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「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」大沼心監督インタビュー(後編) 「ヴェーラ隊も組織であり職場」

2021年11月02日 12:00配信
「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」第4話より

「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」第4話より

(C)2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

地球を覆う感染症の恐怖。ランドルフ症候群――発症者は昏睡しつづけ、やがて衰弱してやがて死に至ります。現在、治療方法がいっさい存在しない恐怖の病の原因は、南極に出現した巨大地下世界「アサイラム」にあると考えられていた。そこに広がるのは人間に襲いかかる異形の生物群の姿と、未知の資源。その資源を求める組織「アンタークティカ・フロント」ヴェーラ隊に配属された時雨・ダニエル・魁は、仲間たちとともに過酷な任務に挑戦する――。
ゲーム、コミック、アニメにまたがるメディアミックスプロジェクト「Deep Insanity(ディープインサニティ)」。そのTVアニメ「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」の監督を務める大沼心さんに、作品のことをうかがいました。後編では、キャラクターの魅力に迫ります。

――ヴェーラ隊の中心人物であるレスリーは、人気のキャラクターになりました。
大沼 レスリーのパーソナルな部分に関しては、下山健人さんの知識が生きています。下山さんはお酒が好きでバーに造詣が深いので、レスリーがバーの常連だったという設定につながりました。ジェンダーレスな友人もいらっしゃるようで、レスリーのふだんのテンションやセリフのひとつにもこだわりをもっています。キャストの鳥海浩輔さんの演技で、そんなレスリーの魅力はぐっと深まり、ずっと見ていたいキャラクターになりましたね。

――序盤では、時雨とレスリーが徐々に信頼関係を結んでいきます。
大沼 どちらかというと、時雨は僕が、レスリーは下山さんが主導でつくったキャラクターです。作中で時雨とレスリーはお互いを探り合いますが、それは僕と下山さんの間のキャラクター観と近いものがあるかもしれませんね。

――話し合いを重ねてできた時雨像ですが、物語づくりを進めるなかで変化を感じた部分はありますか?
大沼 シナリオから絵コンテや映像に落とし込んでいく過程で、当初想定したよりも行動力のある人物に仕上がっていきました。さらに、下野さんの演技が入るとその印象が強くなりました。「ヒーローになりたい」という軽い動機でアンタークティカ・フロントのメンバーになった時雨ですが、スリーパーとしての素質があったんだなと思います。また、まだ片鱗をのぞかせている段階でありますが、時雨にはオタクの要素もあります。しかし、オタクではありますが、ディープなオタクかと言われるとそうではなくて。アニメをお好きな方も、時雨に近いファン層が多いと思うのですが、そういう点でも感情移入しやすいと思っています。

――時雨のますますの成長に期待します。
大沼 当然、本作では主人公の時雨のドラマに密着しているわけですが、序盤では社会人としての物語を描いています。アサイラムを冒険するアンタークティカ・フロントといえども、組織であり、職場であるわけです。先輩がいて、上官がいて、規律を守る。これは、視聴者が所属する組織でもあること。そこから、ヴェーラ隊に親しみをもってもらえたらなという狙いです。

――そんなヴェーラ隊は、どんなチームでしょう?
大沼 現状では、愚連隊だと思っています。それを示す事例として、ヴェーラ隊だけユニフォームが特殊なんです。ほかのチームは軍隊風の制服なので、見比べてみてください。また、時雨に提示されたミッションを考えてもわかるように、行動内容も異例です。そんなヴェーラ隊の存在は、アンタークティカ・フロントの変革の象徴であると感じられます。

――そんな小隊を率いるヴェーラについては?
大沼 ミステリアスな女性ってドキドキしますよね(笑)。序盤の段階では、謎の鬼教官と思っていただければと思います。そんな謎の人物からも、レスリーはしっかりと信頼されていて、本当に彼は接着剤的な存在なんだなと思いました。

――ヴェーラ隊のなかでお気に入りの人物はいますか?
大沼 ビジュアルではスミレですね。監督としての立場で言えば、ラリーが印象に残っています。広瀬裕也さんの演技を聞いたときに、いい意味での意外性を感じてイメージが広がりました。「ああ、こうやって動く子なんだ」って。実は物語後半の展開でのラリーの行動を迷っていた部分があったのですが、広瀬さんの演技を聞いて、ストーリーに自信をもてました。

――物語はまだ序盤。今後の展開を楽しみにしています。
大沼 本作の見どころは時雨を中心としたヴェーラ隊の人間関係ですが、もちろん、物語の帰着点に迫る要素もふんだんにあります。そうした点で見ると「何でだろう」と思わず突っ込みたくなる部分も発生することがあるでしょう。でも、それは後から回収するような物語構造になっています。友達同士やSNSで突っ込んだり、考察したりしながら、楽しんでいただければと思っています。

【取材・文:星政明】

■TVアニメ「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」
放送:TOKYO MX 毎週火曜深夜24:30~
   MBS 毎週火曜26:30~
   BS11 毎週火曜25:00~
   テレビ愛知 毎週金曜26:05~
   AT-X 毎週水曜21:30~
   ※リピート放送:毎週金曜9:30~、毎週火曜15:30~
配信:ABEMA 毎週火曜24:30~
   ※地上波同時・単独最速配信/その他のサイトも順次配信予定

スタッフ:世界観原案…深見真、海法紀光、塩野干支郎次/監督…大沼心/シリーズ構成・脚本…下山健人/キャラクターデザイン…山吉一幸/色彩設計…水本志保/美術監督…新城湧基/3D監督…北村浩久/撮影監督…山本聖(チップチューン)/編集…木村勝宏/音楽…未来古代楽団/音響監督…郷文裕貴/オープニングテーマ…鈴木このみ「命の灯火」/エンディングテーマ…伊東歌詞太郎「真珠色の革命」/音響制作…ビットグルーヴプロモーション/アニメーション制作…SILVER LINK./制作協力…KADOKAWA/原作・製作…SQUARE ENIX
キャスト:時雨・ダニエル・魁…下野紘/ヴェーラ・ルスタモワ…小清水亜美/レスリー・ブラン…鳥海浩輔/ローレンス・ラリー・ジャクソン…広瀬裕也/小鳩玲香…野口瑠璃子/餅木スミレ…本渡楓/エルシー…田中貴子

■ゲーム「ディープインサニティ アサイラム」
好評配信中

対応プラットフォーム:iOS / Android / PC(Steam)
ジャンル:RPG
プレイ料金:基本プレイ無料(アイテム課金型)

■マンガ「ディープインサニティ ニルヴァーナ」
月刊「ビッグガンガン」(毎月25日発売)にて好評連載中

コミックス1~2巻:絶賛発売中/コミックス第3巻:11月25日発売予定

リンク:TVアニメ「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」公式サイト
    ゲーム「ディープインサニティ アサイラム」公式サイト
    マンガ「ディープインサニティ ニルヴァーナ」公式サイト
    「Deep Insanity」プロジェクト公式Twitter・@deepinsanity_pj