新作&おすすめアニメのすべてがわかる!「月刊ニュータイプ」公式サイト

rssボタン

「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」発売記念! 大塚真一郎&長月達平対談!!

2022年02月25日 15:00配信

「Re:ゼロから始める異世界生活」の大塚真一郎先生の画集の第二弾が発売中! その発売を記念して、「Re:ゼロから始める異世界生活」原作の長月達平先生とのスペシャル対談が実現しました!

「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」
「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」

――大塚が初めて「Re:ゼロ」を読んだときの感想と絵にした時の感想からお聞かせください。
大塚 もともと「ループもの」というジャンルが大好きだったんです。「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」や、「STEINS;GATE」「バタフライ・エフェクト」「恋はデジャ・ブ」とか。なので、ついにこのジャンルの作品に携われるということが、すごくうれしかったです。

――長月さんは大塚さんのイラストが最初に上がったときにどう思いましたか?
長月 自分の作品のキャラクターデザインですから、感動はすごかったです。最初に1巻のキャラクターであるスバルたちから、ロム爺やトンチンカンに至るまでわーっと上がってきたときの感動は今でも忘れられないです。やっぱり自分が生み出した作品ですから。全部紙に印刷をして、ラミネート加工して壁に貼って悦に入ってました(笑)。
大塚 でもやっぱり、一番好きなのはエミリアたんですか?(笑)
長月 そうですね、一番はエミリアです(笑)。
大塚 エミリアが最も苦労したというか頑張ったデザインなので、僕も一番思い入れがあります。

「Re:ゼロから始める異世界生活」1巻
「Re:ゼロから始める異世界生活」1巻

――どのあたりに苦労しましたか?
大塚 メインヒロインってとても難しいんです。主人公やヒロインがその作品の顔になりますから、それなりに「映える」デザインにしないといけない。幼いキャラクターのデザインは得意だったんですが、本当に美しい系の美少女ってそんなに得意ではなかったので、ちょっと苦労しましたね。

――エミリア以外に、長月さんの印象に残ってるキャラクターデザインやイラストについて教えてください。
長月 物語が新たなステージに進んだときにどわっと新しいキャラクターを出すのが好きなんです。その分、大塚さんには負担をかけることも多いですが……(一同笑)。ですが、各キャラの記号的なものであったり、キャラ性が被らないようにであったりと、大塚さんの気遣いを感じますね。そのおかげで、王選候補者や魔女たちはいっせいに並べてみたときの感動があると思っていて。特に王選候補者たちは本当に珠玉の出来だと思っています。それぞれの個性がすごく際立っていますし、全員ヒロインっぽいですよね。今回の第二弾画集にも収録されている、(大塚さんが)描き慣れてきた後のTVアニメ第1期のBD&DVDのジャケットイラストは、王選候補者それぞれの日常感があってすごく好きです。魔女たちについては全員にファンタジー感があって……確かかなり無茶な要望を言ってしまいましたね。
大塚 でも、ああいう突拍子もないキャラのほうが描きやすかったりするので。
長月 ダフネとかどうするんだろうって思いながらキャラ表を作ってました(笑)。
大塚 あ~(笑)。でも何か特徴があるほうが描きやすいですね。普通の女の子を描いてくださいっていうのが一番……(笑)。

――ちなみに最新の7章のイラスト関連で印象深い話はありますか?
長月 画集からは少し先の話になりますが、ヴォラキア帝国のキャラたちは全員が人外っぽくていいですよね。
大塚 設定的にもちょっと人外っぽいキャラが多いですし。
長月 帝国は人間のほうが少ないくらいの設定になっているので。一番印象強いエピソードは、シュドラクの話でしょうね(笑)。シュドラクの民は当初はモブだったんですよ。大塚さんが5キャラくらい同時に描いてきてくれたので、このキャラたちを捨てるのはあまりにも惜しい、どうしよう?……よし全員だそう!と(笑)。
大塚 あのあたりはキャラはちょっとマニアックな……。
長月 みんな個性が強いのですし、もったいないから全部使わざるを得ない。
大塚 26巻は確か、カバーのために先にデザインしなきゃいけなかったんです。
長月 そうそう、それでアマゾネスっぽい子たちがいるんですよって話をしたら、そんなキャラクターを5人くらい描いてくれて(笑)。
大塚 サンプルで描いたのがそのまま採用されました。
長月 でも帝国編に登場する人外っぽいキャラが多くて、ヴォラキア帝国の腕がいっぱいあるクルガンとか、ああいうデザインも好きです。肌が青くて腕が8本(笑)。すごい無茶なデザインですが(笑)、そういったデザインでも国ごとの特徴が出ていて、「他の国は出さない」と言ったのをもったいないなと思ったので、何とか自分の前言を翻して他の国もちょこちょこ出したいなと思っています(笑)
大塚 そうだったんですね。
長月 行くつもりなかったんです、ヴォラキアとか。
大塚 えー!(笑)
長月 もともとの予定にはなかったんですけど、プリシラの過去編などを書いているうちに帝国のキャラなどが登場して、登場したならもったいないし使おうって。もったいない精神ですよ、毎回(笑)。

