声優アイドルグループ・i☆Risの19thシングル「FANTASTIC ILLUSION」が8月28日に発売されます。表題曲は放送中のTVアニメ「手品先輩」のオープニングのため、すでに聞き馴染みのある方も多いのではないでしょうか?
i☆Risと言えば長年メンバー自身が出演していた「プリパラ」のイメージが強い人もいるかもしれません。しかし16thシングル「Changing point」以降は、メンバーのソロ曲も含めてほとんどのクールで深夜アニメのタイアップ曲を歌って活躍のフィールドを広げています。そんなi☆Risの6人に、「FANTASTIC ILLUSION」を中心に話を伺ってみました。
――ツアーファイナルから時間が経ちましたが「i☆Ris 5th Live Tour 2019 ~FEVER~」、これまでのi☆Risのライブの中でも有数で楽しかったです。みなさんの手応えはいかがでしたか?
一同 楽しかった!
澁谷 もう、言葉で表すことができないくらい、とにかく体で楽しさを感じました。私たちもゼロからライブ内容を作り、ツアー中にはお客さんも含めて良い雰囲気を作っていけました。
若井 ツアーファイナルの中野公演が(2016年に開催された)武道館ライブよりもよかったと言ってくださる方がいて。私たちが楽しかったから、それが伝わってみなさんも楽しめたのかもしれません。
――その中野公演の最後のMCで山北さんが仰った言葉が印象的です。「武道館ライブは楽しかったけど、大人に連れて行ってもらった感もあった。(11月に開催される)パシフィコ横浜のライブは自分たちの力で立ちたい」という内容でしたが、ああいったことは普段からメンバー内で話されているのですか?
山北 そういった話はしません。でも、武道館ライブについてはメンバーもそれぞれ心の中に似たような思いがあったと思うんですよ。
芹澤 武道館の前にライブしてた会場から、一足飛びだったんだよね。だから自分たちの力で行けたという感じではなかったけど、パシフィコ横浜は自力で登ってきたなと思います。
山北 だから7周年ライブの場所がパシフィコだと聞いたとき、私は「嬉しい」と素直思えて。初めての場所で、とても有名な会場ではあるけど、今の私たちならきっと埋められるかなと。すごくいいところを選んでくださっとと思います。
――さて、その公演でも披露されるであろう「FANTASTIC ILLUSION」について伺わせてください。手品を扱ったギャグアニメだけに、表題曲も賑やかで展開が早いですね。
芹澤 そうなんですよ、サビ以外は繰り返しがないし。
若井 だからジェットコースターに乗っているような感覚になるんですよね。私は、最初に聴いたときに(作詞、作曲、編曲担当の)Motokiyoさんの作曲家としてのすごさをすごく感じました。私が作るには全然技量が足りないと痛感しましたし……楽曲も一発で好きになったのと同時に、Motokiyoさんを尊敬しました。
久保田 前作の「アルティメット☆MAGIC」もアニソンの王道と感じていましたけど、今回もそうだなと感じました。i☆Risの曲ってアニソンでもアイドル要素が入っていたりするのですが、今回の作品にぐっと寄った「FANTASTIC ILLUSION」は、アニメオタクとしては「待ってました!」という感じでした。
――久保田さんは「深夜アニメのタイアップをやりたい」と以前から仰っていましたしね。最近のi☆Risは楽曲のバラエティがどんどん増えているように感じます。ここ1年ほどの楽曲を並べると「Memorial」「Changing point」「Endless Notes」「アルティメット☆MAGIC」「FANTASTIC ILLUSION」という具合で。
山北 それは私たちも感じています。
若井 深夜アニメのタイアップが増えて、「Endless Notes」こそ落ち着いた曲ですけど、アニソンっぽいぶっ飛んだ曲が多くなりましたよね。
芹澤 i☆Risってこれまで深夜アニメの曲をさせていただいたことがほとんどなくて、「プリパラ」のイメージが大きかったんですけど、「Changing point」以降の曲はそれぞれの作品に寄り添う形でいろんな曲をお届けできていると思います。
――なるほど。「FANTASTIC ILLUSION」に話を戻しまして、今回は台詞が多いのも大きな特徴です。茜屋さんの「Ladies And Gentlemen!」から始まって。
茜屋 「英語が上手だから」とレコーディング時に言われて担当することになりました。
山北 i☆Risで英語と言えば茜屋みたいなところがある。
茜屋 友希ちゃんも英語科だったよね?
