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アニメクリエイターやキャスト、ファンらが集う「高知アニクリ祭2026」が、2026年4月11日、12日にわたって開催されました。「高知でのアニメ産業基盤の創造」をミッションに掲げる「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」の一環として2024年に始まり、今年で3回目を迎えます。メイン会場である高知県立県民体育館を中心に、アニメに触れて楽しむ特別な2日間! Web Newtypeでは、熱気に包まれた現地の模様をお届けします。
「高知アニクリ祭2026」は高知県高知市にある東洋電化中央公園、帯屋町商店街をはじめとする街中と、メイン会場となる高知県立県民体育館の5エリアで開催。高知県内外からアニメファンが訪れ、当日は多くの人でにぎわいました。
メイン会場では、4月より第4期が好評放送中のTVアニメ「転生したらスライムだった件」、絶賛公開中の劇場版「名探偵コナン ハイウェイの堕天使」といった人気作がブース出展。キャラクターグリーティングやフォトスポットなども企画され、訪れたファンをよろこばせます。
世界に誇る日本フィギュア制作メーカー・海洋堂高知からは、各種配信サイトにて好評配信中の映画「大長編 タローマン 万博大爆発」より、藤井亮監督とタローマンが来場しました。タローマンフィギュアの販売とサイン会が実施されたほか、海洋堂高知が主催する「ソフビ造形大賞」の第1回入賞作品を展示。さらに造形作家・かたやまひろし氏による造形体験教室、塗装教室も開催され、小さなお子さんにも好評を博していました。
10月よりNHK Eテレで放送開始予定の「パンどろぼう」のブースでは、原作者・柴田ケイコさんによる囲み取材も。高知県のご出身でもある柴田さんからは、四国最大級のアニメイベントが地元で開催されることの感慨深さ、さらに未来のクリエイターたちへのエールが聞かれました。
「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」では、アニメクリエイターの新しい才能を発掘・育成することを目的とした「高知アニメクリエイターアワード」も行っています。開催のたびに注目度も上がっており、3回目となる今年は過去最多となる310作品が集結。賞金総額は最大3,000万円で、その一部は副賞として受賞者の高知への渡航費や、液晶タブレット・3Dスキャナーなど受賞者の所属する学校へのアニメ制作支援品に充てられます。
審査は一般投票のほか、実行委員会と審査員によって行われました。今年の審査員はアニメーション演出家・伊達勇登氏、J.C.STAFF執行役員&チーフプロデューサー・松倉友二氏、アニメーション監督・渡辺歩氏、アニメーター・濱田高行氏、アニメーター&演出家・徳野悠我氏、アニメーション演出家・永岡智佳氏ら6名。
メイン会場のステージで行われた授賞式では、審査員たちもプレゼンターとして登壇し、異口同音に「どの作品もレベルが高く、点数をつけるのに苦心した」とのコメントが聞かれました。また「いつか制作現場でご一緒したい」といったコメントも聞かれ、アニメの最前線で活躍する先輩達からの言葉に、受賞者たちも大きな刺激を受けた様子でした。
グランプリに輝いたのは、田久保はなさん(東京藝術大学)の「だれにも見えないところで わたしは空を飛んでいる」。児童文学作家の岡田淳さんをはじめとする子ども向け作品が好きで、自分でも一度腰をすえてつくってみたいとの思いから今作を制作したという田久保さん。会場の1つであるキネマミュージアムでの上映会には、ぜひ大人のみならず子どもたちにも見てほしいとメッセージを寄せました。
イベント期間中はステージイベントも行われ、4月11日には、シリーズ完結編となる「TRIGUN STARGAZE」の制作を手がけた有限会社オレンジのスタッフ陣が登壇しました。広報&プロデューサー・渡邊喜洋氏、CGサブディレクター・師橋忠生氏、メインアニメーター・織笠晃彦氏の3名が、3DCGによる制作現場の裏側を披露。「オレンジではモーションアクターも社員が担当している」といった驚きのエピソードや、3DCGモデルにアニメーターが手作業でポーズをつける際の貴重な映像も公開され、会場に集まったファンから驚きの声が上がっていました。
「声優アワード20周年記念ステージ」には、「第二十回 声優アワード」アンバサダーにして、「第一回 声優アワード」で主演女優賞を受賞された朴璐美さんが登場。さらに「第十八回 声優アワード」にて新人声優賞、「第二十回 声優アワード」では主演声優賞に輝いた戸谷菊之介さんも駆けつけ、仕事をするうえで大切にしていることや作品への想いなどが語られました。
来場者参加型企画として、「セリフを覚える時の基本は?」「仕事がきつい時、欲しいものは?」などの質問に、朴さんと戸谷さんがA・Bどちらの回答を選ぶかを当てるコーナーも。「長期の休暇、どう使いますか?」との質問では、おふたりとも「A:海外など旅行に行く」ではなく「B:趣味に没頭する」を選択。戸谷さんはずっとハマっている趣味があるといい、長期休暇があれば友達とカードゲームがしたいと明かします。一方の朴さんは、芝居をつくっていると思うと即答。さらに選択肢Aの旅行についても、芝居のために行くことはあるかもしれないと続け、ものづくりに心血を注ぐ朴さんらしいエピソードが聞かれました。
当日の会場にはアニメイベント初参加のお客さんも少なくなく、クリエイター&キャストとの貴重な出会いの場になっている様子。また「おしごと体験スタジオ」では、液晶タブレットなどを使ったアニメ制作や、3 Dデータを元にオリジナルの「マイ恐竜」をつくることで、クリエイターとしての第一歩を踏み出す人たちも! 「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」の名にふさわしいイベントとなっています。
次回は2日目に行われた「転生したらスライムだった件」、「ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-」、「ようこそ実力至上主義の教室へ」のステージイベントのほか、大行列となった土佐めしキッチンカーやコスプレパフォーマンスの模様もレポートします。
【取材・文:藤谷燈子】
●「高知アニメクリエイターアワード2026授賞式」受賞作品一覧
グランプリ
「だれにも見えないところで わたしは空を飛んでいる」田久保はな (東京藝術大学)
準グランプリ
「Defonima」go-shu (多摩美術大学)
「マヨネーズとケチャップ」佐伯明日香(広島市立大学)
アニ魂賞
「絶対逆転バンカイザー」堀悠人 (大阪芸術大学)
「子猫のうたたね」山根綸太 (北海道教育大学岩見沢校)
オーディエンス賞
「Melting Yellow」長江心春 (京都精華大学)
審査員特別賞
「くるみまどろみ」伊藤晴(多摩美術大学)
「HARO」平松桃 (Arts University of Bournemouth)
「ゴーストインフェクター」池上優也 (東京工芸大学)
「きっとうまくいく。」竹尾匠生(HAL名古屋)
「POLICE MEN」けいさつ同好会(京都精華大学)
「Melting Yellow」長江心春 (京都精華大学)
「雨越し」岩本健太郎(広島市立大学)
「GRIDDOWN」TeamGRIDDOWN(HAL大阪)
「となりのマイちゃん」多田文ヒコ(FMCイラスト工房)
「Serendipity」いとうえりな(多摩美術大学)
「AIBIKI」残機0(LOADING STUDIO)
「six ifs」K(東京藝術大学)