――印象に残っているカバーイラストはありますか?
長月 大塚さんは背景をすごくきれいに描いてくれるし、そのとき舞台になったステージを描いてくれます。28巻で紅瑠璃城を描いてくださったのはとても嬉しかったし、個人的にすごく好きなのは4巻の王都を背景にしているイラストですね。
大塚 ああプリシラの。
長月 プリシラがこうどーんと威張って立っていて、その後ろにアルがちょろっと出ていて、その後ろに王都があるあの絵がすごい好きで。あと23巻のレイドが竜の上に座っているイラスト。あれもド迫力でいいですよね。4章の範囲だと10巻のエキドナかなー。あのエキドナすごい可愛くて憎たらしくていいですよね。
大塚 いい表情に描けたかなって(笑)。
長月 個人的に思い入れがあるのは7巻。ヴィルヘルムですね。ラノベでおじいちゃんをメインでどどんと置いていいんだ、みたいな(笑)。テレシアをちょろっと置いておくことでギリギリ許された(笑)。
大塚 テレシアは後ろ向きですからね(笑)

――今考えるとカバーが背景も含めて描かれることによって、各巻のシチュエーションがすごくよく出ていますよね。4巻も、1章2章の地獄のような死のループを乗り越えたあとにようやく王国に進むことができたから、ようやくルグニカ全体の絵が出てくる仕組みになっていて。
長月 そうですね。もともと1巻のときからラインハルトが剣を振ったイメージを背景にしてくれていますし。
大塚 最初から担当編集さんとも、他のラノベと区別するために背景を絶対いれましょうという話になっていました。当時のラノベは結構白背景が多かったこともあったので。
長月 そうですね。白背景にメインヒロイン、みたいな。
大塚 自分が昔からゲームなどで背景を描いていて人物は描いてなかったのもありまして(笑)。
長月 本当にキャラクターもそうなんですけど、背景もすごい好きなんで、めちゃくちゃありがたいお話です。こちらも、ほう、こうなっているんだって街のイメージが鮮明になるので(笑)。

「Re:ゼロから始める異世界生活」4巻
「Re:ゼロから始める異世界生活」4巻

――大塚さんは各カバーイラストについて何か思い出などはありますか?
大塚 4巻はプリシラが赤だったので、背景を対照色の緑色でまとめました。赤が目立つように。10巻は画集インタビューでも答えた気がするんですが、背景は本来は青空ですが、草原に青空という定番風景ではなく、エキドナの魔女性を出すためにあえて暗い背景にしている。アニメでも似たような表現が使われてちょっとうれしかったです。

――大塚さんが「Re:ゼロ」を読んでいてすごいと思うところはありますか?
大塚 やっぱり文章力がすごいなと思います。
長月 ありがとうございます。
大塚 本当に地の文がすごくて、読んでいると情景が頭に浮かぶというか。
長月 まあ俺の頭の中にはないんですけどね。
大塚 そこが逆にびっくりしたところでした。僕は絵のイメージがあってそれを文章におとしていると思ったんですけど、全くないと言うので。
長月 これは俺の勝手な分析ですけど、俺の書いた文章をみんなが頭の中でいい感じに変換して読んでいるんだと思います。なので俺が情景描写がうまいというより、いい言い方をすればみんなが「こんな風なんだろうな」と思うような文章を書けているってことなんでしょうね。
大塚 ちょっと驚きですね。あとはキャラクターの幅です。幼女からおじいさんまで、どれだけこの人はキャラのバリエーションがあるんだと(笑)。そこには毎回驚きますね。そして毎回全キャラ特徴づいてるので、本当すごいなって思います。
長月 これも情景描写にかかわってくると思うんですけど、頭の中で絵が浮かばない人なので、喋ってるのが誰だかわかんないと自分が困るんですよね。一人称だったりとか語尾だったりとか、特徴的な口癖だったりとかがないと誰がしゃべってるんだかわからなくなっちゃう。
大塚 読者としてもあれがあることによってものすごく読みやすいと思います
長月 あんまりとっぴなものにはしないようにしてるんですよ、口癖とかも。
大塚 僕はやってほしいな、なんて(笑)。

