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「アニスタ」開催直前連載企画【第6回】 宮川彩乃(MAPPA)×松屋明子(コミックス・ウェーブ・フィルム)×加藤穂乃伽(CloverWorks)×山田健太(WIT STUDIO)座談会 前編

2019年02月08日 12:28配信
「アニスタ」開催直前連載企画【第6回】 宮川彩乃(MAPPA)×松屋明子(コミックス・ウェーブ・フィルム)×加藤穂乃伽(CloverWorks)×山田健太(WIT STUDIO)座談会 前編

本リレー連載も最終回。左から、MAPPA宮川さん、コミックス・ウェーブ・フィルム松屋さん、CloverWorks加藤さん、WIT STUDIO山田さん

2月9日(土)&10日(日)の2日間、東京・秋葉原で「アニメスタジオミーティング(アニスタ)」と題されたイベントが開催されます。

このイベントにはアニメ業界を代表する複数のスタジオから、業界の第一線で活躍するプロデューサーやクリエイターが参加し、アニメ業界、そしてアニメの制作現場の現状をアニメファンたちへ向けてダイレクトに発信していく予定です。さらに業界を夢見る者たちに向けた、リクルートイベントも合わせて行われます。

このコーナーでは、毎回「アニスタ」に参加するスタジオから複数のスタッフの方にご登場いただき、自身がアニメ業界を目指したきっかけや就職活動の思い出をお聞きしてきました。イベントを直前に控えた今回は、各参加スタジオから若手スタッフにお集まりいただき、自らの体験に基づく就活生たちへのアドバイスをいただきます。

――まずは、現在のお仕事の内容を簡単に教えてください。

宮川:MAPPA企画版権部の宮川と申します。新卒でMAPPAに入社してから2年間、制作をやらせていただきました。その後、もともと商品に携わる仕事がしたかったので、今年から企画版権部に移り、グッズ関連の事業を担当しております。

松屋:コミックス・ウェーブ・フィルム(CWF)のデザイン部に所属しております、松屋と申します。弊社デザイン部では、パッケージやグッズなどの自社商品デザインやホームページ管理、原稿チェック、展示会監修業務、グッズの在庫管理や発送業務、アニメーション本編での2Dデザインワークまで幅広く行っています。

加藤:CloverWorks制作部の加藤と申します。今年で3年目になりますが、制作進行として働いております。制作進行を大まかに説明しますと、一つの作品の1話数を作るために素材を集め、それを管理して納品までの進行を回していく仕事です。

山田:WIT STUDIO制作部の山田健太と申します。5年前に制作として入社し、3~4年くらい制作進行をやっていました。そこから尺の短い作品を一人で担当したり、昨年は劇場版アニメーションでWIT STUDIO側の制作デスクを務めました。また、弊社は新しく茨城スタジオを稼働しましたので、そちらの運営もやっております。

――アニメ業界を目指す、きっかけになった作品や出来事があればお聞かせください。

加藤:私は小学生のときから物語が大好きだったんですが、アニメ好きになったきっかけは中学1年生のときに観たTVアニメ「鋼の錬金術師」でした。リアルタイムでの放送ではなかったんですけど、友達に借りて観て、そのときは「声優になりたい」と思ったんです。それで、大学に進んでからも演劇をやりながら養成所から、ちょっとしたお仕事をいただいたりもしていたんですが、あるとき、自分の中で「このままの自分では人の心を打てるものはできない」と思いました。そんな中で就活の時期に入り、それでも働くのなら絶対にアニメに関わりたいと思い、高校時代に衝撃を受けた「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を制作していたA-1 Picturesを受けました。アニメスタジオで受けたのはA-1 Picturesだけなのですが、そこでなんとか拾っていただきました。そこから昨年、A-1 PicturesからCloverWorksが分社するのに伴い、CloverWorksの方へ移籍しました。

山田:自分もアニメがずっと好きで子供の頃から観ていたんですけど、そのうちに「このクオリティをどうやって毎週続けているのだろう」ということに興味が出てきました。それで、内側から勉強してみたいと思ったのが、きっかけですかね。就活しているときはアニメ会社だけを受けていたわけではないんですが、ちょうどWIT STUDIOが設立して間もなくで、自分が受けたのも最初はProduction I.G.だったんですね。そうしたら、「WITで面接を受けてください」という連絡が来て、まだどんな作品をやるのか詳しくはわからないまま、面白そうだと思ってWITに行きました。もちろん作画とかに興味あったんですけど、アニメ制作というところに自分は一番興味があって入りました。

宮川:私は就活が間近に迫ってきたとき、自己分析して自分が就きたい職業の条件を考えてみたんです。それで、なんとなく見えてきた条件が二つあって、一つが「商品や物に携わる仕事がしたい」ということ、そしてもう一つが「数年後も熱意を持って続けられるものである」ことでした。何十年も全く興味のない仕事を続けるのは難しいですよね。それで、好きなアニメの仕事に就こうと思ってMAPPAの説明会に参加したんです。当時はまだ企画版権部がなかったんですけど、やがてはグッズを自社で開発するために、そういう部署を立ち上げる予定だという話をされていたんです。それなら商品に携わることもできると思い、MAPPAを受けることにしました。もともとMAPPAの作品を観る機会が多くて会社自体も以前から知っていたので、比較的気軽な気持ちで応募した感じですね。

松屋:私も最初からアニメ業界に焦点を当てていたわけではなくて、他の業界も受けていました。きっかけとしては就活中にバイトしていたレストランで、あるキャラクターとその店がコラボをしていて、メニュー表とかにもそのキャラクターが使われていたんですよ。そのとき、キャラクターのレギュレーションや版権を管理している会社があって、そこの許可がなければキャラクターを使うことができないことを知りました。世界中から愛されているキャラクターで、作者の生誕から100年以上経っているのに、その作品の世界観を受け継いだコラボが展開され、しかもそれを守っている人たちがいることに感銘を受けました。それが今の会社を受ける、きっかけになったかと思います。CWFでも、公開から十数年経っても愛され続ける作品を作っていて、より深く理解した社内デザイナーとしてそういった作品に携われる点がいいなと思いました。

――では、実際に就職活動をしていく中で、苦労したことや特に印象に残っていることはなんですか?

