「『この素晴らしい世界に祝福を！』コンサート～この素晴らしい音楽に喝采を！～」夜の部レポート！　福島潤・雨宮天・高橋李依・茅野愛衣が掟破りの朗読劇を披露！

2019年2月3日に東京芸術劇場 大ホールにて開催されたオーケストラコンサートイベント「『この素晴らしい世界に祝福を！』コンサート～この素晴らしい音楽に喝采を！～」から、夜の部「受難の日々に福音を！」の模様をお届けします。

昼の部「旅立つ我らに祝福を！」ではTVアニメ第1期のBGMが演奏されたのに対して、夜の部では第2期のBGMがオーケストラ演奏されました。指揮者を務めるのは、昼の部に続いて劇伴作家の甲田雅人さん。指揮者を務めるのは今回のイベントが初めてとのことですが、とてもそうは思えないほど見事な演奏を披露しました。

コンサートの口火を切るのは、第2期のOP曲「TOMORROW」。Machicoさんが登壇し、オーケストラの大迫力のサウンドを受けながら、カズマたちの大冒険の始まりを美しい歌声で歌い上げました。

第1部ではアクセルの街での物語が描かれましたが、第2部のテーマは〝冒険〟。それを反映するかのように、激しい曲調の楽曲を中心に奏でられます。演奏パート前半では、国家転覆罪の容疑を被せられたカズマの裁判シーンを皮切りに、日常や地下ダンジョン、バニルとの出会いなど、アクセルの街を出るまでのカズマたちの足跡をオーケストラサウンドと映像で振り返ることができました。

続いてのトークパートでは、メインキャストの福島潤さん（カズマ役）、雨宮天さん（アクア役）、高橋李依さん（めぐみん役）、茅野愛衣さん（ダクネス役）が登壇。昼の部が終わった後の楽屋では4人でカードゲームに興じており、とても賑やかだったということが披露され、「このすば」キャスト陣の相変わらずの仲の良さがうかがえます。

キャスト陣から甲田さんへのインタビューでは、「2期ではやっと冒険するらしいと聞いたので、馬車での旅や、アルカンレティアの街のテーマなど、アクセルの街とは違う曲調の楽曲を作りました。やっと冒険用に作った曲が冒険に使われて、ほっとしました（笑）」と、当時の思い出が語られました。「1期ではRPGの戦闘曲らしく作った曲がパンツを盗むのに使われたので、びっくりしました」との甲田さんのコメントに、客席から笑いが巻き起こります。印象に残っている曲は、との質問への「監督から『アクシズ教団のテーマはとにかく押しが強く感じるように作ってくれ』と言われました」という回答には、キャスト一同深く納得していました。

夜の部の朗読劇では、昼の部とは異なるストーリーが描かれました。コンサートが終わり、感動するアクア。そんな彼女をよそに、めぐみんがばりばりと煎餅をかじっています。「リアルに煎餅食べてるの!?」と突っ込むカズマに対して、背後のスクリーンを使って関連グッズの〝この赤辛い煎餅に爆裂を！〟の宣伝を始めるめぐみんに、早くも会場は大爆笑の渦に。そこにアクアが新しい信者を連れてきたと、東京ニューシティ管弦楽団のコーラス隊を紹介。高らかにアクシズ教賛歌を歌い上げるコーラス隊に、「これはやっちゃダメでしょ!?」とカズマのメタなツッコミが繰り出され、会場はさらなる笑いに包まれました。その後、押し寄せてきたアンデッドの群れをめぐみんが爆裂魔法で会場ごと破壊し、カズマに通報されたアクアが犯人として逮捕。……と思いきや、その後結局全員逮捕されてバッドエンドというオチが付く、「このすば」らしい大どんでん返しのひと幕でした。

演奏パート後半では、馬車の旅や温泉街、アクシズ教のテーマなど、甲田さんが見どころとして紹介した楽曲が披露されました。さらにアルカンレティアでの激闘を経て、これまでの冒険の名シーンの数々がプレイバック。アクセルへと帰還する一行の映像とともに、BGM演奏は幕を下ろします。演奏のトリはもちろん、第2部EDテーマ「またあした」。こちらはTVアニメと違って雨宮さん、高橋さん、茅野さんが歌い上げます。大冒険の後の疲労を包み込むようなしっとりとした優しい歌声は、癒し感たっぷりでした。

やがて告知パートを経て、イベントはいよいよエンディングへ。メインキャスト・甲田さん・Machicoは今回のイベントの感想と、このイベントを開けるほど応援してくれたファンへの感謝を伝えました。アンコールで第1期のメインテーマが演奏された後、再び壇上に上がった登壇者一同は「本日は誠にありがとうございました」と一礼。直後、盛大な拍手が割れんばかりにホールを満たしました。

2019年公開予定の「映画 この素晴らしい世界に祝福を！紅伝説」や、他作品とのコラボで描かれる2019年春放送予定のTVアニメ「異世界かるてっと」など、今後の展開も楽しみな本作。池袋マルイでは2月17日まで「このすば展示会」が開催されており、本作をより深く楽しめます。また大阪なんばマルイでの開催も決定！ 今後の「このすば」の飛躍を応援しましょう。

【取材・文：石谷太志郎】