――逆に、長月さんの思う、大塚さんのイラストですごい部分は?
長月 速度の部分では毎回助けられているので、本当に申し訳ないなって思ってます(笑)。もちろん出来上がったイラストの仕上がりがすごいのは言うまでもないんですけど、画集を買ってくれた人たちにも見えない部分でいうと、キャラクターを作り出す能力の高さがまずすごいなというのはありますよね。「Re:ゼロ」では100キャラぐらいデザインしていただいてますが、大塚さんは王選候補者や魔女をいっぺんにバッと出してくださる。そのバラエティにとんだデザインもすばらしいですし、キャラクター個人の個性の付け方などは大塚さんの絵から逆輸入している部分もあるんです。このキャラクターがこの恰好をしていて、こういう装備とかこういう装飾品をつけているから、この台詞には意味があるんだぞ、と後から付け足していることがあるくらいなので。それに、絵からもらったものでお話が広がっていくこともあって、それこそシュドラクの民なんかがわかりやすいですけど、4巻でフェルトのドレスの裾を持っているちっちゃい子供の双子がいて。フラムとグラシスなんかも、そのままキャラクターとして使わせてもらっています(笑)。
大塚 文章になかったんでしたっけ?
長月 名前も設定されていなかったですし、フェルトはあのあとスバルを見つけてすぐにスバルの腹を蹴りにいっているから、そういうことをしたら戸惑う女の子たちがいるって書くはずなので、いないですね。
大塚 なんで描いたんでしょうね(笑)。
長月 荘厳な場所で豪奢なドレスを着ている女の子は裾を持たれているイメージがあったんでしょうかね(笑)。こういうことがあるので、大塚さんが描いたイラストから登場したキャラクターがちょこちょこいると思います。
大塚 なんかお互い褒め合っていますね(笑)。
長月 対談はいちゃいちゃするもんですよ(笑)。

――今回の画集で印象的だったことはありますか?
大塚 画集で大きいサイズで絵を見ると細部も確認できましたし、文庫とも発色が全然ちがうので見栄えがすごくいいと思いました。あとこの画集のアートディレクションを担当した草野剛さんのデザインが本当にすばらしいんです。ただ絵を置くだけではなく、ページ毎に凝ったデザインをしているので、そのあたりに注目して見てもらえればなと。
長月 個人的には大塚さんのインタビューが載っていることが一番の見どころですよ。あと、今回の画集に限らずですが、大塚さんのデザインが大変すばらしいことは、「Re:ゼロ」は見てないけどグッズを買ったりアミューズメントで触れたりする人が多いことからも証明されてます。その上で衝撃的なことに、今回は4章範囲の15巻までに加えて短編集、Exの内容を含めた画集なんですけど、今の原作最新巻は28巻なんですよ。ということはまだ原作半分しか使っていない(笑)。そうなると画集第三弾、第四弾もいけるんですよね。
ここまで話したことからもわかるかと思いますが、「Re:ゼロ」の中で描かれる世界観や文章だけでは伝わりづらいものを大塚さんが絵で表現してくださっていることが、皆さんの物語への没入感を高めるのにすごく貢献しているんです。大塚さんのすばらしい絵だったり、大塚さんからもらったインスピレーションで書いていくお話だったり、「Re:ゼロ」はいい感じに作者とイラストレーターが二人三脚でやっています。そのことは、画集に手をのばして下さった皆さんは絵のほうからも、それからインタビューなどからもわかってくださるかと。これから先も二人三脚で楽しく仲よく作っていきます。この先もリゼロという作品を応援していただければと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
大塚 今後も長月さんについていきます(笑)。もともと「Re:ゼロ」は長月さんが作り出したもので、挿絵は長月さんの小説がなければ何も出てこない。長月さんの作り出す作品を少しでもよく見せるために存在するものだと思います。なので今後もそういう風に作品をよくするために、頑張って絵を描いていきたいなと思っています。

「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」
「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」

■「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」
画集に加えて、特典小説1冊を「大塚真一郎描き下ろし・スペシャルBOX」に同梱した、プレミアム仕様の「Re:ゼロから始める異世界生活」の大塚真一郎イラスト集第二弾!

◎TVアニメ第二期で描かれた「第4章」内容の文庫イラストを収録
◎TVアニメ第一期、OVA第一弾、第二弾で描き下ろされたパッケージイラストなど各種イラストを収録
◎大塚真一郎のインタビュー収録。初期キャラクターデザインラフやデザイン完成までの変遷、文庫第一巻カバーイラストラフなども掲載し、そのデザインの神髄に迫る
◎特典小説(320ページ)は、過去の店舗特典小説などの原作文庫未収録の短編と、長月達平書き下ろし掌編1本を収録

サイズ:A4判
定価:税込4950円

リンク:「Re:ゼロから始める異世界生活 大塚真一郎 Art Works Re:BOX 2nd」
    「Re:ゼロから始める異世界生活」特設サイト
    『Re:ゼロから始める異世界生活』公式twitter・@Rezero_official