加藤:私は最終的にA-1 Picturesしか受からなかったんですが、もう一社最終面接まで行ったところがあって、それが出版社の漫画編集の仕事だったんです。その出版社にアニメにしたい作品があったので、そこを受けたんですけど、最終面接のときに「話を聞いていると、結局、君がやりたいのはアニメだよね」って言われました(笑)。本当はアニメがやりたいという思いを隠しながら受けていたつもりなんですが、完全にバレていたんですね。そのせいかどうかはわかりませんが、そこは落ちてしまいました(笑)。その何日か後にA-1 Picturesの面接があったので、そのときはアニメへの愛を夢中で熱弁しまくっていたと思います。結果的には、それで拾ってもらえたので本当によかったです。

山田:僕は全然違う業界も受けていたんですが、面接のときはメーカーの人とかに説教されました。僕は山登りをしていたので、エントリーシートに「岩の上でも寝れます」みたいなことを書いていたんですよ。それが不真面目に取られたんでしょうね(笑)。そのときはわからなかったんですけど、よく考えたら、エントリーシートを作るときにアドバイスをいただいた人が全部エンタメ業界の人だったんですよ。だから目指す業界によって、採用基準も変わってくるので、そこまでちゃんと考えるべきだったなと思いました。学生のときにはちょっとわからなかったですね。

宮川:私の場合は、MAPPAの面接が結構スムーズに進んでいき、最終面接のときに「生半可な気持ちでは入れないだろうな」と感じていたのを覚えています。そんな最終面接では弊社の社長の大塚(学)から「志望度を教えてほしい」と言われたんです。その眼光が鋭くて「ここで嘘はつけない」と思い、他社から内定をもらっていることも、不安を抱えていることも、全部ぶつけてみたんです。結果内定が決まったんですが、それでも他社さんとの間で1か月くらい悩んだんですよ。一般の企業に就職するのか、それとも普通の私学を出てアニメの業界用語も全くわからないまま未知の世界に入るかで。それで最終面談が終わった後、「もう一度話す時間をくれませんか?」とダメ元で相談してみたんです。すると、「いいよ」というお返事がいただけて、先輩社員も交えつつ大塚と面談をしてもらいました。そこでようやく不安が取り払われて、この会社に入ろうと決めました。

松屋:CWFは何回も面接があるわけではなく、私の場合はデザイン部の募集だったので、デザイン部の上長と先輩のお二人と面接をしました。そこではデザイン用のソフトはどのくらい使えるのかを聞かれて、あとは、結構うちのデザイン部はデザインワークだけをするのではなく、劇場からグッズの問い合わせがあったら自分たちで発送もするので、そうした業務も含まれることについては、想像している仕事との間にギャップはないか聞かれました。その次がもう社長の川口(典孝)との一対一の最終面接なんですが、基本的に川口は挨拶、掃除、時間厳守ができればOKなので、それが守れるかを聞かれただけでした。なので、今、お話をうかがって他社さんに比べればハードルが低いのかなと思いました(笑)。

現在、イベントのチケットはWIT STUDIOのアプリ「WITアプリ」で発売中。

各スタジオのファンや、アニメ業界を志す皆さんは、今すぐ申し込みを!

●宮川彩乃(みやかわ・あやの)/MAPPA 企画版権部所属。制作部に入社後、「将国のアルタイル」、「バナナフィッシュ」の制作進行を担当。その後、企画版権部に異動し、現在に至る。

●松屋明子(まつや・あきこ)/コミックス・ウェーブ・フィルム デザイン部所属。同社の商品デザインをはじめ、アニメーション本編での2Dデザインワーク、ホームページの管理業務や展示会での監修業務、グッズの在庫管理なども担当。

●加藤穂乃伽(かとう・ほのか)/CloverWorks 制作部所属。A-1 Picturesに入社後、「GRANBLUE FANTASY The Animatio」などの制作進行を担当。その後、分社化に伴い、CloverWorksへ移籍。

●山田健太(やまだ・けんた)/WIT STUDIO 制作部所属。同社へ入社後、「ローリング☆ガールズ」、「甲鉄城のカバネリ」などの制作進行を担当。「劇場版ポケットモンスター~みんなの物語~」では制作デスクを務める。

【取材・文:橋本学】

アニメーションスタジオミーティング2019

【開催日・会場】

2019年2月9日(土) 東京秋葉原【リクルートデー】

2019年2月10日(日) 東京秋葉原【ミーティングデー】

東京秋葉原メイン会場:秋葉原エンタス(東京都千代田区外神田1-2-7 オノデン本館5F) 

東京秋葉原サブ会場:ベルサール秋葉原(東京都千代田区外神田3-12-8住友不動産秋葉原ビルB1)

【チケット】

WITアプリにて販売中

リンク:「アニメーションスタジオミーティング2019」公式サイト

    「WITアプリ」