若井 英語っぽく言うことだけはできる!(笑)
山北 私たちも「One・Two・Three……」って英語を歌っているから(笑)
若井 私は歌詞に出てくる「サーストンの原理」(手品を披露する上での心得)とか調べた。「皆様はサーストンの3原則をご存知でしょうか?」って言わなきゃいけないのに「何だそれ?」と思って…。
――若井さんの「サーストンの原理」のくだりもそうですが、アニメのOPで聴ける部分以外も充実していてフルで聴く価値の高い1曲ですよね。台詞はマジシャンとして声をあてられたと思いますが、どんなイメージで演じましたか?
芹澤 メンバーそれぞれが歌詞のどこを歌うかは決まっていたけど、どんな風に歌うかのディレクションは特にありませんでした。私は小悪魔っぽい感じでやりました。
山北 収録が後ろの人はディレクションがあったよ。私は後半だったから「これまでの3人がみんな高めだったから、違うキャラでいこうか」と言われて。だから私は声が低めの、麗しいお姉さんみたいに演じました。中の人と変わらないですね!!
一同 ……。
山北 なんで誰もツッコまないのかな?
澁谷 私はレコーディング時に「普段の澁谷さんで」と言われたので、完全に素の声で収録しました。私って普段からかっこいいので(笑)。
久保田 私は元気が取り柄の新人マジシャンのイメージです。間奏後に「ひとつ!」「ふたつ!」みたいに続くところの合いの手とかそうですけど、「よ、先輩方さすが!」みたいに先輩を立てる系で。
澁谷 先輩を立てるけど、自分が一番目立ちたいみたいな感じね(笑)。
――i☆Risはダンスも見どころですよね。最近YouTubeにアップされた「Endless Notes」「アルティメット☆MAGIC」のダンスバージョンの動画を拝見して改めてそれを感じています。(コンテスト「愛踊祭2019」用の)「ドラえもん」もユニークだけど、i☆Risのダンスの上手さが伝わりました。
若井 そこは振付してくださるMIKAさんの力ですよ。引き出しの多さが、もうさすがです!
澁谷 アイデアがすごいよね。
芹澤 私たちのダンスをコピーしてくれるユニットさんもいらっしゃるみたいで、ダンスバージョンの動画も再生回数が多いんですよね。今回も踊ってくれるかな?
――今回の「FANTASTIC ILLUSION」のダンスの見どころを教えてください。
山北 「幻想曲WONDERLAND」ぶりくらい久々にバレエチックな動きもあります。手を広げて指先まできれいに見せる、みたいな。私たちの指先、足先まで見てほしいです。
芹澤 4分ほどの短い時間で、ミュージカルみたいに台詞を言っているところや小芝居みたいな動きもあったかと思うと、サビではしっかり踊って。ダンスもいろいろな要素が詰め込まれているので、見ていて楽しいはずです。
山北 タイアップしているのが「手品先輩」だから、MVもそうなんですけど、ダンスでもところどころマジック要素があります。
――ライブや動画などで拝見するのが楽しみです。最後にカップリングの「Thank you forever!」がどんな曲か教えてください。
若井 ミドルなバラードです。ライブの終盤に歌うイメージかな。
久保田 感動的に終わる系だよね。
山北 紙吹雪みたいなのが降ってきて、ひとりくらい泣いてるみたいな(笑)。
――みなさんのライブ慣れが伺えます(笑)
若井 曲のジャンル的には「ayatsunagi」とかが近いけど、もう少し明るいです。
芹澤 ライブでも暗くなって聴き入るというよりは、楽しく聴いてもらえるんじゃないかな。
澁谷 考えなくてもわかるようなストレートな言葉しか使われていないから、素直に歌詞を聞いてもらえる曲だと思います。
山北 メンバーにも、ファンにも伝えたいメッセージになっている歌詞です。
――その歌詞だけ読むと「どんな時だってそばに居てくれてありがとう」「虹の続く先」辺りがすごく意味深に感じてしまいまして……。
山北 解散しませんよ!
一同 (笑)
久保田 そう言われてみたら、「ひとりひとりの夢は違うけど」とか!
澁谷 その部分を歌っているのは私だね。でも解散する予定は全然ないので。ここだけはしっかり書いておいてください。
若井 最後は「この先もずっとよろしくね」って言ってるしね。
――今日はありがとうございました!
【取材・文:はるのおと】
i☆Ris 19thSingle「FANTASTIC ILLUSION」
発売:2019年8月28日
価格:【CD※初回生産限定:TVアニメ「手品先輩」盤】税別1300円、【CD+DVD盤】税別1800円、【CD盤】税別1200円
リンク:
i☆Ris OFFICIAL WEB SITE
公式Twitter・@iris_official_