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【第15回「声優アワード」受賞者インタビュー】主演女優賞 石川由依さん

2021年03月19日 17:00配信
第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん
第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん

2021年3月6日、2020年度に最も活躍した声優を称える第15回「声優アワード」の受賞者が発表されました。本稿では、主演女優賞を受賞した石川由依さんへのオフィシャルインタビューをお届けします。

――「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の思い出をお聞かせください。
石川 この作品はTVシリーズの頃から舞台挨拶やイベントなどに、スタッフの方と一緒に出演することが多くて、作品やキャラクターについて話す機会がたくさんあったんです。劇場版では石立太一監督から「お世辞抜きで、ヴァイオレットが生きているのを感じた」と言っていただけて、音響監督の鶴岡陽太さんからも「最初は石川がヴァイオレットを演じていたけど、今はヴァイオレットが石川だから」というお言葉をいただきました。それは役者としてすごく嬉しい言葉だったので、印象に残っています。

――劇場版の収録はどのようなお気持ちで臨まれましたか?
石川 ヴァイオレットは、最初赤ちゃんのような状態で、TVシリーズの中で少しずつ成長していきました。いろいろ吸収して、微笑みが増えたり、誰かと会話するときも思ったことをストレートに返すのではなく、少し考える間が生まれたりしました。そういった成長を劇場版でも見せたいと思いつつ、あまりに大きく変えるとヴァイトレットらしさが失われてしまうと思ったので、成長前のヴァイオレットを思い出しながら、変化させすぎないように調整するのが、逆に難しかったですね。

――ヴァイトレットに対してはどのような思いがありますか?
石川 演じているときは気持ちが同化するので、苦しかったり、アフレコが終わっても気持ちが晴れないということがあったりして、自分の分身のように感じていました。でも、収録が終わって一歩離れると、娘のような気持ちになって、放送が始まる頃にはホッジンズのようなお父さん目線で見ていました(笑)。オーディションのときに原作のプロモーション映像を見て一目惚れし、「絶対に演じたい」という気持ちで挑んだキャラクターなので、可愛くて仕方ない我が子でもあります。

――「アズールレーン」も選考対象期間に該当する作品で、エンタープライズも評価が高いキャラクターでした。
石川 ゲームのリリースから1周年の頃にアニメ化の発表があったんです。その早さに驚きましたし、それだけたくさんの方が遊んでくださっているんだな、と嬉しく思いました。ゲームはストーリーに添ってボイスを当てていたわけではないので、アニメではどんな展開になるのかドキドキしましたね。エンタープライズは船の歴史的にもいろいろな逸話があるので、キャストは関係なく(笑)、主人公にピッタリなのかな、と思いました。

――擬人化のキャラクターに対しては、どのように役作りなさるのですか? 
石川 船らしさは絵師さんがいろいろなモチーフを考えて絵にしてくださったり、キャラクター性をからめて作り上げてくださっているので、私は絵と台本から性格を読み取ってイメージしました。ゲームの中では完璧な感じの頼りがいのあるお姉さんというイメージで演じていましたが、アニメのエンタープライズは強さ故の危うさみたいなもの……誰かに何かあったとき率先して戦場に出向き、自分を顧みずに戦ってしまうという危うさがあり、孤高の存在、というイメージでした。

――石川さんにとって賞の選考対象期間はどのような1年でしたか?
石川 努力が実を結ぶ、という言葉がありますが、努力ではなく「思い」が実を結んだ年でした。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、公開が延びてしまったのですが、ファンの皆さんに届けたいという思いが実りました。皆さんから「いつまでも待ってるよ」という言葉をいただいたのが、本当に心強かったです。個人的にはソロプロジェクト「UTA-KATA」の公演を昨年1月にやらせていただいたんですけど、それも「ヴァイトレット」で出会ったスタッフさんのご縁から始まったもので、一人では勇気がなかったものを、たくさんの方に手伝っていただいて形にできました。今まで経験したことがないことが起こった1年でしたが、その分、人の温かさを感じましたし、ファンの方々の応援をより感じることができた、良い1年でした。

――芸歴が20年以上、その中で声優歴も10年以上になります。石川さんの中で声優というお仕事はどのような存在になっていますか?
石川 もともとアニメには詳しくなくて、たまたま機会をいただいて声優という世界を知ったんですけど、私にとっては運命的な出会いで、とても大きな転機だったと思います。お芝居をずっと続けていきたいという気持ちはあって、声優のお仕事はいろんなキャラクターになれますし、年を重ねてもできます。さらには日本を越えて世界中に届けられる、素晴らしいお仕事に巡り会えたと思っています。

――ファンの方々にメッセージをお願いします。
石川 いつも応援ありがとうございます。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が手紙を扱っているということもあって、昨年は特にたくさんの方がお手紙で気持ちを伝えてくださり、それにすごく励まされました。またTwitterや、生配信などでのコメントも温かくて、皆さんの言葉が私のやる気や普段の笑顔につながっているなぁと感じました。アニメはおウチにいても見られますし、希望や力を与えてくれるものだと思うので、これからもたくさんの方に笑顔を届けられるように頑張っていきたいです。

第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん
第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん


●いしかわ・ゆい/5月30日生まれ。兵庫県出身。mitt management所属。主な出演作は「進撃の巨人」(ミカサ・アッカーマン)、「アイカツ!」(新条ひなき)、「トロピカル~ジュ!プリキュア」(一之瀬みのり/キュアパパイア)など

第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん
第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん

第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん
第15回「声優アワード」で、主演女優賞を受賞した石川由依さん


撮影=田上富實子 取材・文=垳田はるよ

第15回「声優アワード」受賞者、受賞作品(敬称略)

●主演男優賞:津田健次郎
●主演女優賞:石川由依
●助演男優賞:子安武人、島﨑信長
●助演女優賞:上田麗奈、鬼頭明里
●新人男優賞:伊藤昌弘、小林千晃、土屋神葉
●新人女優賞:逢来りん、市ノ瀬加那、杉山里穂、藤原夏海、和氣あず未
●歌唱賞:ワルキューレ
●パーソナリティ賞:安元洋貴
●功労賞:増山江威子、津嘉山正種
●シナジー賞:プレミア音楽朗読劇「VOICARION IX 帝国声歌舞伎~信長の犬~」
●富山敬賞:関俊彦
●高橋和枝賞:榊原良子
●キッズファミリー賞:中川里江
●外国映画・ドラマ賞:山路和弘、小宮和枝
●インフルエンサー賞:小岩井ことり
●MVS(Most Valuable Seiyu):下野紘
●特別栄誉賞:鬼滅の刃
※今回は、ゲーム賞の該当者なし
※今回は、特別功労賞に代えて、本年度ご逝去された声優を顕彰しました。