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苦難を乗り越え、ついに完成!「虐殺器官」完成披露上映会

2017年01月28日 16:50配信
苦難を乗り越え、ついに完成!「虐殺器官」完成披露上映会

左から石川界人さん・三上哲さん・中村悠一さん・櫻井孝宏さん・山本幸治プロデューサー。 無事に完成を迎えられたということで、登壇者は終始安堵の表情を浮かべていました

劇場アニメ「虐殺器官」の完成披露上映会が1月28日(土)、東京・お台場シネマメディアージュで開催されました。

フジテレビの「ノイタミナムービー」第2弾として、2009年に夭逝した小説家・伊藤計劃さんが手がけた3作品を劇場アニメ化する企画「Project Itoh」。本作は「屍者の帝国」「ハーモニー」に続く3部作の最終章として、2月3日(金)に公開を迎えます。

上映前には山本幸治プロデューサーの他、中村悠一さん(クラヴィス・シェパード役)・三上哲さん(ウィリアムズ役)・石川界人さん(リーランド役)・ 櫻井孝宏さん(ジョン・ポール役)といったキャスト陣が登壇。集まった約500人のファンの前で本作の魅力を語りました。

山本プロデューサーいわく「昨日の朝に完成した」とのことで、ぎりぎりまでブラッシュアップの作業が行われていたことが伺えました。

続けて、キャスト陣が担当するキャラクターを紹介。中村さんは「クラヴィスは言葉で表すと『育つ家庭で当然のように思っていたことに、ふと疑問を感じたらこうなるんだ』、というキャラクターなので、僕の方からはいろいろと考え込まず、あくまでナチュラルに演じました」。

櫻井さんは「ジョンはクラヴィスの組織に追われている、いわば悪役の立場で登場するのですが、クラヴィスと会うことによって何かが生まれるところに注目いただきたいです」。

三上さんは「ウィリアムズは登場人物の中では癒し担当のようなところもあるのですが、一方で正義感もあり、そこは僕も共感できました」。

石川さんは「リーランドはクラヴィスの部下で、この世界に生きる群衆はこういう思想で生きているんだ、ということがわかる、代表のような人物だと思います」と、それぞれ演じた印象などをコメントしました。

さらに、完成した映像を観た感想として、中村さんは「実は、ちょうど2年前に収録しておりまして、僕と櫻井さんはマスコミのインタビューなどで思い出す機会もありましたが、三上さんと石川くんは当時の記憶を呼び起こすのが大変だったのでは?」、櫻井さんは「出来上がった映像は客観的に観られた気がします。ジョンは難しい役柄だったので、いろいろと考えながらアフレコに臨みました。長い時間を経たこともあるかもしれませんが、映像になった時、アフレコ時に遠くにあったジョンの存在が近くに感じられました」とコメント。

一方、三上さんは「無事に形になったのがすごく嬉しくて、ホッとしました。『メタルギア』というゲーム作品の収録もちょうど同じ時期にやっていたのですが、原作者の伊藤先生に刺激を受けたクリエイターの方が作っていたということで、少なからず縁を感じました」と当時のエピソードを披露。

石川さんは「ひとつ衝撃的なシーンがあるのですが、このような映像になっているんだ、というのを知りまして、皆さんにも早くご覧になっていただきたいという気持ちが強くなりました」と、本編の見どころをにおわす発言をしていました。

もともと制作していた制作会社が2015年9月に経営破綻し、制作が中断するという自体に直面した本作。それに際して山本プロデューサーが下したのは、自らが新スタジオ・ジェノスタジオを立ち上げて、制作を継続するという決断でした。

このことについて問われた山本プロデューサーは「事故ってしまった案件を引き取ってくれるスタジオはなかなかないので、自分でやるしかないだろうと。スタッフが解散する前に早く動かなければ、ということで、決断も早かったです。プロデューサー人生がかかっていたので(苦笑)。

その甲斐もあって、村瀬監督がすごくいい絵に敢えて光学迷彩をかけたりするなど、すごいこだわりを感じる作品になりました」と感慨深げでした。

また、「皆さんに備わっている●●器官は?」というちょっと変化球な質問には、中村さんは「『ガチャ器官』でしょうか? ついつい回しちゃう…みたいな。どうやら大きな組織によって散財させられているようです(笑)」、櫻井さんは「『物欲器官』です。はまったものに対してはどんどん投資してしまうので、ちょっと変装してお店に行くのですが、バレちゃうんですよね(苦笑)」、三上さんは「『アルコール器官』です。ホームに6時間いたら出られなくなってしまって、駅員に怒られました(苦笑)」、石川さんは「『ネガティヴ器官』です。イベントなどでワイワイやっているのを後で見て『どんなことを考えながらやっているんだろう?』みたいなことを考えてしまいます(苦笑)」と思い思いにコメント。会場からは笑い声が上がっていました。

最後に山本プロデューサーが、着用していた「虐殺器官」のロゴ入りTシャツを投げつつ「ジェノスタジオを『マングローブ器官』として、受け継いでいきたいと思っています。よろしくお願いします!」と叫び、集まったファンから拍手を浴びていました。【取材・文=ダンディ佐伯】

■劇場アニメ「虐殺器官」

公開  :2月3日(金)

スタッフ:原作…「虐殺器官」伊藤計劃(ハヤカワ文庫JA)/監督…村瀬修功/キャラクター原案…redjuice/アニメーション制作…ジェノスタジオ

キャスト:クラヴィス・シェパード…中村悠一/ウィリアムズ…三上哲/アレックス…梶裕貴/リーランド…石川界人/ロックウェル…大塚明夫/ルツィア…小林沙苗/ジョン・ポール…櫻井孝宏

リンク:「虐殺器官」公式サイト

    公式サイトTwitter・@PJ_Itoh