。向さんの呼び込みに応じて、榎木淳弥さん(虎杖悠仁役)、内田雄馬さん(伏黒恵役)、瀬戸麻沙美さん(釘崎野薔薇役)、緒方恵美さん(乙骨憂太役)が登壇しました。
まず上映されたのは第1期のスペシャルダイジェストムービー。ド派手なアクションシーンの連続に、キャストの面々は興奮が抑えられない様子。この映像を受けた雄馬さんは、「見どころは五条悟です」と断言し、「物理的にもメンタル的にも最強」と熱く愛を伝えました。瀬戸さんは「各キャラクターがどんな動きをするのかを振り返ると、より第2期が楽しめるのでは?」と7月から放送を開始する続編への期待を煽りました。
劇場版のダイジェストムービーが上映されると、緒方さんは「目まぐるしいアクションシーンの収録前には、一コマずつ確かめながら芝居のタイミングを掴みました」と秘話を明かしました。「一本の映画なのに乙骨はあれほど成長します。どうしたら膝を抱えている状態から、甘い言葉を発するまでになるのかスタッフさんとも相談をしました」と必死だった当時を振り返りました。
そして待望となる続編の第2弾PVが解禁! オープニング主題歌となるキタニタツヤさんの「青のすみか」が使用されたPVでは五条悟と夏油傑のやりとりが垣間見え、キャストたちが口々に楽しみだと語りました。また、発表された渋谷事変編の新ビジュアルでは、「戦いを経て体が引き締まったよう」(瀬戸さん)が評するなど、キャストは第1期からの変化に着目! 第2期の収録は進行中で、「第1期よりも多くの人数で収録できるので、空気感が良くなっている」と榎木さんが期待を煽りました。
Who-ya Extendedによる第1期第2クールオープニング主題歌「VIVID VICE」が披露され、会場が熱に包まれながら、「呪術廻戦」ステージは終幕しました。
■放送情報
7月6日から毎週木曜23:56~MBS/TBS系列全国28局にて放送開始!
「MAPPA STAGE 2023」
公式サイト:https://mappastage-2023.com/
取材・文=太田祥暉(TARKUS)