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パネルのMCを務めたのは、海外で圧倒的な人気を誇るアニメ系YouTuber・The Anime Manさん。会場の注目を集めるなか、ステージはまず、DREノベルス初のアニメ化作品となる『エリスの聖杯』からスタートしました。
登壇した塚本祐一朗プロデューサーによると、本作は“地味な子爵令嬢”と“処刑された悪役令嬢”の奇妙な関係を描くファンタジー作品。コンスタンス・グレイル(コニー)役の市ノ瀬加那さん、スカーレット・カスティエル役の鈴代紗弓さんからはボイスメッセージが寄せられ、「ふたりの関係性」や「個性的なキャラクターたち」が本作ならではの魅力であると語られました。
初公開となる第2弾PVも上映され、シーンが変わるたびに会場から拍手が! アニメの放送・配信は2026年1月からとなることも発表され、塚本プロデューサーは「スカーレットは10年前に処刑された人物。そんな彼女がコニーを助けたことで、スカーレットの復讐劇が動き始めます。ふたりの関係性の変化や成長を楽しみにしていただきたいです」と見どころを語りました。
塚本祐一朗プロデューサー
また、スカーレットがコニーに憑依するシーンでは、演技を担当するのはスカーレット役の鈴代さんではなく、コニー役の市ノ瀬さんのままであるとのこと。「コニーとしての声と、憑依時のコニーの声。その違いを市ノ瀬さんが巧みに演じ分けてくださっています。なかには、1話の大部分が市ノ瀬さんのセリフである回もありますので、ぜひ注目していただきたいです」と明かしました。
続いて発表されたのは、ライトノベル『99回断罪されたループ令嬢ですが今世は「超絶愛されモード」ですって!?』、通称『くくルプ』のアニメ化情報。原作は『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』の裕時悠示さん、キャラクター原案は『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』のひだかなみさん、漫画版の作画は甲斐ろはるさんという強力な布陣が原作の本作。
塚本プロデューサーは「裕時さんの掛け合いと、ひだかさんのデザインセンスが組み合わされば面白くならないはずがありません。悪役令嬢ものという枠組みにありながら、主人公の心の声がつい漏れてしまうという独自のコメディ要素も魅力です」と作品の魅力をプレゼンしました。
男女問わず楽しめる力強いキャラクター造形にも期待が寄せられており、今後の続報にも注目が集まりそうです。
最後に登場したのは、『ゴブリンスレイヤー』の蝸牛くも先生が原作を手がける『ブレイド&バスタード』。塚本プロデューサーに加え、ドリコムの執行役員も務める、宮崎誠司チーフプロデューサー、そして蝸牛くも先生がステージに登壇すると、『ゴブスレ』ファンからの歓声が一段と大きく響きました。
蝸牛くも先生
宮崎誠司チーフプロデューサー
アメリカの伝説的なRPGゲーム『ウィザードリィ』の世界観で描かれる本作は、北米のファンにとっても思い入れの強いタイトル。宮崎チーフプロデューサーは「昨年、ドリコムとして新作『Wizardry Variants Daphne』をリリースしましたが、実はウィザードリィのIPを取得していたんです」と明かすと、蝸牛先生は「ウィザードリィが大好きだと公言し続けていたら、本当に依頼をいただけました。過去にウィザードリィを題材にした作品を描いた作家の方々へのリスペクトを込めて執筆しています」と語り、その熱意にMCのThe Anime Manさんも「以前のパネルでも“ウィザードリィ愛”を聞いた気がします(笑)」とコメントし、会場を和ませました。
「どれだけ強く育てても、あっさりとロストしてしまう。そういった緊張感こそがウィザードリィの本質であり、それを損なわないように心がけています」と語る蝸牛先生は、「来年で作家デビュー10周年になります。『ブレイド&バスタード』で再びこの場に戻ってこられるよう、皆さんの応援をよろしくお願いいたします」と力強く呼びかけました。
パネル終盤には、第2回ドリコムメディア大賞を受賞した天都ダム先生によるライトノベル『魔物使いの娘〜緑の瞳の少女〜』の英訳版のリリースが発表されました。蝸牛くも先生は「デビュー前からファンだった作家さんです」と語り、「読む前から面白いと思っていましたが、それを超える内容でした」と絶賛。
宮崎チーフプロデューサーも「しらびさんによるイラストもとても可愛らしく、海外でも広く届いてほしい作品です。ぜひアニメ化の応援もお願いします!」と観客に呼びかけました。
イベントの最後には、ステージ上で蝸牛先生と観客によるじゃんけん大会が開催され、勝者にはグッズがプレゼントされるなど、アットホームな雰囲気の中でパネルは幕を閉じました。
パネル終了後には、蝸牛くも先生へのミニインタビューも実施。今回のAnime Expoについて伺うと、次のように語ってくださいました。
「七年前にも来たのですが、当初は“海外版コミケ”くらいのイメージしか持っていなかったんです。でも実際に来てみると、日本とはまったく雰囲気が違いますし、現地のファンの皆さんがとてもフレンドリー。今回も直接声をかけてくださる方が多く、温かい空気を感じました。また、なんとなくですが、僕の作品を応援してくださっている方は女性比率がやや高い気もしました。それもまた嬉しい発見でしたね。会場では『ゴブスレ』のコスプレもいくつか見かけて、感激しました。来年も『ブレイド&バスタード』でこの場所に戻ってこられるよう、引き続き応援をよろしくお願いします!」
熱気と笑顔に満ちたドリコムパネル。『エリスの聖杯』をはじめ、アニメファン必見の新作たちが続々とベールを脱ぎ、これからの展開にもますます目が離せません!
【取材・文/太田祥暉、写真/編集部】
DREノベルス『ブレイド&バスタード』特設サイト
https://drecom-media.jp/drenovels/series/blade
TVアニメ『エリスの聖杯』公式サイト
https://eris-seihai.com/
『99回断罪されたループ令嬢ですが今世は「超絶愛されモード」ですって!?』コミックスサイト
https://drecom-media.jp/drecomics/series/loopkara
DREノベルス『魔物使いの娘〜緑の瞳の少女〜』サイト
https://drecom-media.jp/drenovels/product/106