突如、人類を襲った異形の敵・ネウロイ。その脅威から人類を守れるのは、魔法力をもった少女であるウィッチだけ。各国からエリートウィッチを集めた組織「第501統合戦闘航空団」は、今日もネウロイと戦い続ける……はずだったのですが、なぜか基地に飛来するネウロイの姿はまったくなく。今日もウィッチたちは、自由でドタバタの日々を送ります♪

人気作品「ストライクウィッチーズ」、「ブレイブウィッチーズ」のスピンオフアニメ「ワールドウィッチーズ発進しますっ！」。そのOPテーマ「Wanna Fly?」を歌うのは、「ワールドウィッチーズ」シリーズの主題歌でおなじみの石田燿子さん。本作のリリースを直前に控え、どんな気持ちで本曲を歌ったのか、直撃しました。

――「Wanna Fly?」のファーストインプレッションを教えてください。

石田　「ストライクウィッチーズ」第1期から、「ワールドウィッチーズ」シリーズの主題歌をずっと歌わせていただきました。今回の「Wanna Fly?」は、「ワールドウィッチーズ」らしい爽快なメロディーを踏襲していますが、これまでの楽曲と比べてキーが低く、作品の雰囲気や、私の歌唱音域とも合っていたので、意外に感じましたね。

――歌ってみていかがでしたでしょうか。

石田　やはり難しく感じる部分はありました。高いキーで歌うということは、それだけで聞く人に透き通る青い空を飛ぶような気持ちになってもらえます。一方で、キーを抑えると、細部までをしっかり歌わないと、「ワールドウィッチーズ」のテーマソングらしい世界観を表現できません。もちろん、今までの楽曲も丁寧に歌ってはいたのですが、より細かな部分をしっかりと意識しました。これまでとは雰囲気が異なる「Wanna Fly?」ですが、この曲も作品世界を構成するピースであるとファンのみんなに認識してもらえるとうれしいです。

――ぜひ聞き込みたいと思います！

石田　今までにない歌詞ですので、歌詞にもぜひ耳をすませてください。歌い出しは「折れない心は要らない 削れた分だけ高く飛べるさ」と、ネガティブなことをストレートに肯定して受け止める歌詞で、意外性がありました。そこから、仲間との絆を確認しながら、前向きに空を飛ぶ。「ワールドウィッチーズ」の曲は、最初から今までアニソンらしく、勇気や元気をもらえるような楽曲ばかり。今回も、そんな「ワールドウィッチーズ」のテーマを、私の歌で伝えたいと思ってマイクの前に立ちました。

――こんな時代だからこそ、聞きたい曲ですね。

石田　そう思います！　また、これまでとは違うという意味では、歌い手として想定するキャラクターも違いますね。従来は、主人公の目線でした。例えば、「ストライクウィッチーズ」だったら（宮藤）芳佳ちゃん、「ブレイブウィッチーズ」だったら（雁淵）ひかりちゃんですね。でも、今回、坂本（美緒）少佐の気持ちだったんです。そういう意味でも、低いキーが合っていたのかなと思います。

――坂本少佐を強くイメージするのは、どの部分でしょうか。

石田　やはり歌詞ですね。命令口調のフレーズも多く、上官が発する号令のようにも感じましたし、「翼よ 折れるな」「不安そうに泳げ」といったように、みんなを鼓舞するフレーズ多くて。それが坂本さんのイメージと合致しました。そういう意味では、従来よりも低いキーがぴったりだったのかなと思っています。

――カップリング曲は、2019年放送のTVアニメ「ストライクウィッチーズ 501部隊発進しますっ!」のEDテーマだった「Treasure of life」です。

石田　すごくかわいらしい曲で、私も大好きな曲です。ひとりのファンとしてTVシリーズで見ていた時は、毎週、違うウィッチが歌ってくれていてお得感満載でした（笑）。いつか私も歌いたいと思っていたので、お話しをいただいたときはうれしかったです！

――とういことは、ウィッチの気持ちで歌ったのですね。

石田　イベント「みんデキ」シリーズでは、私は“石田大尉”として、ウィッチのメンバーの気持ちでステージに立っています。この曲は、その延長。これまで12人のウィッチが「Treasure of life」を歌ったのですが、13人目のウィッチの気持ちでレコーディングしました。それが凄く楽しくて！　気持ちよく歌っていたら、ほとんどディレクションもなくあっという間に終わってしまいました（笑）。いつか皆さんの前でお披露目できればと思います。

――特典DVDには、妹ドラフト会議が収録されます。石田さんの一位指名は!?

石田　全員がかわいいので迷いますね……。でも、刺身が好きなので、「ワールドウィッチーズ発進しますっ！」の第1話で、治癒魔法で魚を新鮮にしてくれた芳佳がいいかな（笑）。バルクホルンさんと奪い合いになったら負けそうですけど（笑）。あとは、リーネちゃんの癒しは必要だなと思います。

――発売を楽しみにしています。

石田　TVサイズではワンコーラスだけでしたが、全体を聞くことで、この曲の世界観がよりわかるようになると思います。ぜひたくさんの人に、楽しんでいただければと思います！

【取材・文：星政明】